たけくまメモひみつOFFレポート
さて遅れましたが、昨日、というかおととい(26日)の「たけくまメモ・ひみつOFF」の模様をレポートいたします。
まず25日未明のなぞなぞ正解者のうち、先着40名様に「午後6時、中央区佃の佃公園に集合」とメール。当日俺は三角帽をかぶって待っていましたところ、ナイト・オブ・ザ・リビングデッドのように皆さんがよろよろと集まって来られました。
佃公園は、地下鉄月島駅から徒歩3分くらいのところですがこの世のものとも思えぬシュールな光景でして、そこにボーッと立つ三角帽のオヤジというのは不審者以外の何者でもなく、大いに近隣住民の不安を煽ったのではないかと愚考します。
それはいいんですがとにかく寒かったです。次回があるとすれば、真冬に戸外で集合、というのは絶対にやめようと思いました。
ちなみに、昼間はこんな風景でした。なぜかは知りませんが佃島には超高層マンションが多く、しかもほとんどが億ションというやつで、資本主義の勝ち組と申しますか超リッチな人々がお住まいになっておられます。
一方その麓には昔ながらの下町が拡がっていて、まるで黒澤明の『天国と地獄』のような風景が。それに加えて佃公園は隅田川からくの字型の入り江が入り込んでおり、ボートが停泊している面白い場所。本当は昼間に集まりたかったです。
そんなわけで皆さんを近くの高層マンションに誘導。実はここの最上階がOFF会会場であったのです。まずまともに暮らしていては一生立ち入れないであろう場所なんですが、なぜかここの32階にご家族でお住まいの小飼弾さんが、俺のところにメールをしてくださいまして、「よろしかったらウチを会場に使ってください。50人くらいなら大丈夫」との有り難い申し出が。一も二もなく飛びつきました。それにしても50人がラクに収容できるリビングっていったい…。
ちなみにこの人が小飼弾氏。かつてホリエモンとともにオン・ザ・エッジ(ライブドアの前身)の経営に参加されていた実業家で、本業はプログラマーなんですが投資家としての顔も有名です。これで俺より10歳年下なのですからイヤになっちゃいますネ。小飼氏はブロガーとしても活躍されており、毎日濃いエントリを多数アップされていてタメになります。「たけくまメモ」の読者でもあり、平田先生の「萌えTシャツ」をバッチリ着こなされておられるナイス・ガイでした。
http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/50288116.html
http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/50288789.html
そいでもって乾杯の音頭をとったあと、全員でオープニング・アニメを鑑賞。アニメは『巨人の星』で、飛雄馬がクリスマス・パーティを企画するが花形も左門も明子ねえちゃんも誰一人来ない、という有名なエピソードです。小飼氏の助けがなければ、今回は最悪こうなっていただろうということで、参加者には申し訳ないですが俺個人の自戒の念を込めて上映いたしました。
そこから「たけくまメモの一年を振り返る記念トーク」となり、俺がそもそもブログを始めたきっかけの話や、平田弘史先生のお宅を訪問した際の秘蔵エピソードなどを披露。みなさんご静聴のあいまにも適度にお笑いくださいましてありがとうございました。
ついで小飼さんとのトーク。小飼さんにはホリエモンとのエピソードの数々を披露していただき、そこから「ホリエモン先生は実はガイナックスの『王立宇宙軍』が好きだ」という話になり、ああそれで宇宙ビジネスをやりたがっているのかと一同納得した後、俺のPCになぜか入っていた『愛国戦隊大日本』とか『DAICON4』なんかをしばし鑑賞。場内一気にオタク度が高まります。右の写真は、そういえば俺も「萌えT」を着ていたことを思い出しまして披露しているところです。
またスペシャルゲストしまして謎の音楽評論家・U田川T夫氏に登場いただきました。U田川氏はカルトマンガ研究家としても著名なんですが最近は音楽評論に凝っておられ、J・A・シーザーとの共著を白夜書房から出したり、また「YAHOWHA13(ヤホワ13)」という日本でたぶん数名しか知らないであろうカルト・ロックバンドについての研究をされています。YAHOWHA13というのはハワイに本拠を持つ新興宗教団体で、なぜか布教活動の一環でロックをやっているという、言葉の真の意味でのカルトバンドなのです。ちなみにここの教祖はグライダーで空を飛んでいて墜落死したそうですよ。
U田川先生とはもう古いつきあいなんですが、俺の知る限り、もうオタクという言葉では語ることのできないくらい濃い人でして、70年代からプログレ・ノイズ・オカルト・暗黒舞踏・天井桟敷・ふくしま政美などを研究されており、はっきりいって俺も氏の発言の3割くらいしか理解できないわけです。当日、会場にいたすべての人は、その言葉の意味が理解できないまま、非常に濃厚な電波感覚に身をさらすという素晴らしい体験ができたことでしょう。
そんなこんなで話は佳境に入っていきますが、これ以上はブログに書けないヤバ目の話も多かったので詳細ははぶきます。
終電時刻が近づいて一人減り、二人減り、それでも十数人が朝まで居残ってわけのわからない話に興じたのでありました。当日参加のみなさん、特に女性の皆さんには電波を浴びせかけてすみませんでした。これに懲りず、またよろしくお願いします。あと今回の写真をご提供くださったAYS(あやす)さん、宮本誠一郎さん、Sirelineさんには衷心より御礼を申し上げるしだいです。
ちなみに小飼さんのこのお部屋ですが、先月ハリウッド映画『バベル』のロケ地に使われたことを申し添えておきます。『21g』という映画で著名なアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督の新作で、ブラッド・ピットと役所広司が共演するそうです。小飼さんの部屋は役所広司の自宅として使われたとか。たぶん公開は2年後くらいなので、お楽しみに。レハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督
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コメント
ちなみに小飼さんと直接お会いするのはこの日が二度目でした。あまり知らない人たちに快く自室を提供されるというのもなかなかできないことだと思います。ありがとうございます。
投稿: たけくま | 2005/12/28 01:35
写真を見る限り、自宅に2万冊蔵書があるという話は本当の様ですね。
投稿: 忍天堂 | 2005/12/28 01:46
いやあ本当にお疲れ様でした。
佃公園で震えながら「この光景、何か見覚えがあるな〜」とか思ってたんですが、あれは「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」だったのか。
小飼さんの太っ腹にも感謝感激の一夜でしたねえ。
投稿: かしはらたつろう | 2005/12/28 01:47
先日は本当に有り難う御座いました。
竹熊先生とU田川先生とのトークには脳髄がやられました。プログレ・ノイズ・オカルト・暗黒舞踏・・・大好きなんですよ(苦笑)。
凄く濃密な一夜でした。たぶん一生、鮮烈に記憶に残ると思います。ええ。
投稿: 四海鏡 | 2005/12/28 02:06
昨日はありがとうございました。
文末の隠し文字が何を意味しているのかがすげー気になりました。
投稿: SO-1 | 2005/12/28 03:43
めちゃめちゃ楽しかったです。ありがとうございました。
最近J・A・シーザーにはまっているのでU田川さんのトークはツボでした。
YAHOWHA13もっときいてみたいです。
けどさすがにBOXは買えません・・。
投稿: 毛糸 | 2005/12/28 03:50
寒くて暗い待ち合わせ場所に、赤いサンタ帽子の人をぐるっと
大勢で取り囲んでる図はなかなか壮観でした。
アヤシイ新興宗教の集団にしか見えないですよね。
関係ない人が通るときは、ちょっと小走りで避けてました。
それにしても、オフ会場所といいトークイベント内容といい、
得がたい経験をさせていただきました。
当日は風邪で朦朧としてましたが、初対面の方々とも
お話できて逆に元気が出ました。とっても楽しかったです。
竹熊さん、家主さま、お手伝いの方々ありがとうございました!
投稿: ウチノ | 2005/12/28 09:43
当日、どうしても抜けられない用事があって急遽キャンセルしてしまった者です。
あの時は普通に力仕事を九時半頃までやっていて「今ごろみんな楽しい事やってるんだろうなあ」と思いながら、必死で荷物を運んでました。
このブログを見る限り「ほっといて、そっちに行けば良かった」と無茶苦茶後悔してます。
今度オフ会をするときは必ず予定は空けておきます。
投稿: エッグマン | 2005/12/28 11:21
これが勝ち組の見る夜景か・・
こんな場所でこんな一夜を。。
素晴らしい。
参加しなかったのが、むっちゃ悔やまれる〜
俺の馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿〜!
投稿: syuu | 2005/12/29 01:46
ジョン万次郎は人面瘡になった田中角栄に似てますね、質感が・・
参加できなかった常連は
たけくまさんの膝頭やくるぶし、関節という関節に「みっちり」と人面瘡になって浮かび上がるってのはどうか?
ときたま、その瘡が「最近の漫画は!らめぇー」とか「あかんぼ少女はツンデレ!デレられても困リンコ」とか「もきぇーー」とか「四次元仮面」とか「恐怖!!ブタの町」とか「もての魔あー、ワキワキ」とか脈絡なく喋る。
煮えたぎったタバコのヤニを口から流し込むとしばらく黙る。
「でも、しばらくだけね。わはは!」とか、考えつつ真面目な顔で仕事してました。
21gって魂の重さでしたっけ?
その映画は公開してすぐ見たことがある気がします。南米らしい語り口の映画でした。
グリーンナウェイの「枕草子」、ジャームッシュの「ミステリー・トレイン」、日本と接触すると
首をかしげるような「腐臭のある駄作」を作る人が多いので、
「バベル」はメキシカンがハリウッドと日本に
汚染された映画にならないように祈りたいところです。
しかし、濃そうですね。
私なんか参加してたら居場所がなかったと思います。
さて、年末進行もOFFも恙無く終わり御同慶の至りであります。
つきましては、10月の宿題の「TIDとアニメ絵」ぐらいは、
そろそろエントリを上げて頂きたいのですが。
11月の宿題の萌え絵とロド子以来、
小ネタのみで凌いできた感が。
投稿: ぼぼ | 2005/12/29 06:43
伊藤剛『テヅカ・イズ・デッド』を読む
の続きも希望
投稿: | 2005/12/29 14:02
http://www.yomiuri.co.jp/book/news/20051228bk03.htm?from=os1
投稿: | 2005/12/29 18:09
先日はありがとうございました。
竹熊先生、小飼様とのツーショット写真は家宝にします。
武者小路実篤の掛け軸の隣にでも飾ります。
投稿: 永田電磁郎 | 2005/12/30 00:16
おそまきながら、OFFかい おつかれさまでした。
(あ、へんかんが できない!)
とちゅうで ぬけなければ ならなかったのが、
つくづく ザンネンで なりません。
らいねんは フルさんせん いたしますので
よろしく おねがい いたします。
投稿: 鶴見六百 | 2005/12/30 21:03
I was able to tell you of evangelium of Yahowha13 extremely partly. However, thank you for hearing quietly of all of you. We have a blessing of Yahowha13 to all of you.
投稿: Father U | 2005/12/31 18:36
こんにちは。
大道芸観覧レポートという写真ブログをつくっています。
吉本大輔さんの極私空間もとりあげています。
もし、よかったら寄ってみてください。
http://blogs.yahoo.co.jp/kemukemu23611
投稿: kemukemu | 2006/11/17 19:39