夢オチはなぜ悪いのか?(2)
The Best of Little Nemo in Slumber Land
では許される夢オチとは何でしょうか。いやどんな理屈をつけても夢オチは夢オチ、絶対に許されないと考える人もいるでしょうが、それはやや早計というものです。たとえば前回も触れた『不思議の国のアリス』ですが、オチが夢であることをもってことさらに非難するような声を、俺は聞いたことがありません。
もちろん『アリス』は百数十年も前の作品ですので、時代性を考えたら仕方がないという意見もあります。つまり当時は現代ほど「物語」が進歩していなかったが、アリスにはナンセンス・ファンタジーの古典としての価値があるからいいのだと。そもそも古典とはその時代の価値観に立脚しているがゆえに、現代の視点で見れば変なところがあるのが当然で、でも歴史的価値がこれを上回るからOKなのだと。
まあ、たしかにそれも一理はありますが、本当にそれだけなんでしょうか。俺が考えますに、アリスは夢オチではあっても、本編のパワーにそれを上回るものがあると思うわけですね。なんかこう、イメージの喚起力において時代を超えた何かがある。
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