W・マッケイ(2)これが95年前のアニメだ!
マッケイがアニメ制作に着手したのは、遅くとも1910年の夏で、10月には最初の作品『リトル・ニモ』が完成していた。処女作の本編はわずか2分強であり、彼の人気作品『夢の国のリトル・ニモ』のキャラクターが使われている。ストーリーのない、動きとメタモルフォーゼのみで構成されたテスト・フィルムだ。
記録では、マッケイは一ヶ月で4000枚の原画を描いたとされるが、2分強ではフルの1コマ撮りでも3000枚弱であり、計算が合わない。実際の作品はこれより1分ほど長かったのかもしれない。
公開年は翌1911年で、本編が短すぎるため約8分の「メイキング」が添えられている。それはまず酒場にマッケイ本人とそのマンガ家仲間が登場し、お互いに賭けをするという有名なシーンから始まる。
賭けの内容は「絵を、あたかも生けるがごとくに動かすことができるか」というものだった。マッケイ(一番右端のハゲ男)は可能と主張し、他のマンガ家は「そんなこと、できるわけがないだろう」と笑い飛ばす。
するとマッケイは立ち上がり、ボードに絵を描き始める。リトル・ニモ、チビ黒、フリップの三人。チビ黒もフリップも、夢の国で必ずニモと行動をともにするキャラクターだ。余談だが、マッケイは舞台で「マンガ芸人」としても活躍していたためか、作画が猛烈に早い。ほとんど下書きをせず、一筆描きでサラサラとキャラが生まれるさまはまるで魔術のようだ。この「早描き」の能力があったればこそ、アニメに挑戦する気になったのかもしれない。
「このような絵を何枚も描いて連続撮影すれば、絵が動くんだ」と解説するマッケイ。友人が「何枚って、どのくらい?」と聞き返す。「そうだな…4000枚ほどかな」とマッケイが答えると、これをあざ笑う友人。マッケイは憤激し、「一ヶ月に4000枚の原画を描き、この絵を動かしてみせる」と賭けをする。「あいつは頭がおかしくなった…掛け金はいただきだ!」とほくそ笑む友人たち。
仕事場に大量の紙とインクが運び込まれ、猛然と仕事を開始する。ちと大げさだが、これは「やらせ」の再現フィルムなので、観客の理解を考えてこうしたのだろう。机の上に備え付けられたパラパラと紙を動かす装置で、動画チェックをするマッケイ。この装置はエジソンが発明した映写機の原型「キネトスコープ」とほぼ同じものではないかと思われる。
一ヶ月後、マッケイは友人たちを試写会に招待する。映っている場所は、おそらくブラックトンのスタジオであろう。マッケイはフリップの原画を描き、それをもっともらしく撮影台にセッティングする。カメラが原画に寄っていくと、「奇跡」が始まった。
フリップの絵に色がつき、いきなり動き出す。現存する『リトル・ニモ』のフィルムにはモノクロ版とカラー版があり、これはカラー版のほう。もちろん当時カラーフィルムは存在しない。これはマッケイ本人がフィルムを1コマづつ着色したものだ。
そこにチビ黒が現れ、二人はケンカをはじめる。すると…。
虚空に出現した無数の「点」が一カ所に凝集し、
ニモ登場。ニモが両手を振ると、二人はいきなり「変形」を始める。あとはもう、圧倒的なイメージの洪水である。
背後の空間に向かって「お姫様」を描き始めるニモ。「絵が絵を描く」、驚くべき魔術的な映像。
横にみるみる植物が成長を始め…
お姫様にバラの花をプレゼント。
まるで初期の鳥山明が描いたかのようなドラゴンが出現。
ドラゴンの口が開くと、そこは座席になっていて、
ドラゴンはふたりを乗せていずこかへと去っていく。
2分間のめくるめく映像は終わり、友人は彼を祝福。マッケイは賭けに勝ったのだ!
スチルを載せたが、もちろんこの作品の真価は動く映像で見なければわからない。マッケイ作品はいずれも著作権が失効しているので、ぜひ皆さんにお見せしたいと思う。幸い、みなさんのご協力でいくつかダウンロードサイトを用意することができた。以下のURLからダウンロードができるので、ぜひ見てください。
●以下ダウンロードサイトです。右クリックで「ファイルを保存」してからご鑑賞ください。
▼Windows Media Player(5M)
http://homepage2.nifty.com/takekuma/LittleNemo-5m.wmv
http://www.interq.or.jp/pink/jont/LittleNemo-5m.wmv
http://mirror1.twintail.jp:8080/takekuma/LittleNemo-5m.wmv
http://mirror2.twintail.jp:8080/takekuma/LittleNemo-5m.wmv
http://tobira.livedoor.biz/LittleNemo-5m.wmv
▼QuickTime(5M)
http://homepage2.nifty.com/takekuma/LittleNemo-40ms.mov
▼QuickTime(高画質17M/要ブロードバンド環境)
http://mgkiller.cool.ne.jp/littlenemo-40ml.lzh(圧縮ファイル)
以上、夏見京子さま、Minamiさま、ツインテール萌え萌え委員会の青木さま、mgkillerさま、かなやりさ様、その他ミラーのご協力を申し出てくださった皆様、ありがとうございました。
なおビデオがアメリカで発売されてます。上にあるパッケージ写真からアマゾンにリンクしてありますので、興味のある人はどうぞ。(千円ほど高いパッケージのもありますが、内容はほぼ同一のようです)。竹熊はDVD版を所有しており、画質もよくオススメなんですけど、洋版のDVDはリージョンコードの関係で日本のアマゾンでは扱っておりません。
どうしてもDVDが欲しいという人は、全部英語ですがアマゾンのアメリカサイトから「Winsor Mccay」で検索して購入してください。少なくとも俺が所有する「Winsor McCay: Animation Legend」のDVDはリージョンフリーであることを確認しています。もうひとつの「Winsor McCay - The Master Edition」のDVDは未確認なので、自己責任でどうぞ。
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コメント
95年前に一人でここまでのアニメーションを作れるとは・・・
「ほしのこえ」の原点ですね。
投稿: 忍天堂 | 2005/01/25 05:45
なんというか、味わい深いですね。素晴らしいです。感動しました。
投稿: syuu | 2005/01/25 05:47
95年前にこんなレベルが高いものがあるなんてでびっくりしました。
なんか作品のノリが15年位前のNHK教育みんなの歌みたいですね。
投稿: 魚 | 2005/01/25 07:20
観ました。イヤもうスゴいイメージの奔流というか…。虚空から点が凝縮して登場するニモ、ニモがペンをとってキャラを描きだす劇中劇的なアイディアとか、マッケイの天才ぶりが分かりました。そしてマッケイに関しての興味が湧きました。竹熊さん、御教授有難う御座います。イヤしかしウィンザーではなく、ウィザードですな…。
投稿: vio | 2005/01/25 07:32
こんにちは。今朝うちのTOPページより動画ファイルのミラーを作っておきました。ついでにアクセスが重い人用にZipファイルも用意してあります。
http://homepage1.nifty.com/mgkiller/
P.S.
たけくまさま、メールでご連絡するよりこちらに書くほうが早いかなと思って書いてみました。ご了承くださいませ。
投稿: mgkiller | 2005/01/25 09:17
制作期間が一人で一ヶ月ってのがどこまで
本当か判らないですが4000枚を描くって所がスゴイですね
黎明期の人々ってのはパワーが違うはやっぱり
投稿: Minami | 2005/01/25 09:38
いつも拝見しております、貴重な動画有難うござした。
いわゆる手彩色フィルムかと思いますが、
何コピー分くらい塗っていたんだろうな~と(^^;
マッケイと言うと、「ルシタニア号の沈没」が
ある時期までは「実写と見分けがつかない超リアルアニメ」として
一種伝説になっていた様な。
(辻真先さんの何かのミステリー小説でトリックの解説に使われていた様な…?)
アニドウの上映会で見た記憶がうっすら有りますが
手の込んだ作画には感服したものの
さすがに実写と見分けがつかないと言う事はなかったかな~と。
記憶曖昧なコメントばかりで失礼しました。
現在日本公開中の仏アニメ「ベルヴィルランデブー」で
三つ子お婆さんの家に「恐竜ガーティ」のポスターが貼られていましたね。
投稿: 田川滋 | 2005/01/25 11:24
>mgkillerさま
お世話おかけしました。
>田川さま
手彩色フィルムには、完全に1コマづつ手で塗るのと、シーンごとにハンコみたいなのを作ってそれでアバウトに彩色する方法のふたつがあったようですね。
「ニモ」を見ると、色ズレがほとんどないので、たぶん完全に手で塗っていったんでしょうねえ。恐ろしい。
「ルシタニア号」については次回紹介します。動画アップはなかなか手間なので、今度はスチル紹介にとどめるつもりですけど。
投稿: たけくま | 2005/01/25 11:31
>たけくま様
コメント頂き恐縮です、「ルシタニア」の紹介楽しみにして居ります。
リトルニモのコミックスは日本でも大分前に
小野耕世さんの翻訳(解説?)で出ていた様な…
高くて手が出ないまま今日まで忘れていました。
投稿: 田川滋 | 2005/01/25 12:41
>田川さま
70年代に小野さんが訳したニモの本は、たぶん日本語で読める唯一のやつですが、当時も定価が4500円くらいしたので、とても手が出ませんでした。今、古書で出たら2万くらいするんじゃないかと思います。
やはり洋書で買うのがベストなんですが、結構あちらのも絶版や品切れが多いみたいです。
この作品の場合、カラーで印刷しなければ意味がないので、コストが高くなるのが最大のネックですね。次善の策で、CD-ROMでもいいから発売されないでしょうかねえ。
投稿: たけくま | 2005/01/25 13:05
これは素晴らしい!カラー版があるというのは初めて知りました
これは一秒18コマでしょうか
回り込みがおそろしく安定していることには驚かされます。よほどのデッサン力がないとこうはいきません。キャラクター・デザインそのものがもともと立体を意識してなされていることもうかがえますね。
ところでこのフィルムの出典はどこでしょうか。どこかの商業用DVDとかからそのままもってくるような場合、法的に大丈夫なんでしょうか。ちょっぴり気になります。
投稿: ああ | 2005/01/25 21:36
>ああ様
出典はSlingshot/Lumivisionという会社から出ている「Winsor McCay: Animation Legend」という商業DVDです。著作権それ自体は公表後90年以上が経過し、マッケイが死んでからも70年以上経っていますので、完全に消滅しています。
ただし発売元がマスターテープを制作している以上、レコードにおける原盤権のようなものを主張してくる可能性もあるかもしれません。
しかしアメリカの著作権法には「フェア・ユース(公正利用)」の概念があり、今回の私の行為はそれに合致していると考えています。
投稿: たけくま | 2005/01/25 22:32
USAの著作権法は先進国中最低最悪で、著作隣接権という概念じたいがないので、音楽ソフトでも制作会社が著作権を主張できるんでしたよね
今回の場合は・・・わかんないや
投稿: ああ | 2005/01/25 22:39
>「ほしのこえ」の原点ですね
おもいっきりはずしていると思う
投稿: ああ | 2005/01/25 22:39
それから、画像はともかく音楽がついていますが、これの権利関係は大丈夫なのでしょうか
投稿: ああ | 2005/01/25 22:43
そこも含めてフェア・ユースと認識しておりますが、こういうのをはっきりさせるいい機会だから訴えてくれないかな(笑)。
投稿: たけくま | 2005/01/25 22:47
挨拶が後になってしまいましたが、はじめまして。
昨日の書き込みでは、どうも失礼いたしました。
>ああさん
>これは一秒18コマでしょうか
わたしも気になって、少し数えてみました。
はっきりとはわかりませんが、18コマか20コマぐらいの気がします。また、枚数的には、1コマ撮り以外の部分もあるような気もします。
投稿: Hachi | 2005/01/25 23:40
この時期のフィルムは映写状況がまちまちなので、何コマかはっきりとはわかりませんね。ちなみにオリジナルは35ミリフィルムです。
基本的に1コマ撮りだと思うのですが、随所に繰り返し動画は使っているようですね。
投稿: たけくま | 2005/01/25 23:51
>こういうのをはっきりさせるいい機会だから訴えてくれないかな(笑)。
オトコらしいレス感謝です。そういえば電車男の編集さんも同じようなことインタビューでいうてました。
大塚康生氏のとこの掲示板でも紹介がありました。康生おじいちゃんがどう論評してくださるのか、非常に興味があります。
それにしてもマッケイのデッサン力やっぱすごいわ~
投稿: ああ | 2005/01/26 03:02
>おもいっきりはずしていると思う
「ほしのこえ」‘だけ’では無いですよね(笑)。
投稿: 忍天堂 | 2005/01/27 12:15
何はともあれたけくまさん感謝するぜ!
あんたは偉い!マッケイも偉い!
訴えられてもイイから(←失敬)
是非次回も動画UPしてくれー!
読者の代弁をしてみました・・
投稿: ホラ | 2005/01/27 16:59
>「ほしのこえ」‘だけ’では無いですよね(笑)。
というか、こーいうショートショートフィルムを一人で作るのは素人アニメで有象無象にあるのですが……驚くべきはアニメという概念がほとんど存在しない時代、モデリングするものが何もない所からこの完成度って何だ!? というところだと。
しかし、なんか、車がぶつかる所はじょうぶなタイヤを思い出したり。爆発ってアニメーターのココロをくすぐるナニカがあるんでしょうかね。
投稿: のん | 2005/01/28 21:12
何気にこのブログにたどり着き延々と読んでしまいました。ニモはうちの子供も大好きで、小さいときから2人の娘はファンです。
色々なコメントの中に、「おのこうせい」の本が出てきました。これは、パルコ出版から出ましたが、版権が降りないまま出したので、すぐ差し押さえになり絶版扱いになりました。そのときパルコのグルメ街のCFで、ベットに乗ったニモのアニメも流れましたが、こも同様に1週間で打ち切りでした。
それとパイロットフィルムの話が出ていましたが、月岡貞夫がかかわったものがすごすぎて、後のメンバーは月岡を抜こうと必死にやったのですが、どうもできなかった。当然ですよ。たかがパイロットに3000枚ですよ!!!3000枚!普通のテレビアニメよりもつかっているんですよ。それに、作画のレベルが違いすぎる。。。テレコムの1期生を中心に作画をしています。そうそうたるメンバーです。そのとき自分は月岡氏のアシスタントをやっていたので、ラフ原画を見せられるびに、「こんななのやりたくね~」てなカットが目白押し。月岡氏曰く「テレコムはね、なぜか難しいカットから無くなっていくんだよね~」と一言。とんでもない。サーカスの一行の行列シーンなんてとんでもない。すべて書き込みで、ジャグラー・ライオンの御車など、それも奥からの斜めパースがついている。それに月面でニモが追いかけられるシーンでも、クレータからの噴火が花火にメタモするシーンなんか、すべて絵の具の色がグラデで塗られている。自分も月岡氏のところで、Pキッキーズの「ドリームボーイ」をやったときに、波をグラデの繰り返しでやった記憶がありますが、それも目分量で配合して繰り返しを作ってしまう。途中戻しではないのです。さらに、昔話しの仕事を紹介してくれるときに、タックの上口氏から、東映時代のとんでもないことを聞きました。ちょうど「狼少年ケン」をやっているときに、月岡「おまえら、絵コンテ描いておくから、3時位までパチンコでもしてこい・・・」っていわれて、上口「どうせ終わりこないから・・・」って4時前ごろ帰ったら、月岡「おまえら3時過ぎに帰ってこいっていっただろ!!!」ってすごい剣幕で起こられて、ほれと渡された動画用紙に、なんと!絵コンテと第1原画まで渡されたそうです。それ以来月岡氏が2時といったら1時というように1時間早く戻ってきたそうな(爺~)大体、1日400枚動画を描いてしまう人物です。自分もアシのときはそんなに早いとは思いませんでしたが、ニモの時には、そう感じましたね。さらに、月岡・大塚・宮崎というのは変な3角形であるんです。大塚月岡は、西遊記・おろちのときからの大親友。宮崎・大塚も大のお友達。しかし、宮崎・月岡は犬猿の仲。これは、どうもアニメ論が違うからだと思います。自分も大塚さんや、宮崎氏と仕事をしたことがありますが、そのときは、「あ~月さんとは違うな!!!」と思いました。特に緊張感が違いすぎました。特に大塚さんは癒し系なので、月さんに褒められるより、大塚さんに褒められたときのほうがうれしかったことを覚えていますが、「カリ城」を見たときに「あ~あ~」って思いましたね。やっぱり犬猿の仲なんだって。だって、カリ公爵って「性格や風体」まで、月さんそのものなんだもの。。。ま そんなかんだで、「ナンチャン」というよりか、テレコム1期生がもっているパイロットをDVDに焼きたいと思っているのは自分だけではないと思います。みんなみたいですよね。とにかく、他のパイロットは比べ物にならないです。これは生で見たそれも、すべての原画(ラフを含む)を一番最初にみた人物が言うのであるから(えらそうに聞かれますが、本当にすごかったんです。)それに、QARの1号機でデータ入力をしたことはあまり皆さんは知らないと思いますけどね。ちなみに2号機はテレコムで使用していました。そんなわけで、だれか、データ持っていたら自分もほしい!
だて、その中には、アシ中にやった、作品も入っているのでほしいのです。QPのピーターラビット(必殺表塗り)や、あだち充の世界のような周りが白くとんだ感じなんか・・・いまだにQPの役員室にはセルが飾ってあるとか・・・結論は月岡貞夫のリトルニモが見てみたいでした!
投稿: H講師 | 2005/11/16 16:38
マッケイのDVDは僕も買いました。楽しいですね。『Little Nemo』に登場する動画チエック用の機械を見て、僕はローロデックスを連想しましたけれど……。
ちなみにこれは、エジソンのキネトスコープとはまったく関係ないです。キネトスコープは35ミリのフィルムを使ったのぞき穴式の動画再生マシンですので……。当時は動画チエックをする人などマッケイ以外に存在しなかったわけですから、たぶんあの機械は特別に作ったものだと思います。
あとフィルム速度の件ですが、サイレント映画時代の標準的なフィルム速度は1秒間に16~18コマだそうです。これは「だいたいそのくらい」とうい程度で、必ずしも一定していません。当時は撮影も映写もクランクを手で回してましたから、フィルム速度は変幻自在なのです。(そのため当時の映画は長さを表現するのに、フィートやメートルや巻数を使いました。)
かつてはサイレント映画の上映会などで秒速18コマで上映する設備が存在せず、秒18コマの映画を24コマの上映機にかけたために、動きがセカセカしていたようです。でも最近出ているサイレント映画のビデオやDVDは、だいたい秒18コマぐらいにしているのではないでしょうか。実写映像を見ても、人物の動きに違和感がありませんので……。
フィルム速度はトーキー時代になると1秒間24コマに統一されますが、これは動画再生の高品位化が目的ではなく、フィルム上に記録されたサウンドトラックの再生に、それだけのコマ数が必要だったからのようです。
投稿: 服部 | 2005/12/20 19:52