「ガラスの仮面」のアレ
ふと気が付いたら発売されてましたね『ガラスの仮面』42巻。41巻が出たのが98年の12月でしたから、実に6年ぶりの新刊です。おかげでおじさんの周囲ではプチ祭りですよ。何の前触れもなく音信不通になった奥さんが、数年ぶりにひょっこり帰ってきたような複雑な嬉しさがあります。
なにしろ『野望の王国』と並ぶ二大かっぱえびせん漫画のひとつですからね。読めない間の禁断症状にはものすごいものがありました。そんでもって、向こうは別れた時のまま、全然歳をとってないというか、変わってない。なにしろ1976年に「花とゆめ」で連載が始まったとき、北島マヤは中学生だったわけです。それから高校に入って、ちゃんと卒業したのかどうかは忘却の彼方ですが、とにかく作品内時間は数年くらいしか経ってないはず。
つまり、リアル世界では2004年の大晦日も押し迫ろうとしておる現在、「ガラスの仮面世界」ではまだ80年代初頭くらいのはずなのです。にもかかわらず、今回のアレはなんですか。ということを、全国で数万人くらいは心の中で突っ込んだはずです。
まあそれはともかく、42巻を経てもなお、終わりの見えない『ガラスの仮面』。いやある意味では、最初から終わりは決まっているんですけどね。「紅天女」を演じるのがマヤの目的なのだから、演じてしまえば終わりだ。その終わりに向けてジリジリ、ジリジリとナメクジの這うがごとくに進んでいるわけです。ゴールはあそこだ。でもそこはチョモランマの頂のごとく、容易に姿を現してはくれません、作者にも読者にも。
そんなわけで、もう10年くらい前でしょうか、俺はある雑誌で「大河漫画結末予想」という予測記事を書いたんですよ。日本を代表する大河漫画で、いつ終わるのか見当もつかないのを三本選んで勝手に結末を予想してみましたんです。ひとつはもちろん『ガラスの仮面』ですが、あとのふたつは『美味しんぼ』と『ゴルゴ13』。恐ろしいことに、この三本ともまだ終わっていません。
そんなわけで最後は宣伝なんですが、上記の原稿に書き足しを加えて来年春前には本が出ると思います。その意味でも今回のガラカメ42巻の出版は驚きました。もしかして完結していたらどうしよう・・・と一抹の不安はよぎりましたが、もちろん終わってないのでほっとしている今日このごろです。
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コメント
パタリロは完結したんでしたっけ…
投稿: たろ | 2004/12/18 22:00
あー見た見た見ました「大河漫画結末予想」。
「ガラスの仮面」についてはかなり力の入った複雑な予想をされてたような。(だからはっきり覚えてません)でもその時は納得していた記憶はあります。
今でもはっきり覚えているのが「ゴルゴ13」の予想で、「デューク東郷がこんないい人だったらやだい!」と思いました。
来春に出るそうで。読んでみよう。
おっ、宣伝成功。
投稿: kaoru | 2004/12/18 22:16
ゴルゴは ドラえもんのごとく たかを先生が引退されても続きそうだ。
投稿: | 2004/12/19 02:07
>何の前触れもなく音信不通になった奥さんが、数年
>ぶりにひょっこり帰ってきたような複雑な嬉しさが
>あります。
ここがあまりに言い得て妙で、感心してしまいました。
ちなみに「パタリロ!」はたしか現在77巻まで出ていて、まだ続いているはずです。それどころか近年、「パタリロ!西遊記」「家政婦パタリロ!」「パタリロ!源氏物語」と不思議な展開をしています…。
投稿: ヤマダトモコ | 2004/12/19 16:04
これはこれはヤマダさん。
え。パタリロってまだやってたのか…。
投稿: たけくま本人 | 2004/12/19 16:20
ヤマダさんありがとうです
またパタリロ読みたくなってきました。
投稿: たろ | 2004/12/19 22:04
んー勢いで買ってしまいましたが読んでもなーんも感じなくなってしまった。
連載当時の内容は既に無に帰してしまい。連載時の続きを読みたい私にはどうでも良い作品になりつつあります。
このまま書き下ろしで進めば無理やり終わらすか?未完の大作で終了するか?
投稿: 黒羽 | 2004/12/23 22:38
ゴルゴ13の最終回は当の昔にネームまで切ってあって
今はその挿話を描いているにすぎない、と
5年位前に弁当屋で弁当できるの待ってる間に読んだ雑誌でたかを先生本人が言っていました。
ホントかなぁ。
投稿: にしひろ | 2004/12/26 09:46
はじめまして。
今頃、ガラスの仮面の新刊発売情報をキャッチし、感激してネットめぐりしています。
時代をまたがるという意味での大河なら、「王家の紋章」ではないでしょうか。
完結を待って、ハリウッドで映画化してくれないかと期待していますが、いつになるんでしょう。
投稿: nancy | 2005/01/10 17:58