ようやく一段落
てなわけで、本業のほうもようやく一段落しました。一気にヒマができ気が抜けましたが、実はこれからが大変だったりして。2月・3月はほぼ書き下ろし月間になりそうで、『サルまん』はじめ単行本作業が詰まっておるのです。
単行本作業は、締め切りがゆるやかな反面、あまりそれにかまけていると生活も逼迫するという諸刃の剣です。だいたい俺の場合、雑誌に連載していたものでも大幅に手を入れることが多いので、編集者にある程度の締め切りを設定していただかないと進まない。気がついたら未完の原稿を抱えたまま夏休みの最終日状態になりやすいのです。
編集も編集で、雑誌の進行とは違うのでのんびりとしてしまい催促にも迫力を欠くことが多いわけです。結果として出すタイミングを逸してしまうこともあったりして。この5月に出す予定の『私もまんが家だった』にしても、もとは10年前の連載ですが、急に出すことになってまとめ直しをすることになり、エライ事になっております。それでも、まあ雑誌の進行とは違うのでブログの更新はもう少し頑張りたいと思います。
現在の俺の希望としては、雑誌の仕事から徐々にフェードアウトしていって、50歳からはブログと単行本の二本立てで生活できるようになることです。まあ45歳にもなって、雑誌からお声がかかること自体はありがたいのですが、どのみちフリーライターとしてジリ貧になっていくことは目に見えておりますし。ブログを始めて「こりゃありがたい」と思ったのは、なにしろ俺が編集長ですから、連載打ち切りがないということですね。誰はばかることなく好きなことを好きなように書くことができる。これが魅力です。
ブログは締め切りがないといっても、読者の反応がダイレクトに来るせいか、暗黙のプレッシャーがありまして2日更新してないとこちらが不安になって一刻も早く更新したくなることですね。こういう心理になれたのは俺としては初めてで、大変ビックリしました。やはり自分で編集もしていることで、こういう気持ちになるのかもしれません。
何度も何度も言っていますように、これで生活ができれば最高なのですが、アフィリエイトでは月8万になったのが過去最高であります(普段は月5万~6万くらい)。もっと本やDVDを積極的に紹介していけば、月10万まで持って行くことは可能だと思いましたが、それ以上はアフィリエイトを複数組み合わせても難しいでしょう。あとはアクセス数を向上させて、たとえば一日5万アクセスまで持っていければ、カツカツの最低限の生活ができるかな、ってなもんであります。
このアフィリエイト問題については今後の研究課題ですね。
ただし現在の状況でも、たとえばタイのバンコクあたりなら月8万もあれば十分生活できるそうなので、思い切ってあっちに移住してしまうという考え方もありますね。実際ライターなんかでも最近増えてますよ、そういうパターン。今はインターネットがあるからどこでも仕事はできますし。ただ問題は、日本の本がバカ高いってことですかね。昔、あちらに行ったとき「少年ジャンプ」が500円もしてビックリしました。パソコンも日本の価格とほぼ同じ。あちらではどうも輸入関税がバカ高いらしいんですよ。それ以外は、大変住みやすい国だと思いました。また行きたいな。
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コメント
>2日更新してないとこちらが不安になって〜
てことは、魂と時間を少なからず吸い取られていっているわけで、アフェリエイト収入もきちんと対価をとられているみたいですな。私のように何事にも依存症な性格の者の場合blogに振り回されてしまいそう。
投稿: diwali | 2006/01/30 06:00
たけくま先生おはようございます。
実は先週、ダシトシュートのある生活のコメント欄で、
人知れず名無しの人物とちょっとした言い合いをしてしまいました。
他人の家で他人と喧嘩するようなものですよね。申し訳御座いませんでした。
ところで、アフィリエイトのこと良く知りませんが、
たけくまメモで紹介されているものを、たけくまメモからアマゾンに入って買うと、
たけくま先生にいくらか入るってことなんです・・よね?
ぼくはヘンリー・ダーガーを調べててここを知ったんですが、
あの画集買うときはたけくまメモから買わせていただきます。
投稿: apg | 2006/01/30 09:47
アフィリエイトは難しいですよね。
あんまり露骨にやり過ぎると反感くらいますし。
投稿: ふんにゃか | 2006/01/30 10:16
僕はやっぱり竹熊先生の新刊が読みたいです
①ブログだと、日にちがたつとあんまり落着していない問題も「更新」されてしまうのが、しつこく昔のことに拘るタイプの自分には少し不満です
②「さるまん」はいつごろ再発の見込みですか③「天才ニャロメ伝」取り上げて下さると嬉しいです 本にも賞味期限のあるのがこの業界ですから。こういう言い方は顰蹙ですが、赤塚先生がご健在な時に多くの人に読まれて欲しい本だと思いました。健在じゃないときに読まれてもどうしても「いいひと」になっちゃいますし。
④竹熊先生は他人に適度に寛大で、サービス精神旺盛で、偏狭な自分には勉強になります。学生を相手になさるのも性格的に向いていらっしゃる面もあるのでしょうね。
なんか「催促」してしまってスミマセンでした お仕事頑張って下さい!
投稿: 匿名氏 | 2006/01/30 10:28
「サルまん」といえば、今、動物医療関係向けの素材集のバイトに着手しておりまして、自然と「サルまん」のウケる動物まんがの書き方を参考にしております。
で、設定に応じて擬人化レベル2~4をめどにしているのですが、ファンシーな感じを目指してウサギを描き、身内に見せたら「これはウサギではなくて『ウサギ顔の人』だ」と笑われました。どうやら自分の絵は擬人化レベル5に達してしまっているようです。
版権ごと売り渡す予定なので実際にお見せできないのが残念です。レベル1だったら骨格さえつかめば簡単に描いていけるんですけど、デフォルメって難しいですね。「ファンシー」と「ユルい」の見極めも難しいです。
そういえば初めて持ち込みに行った時も事前に「サルまん」を繰り返し読んでいたっけ。人生の要所要所に「サルまん」が登場しています。
投稿: かなびん | 2006/01/30 10:33
月8万円あれば日本でも生活できる気がします。家賃がなければ。
月10万円で生活できる町とかTVでやってますね。
ちなみに引きこもっていると、
東京だろうが田舎だろうが
日本だろうが外国だろうが関係ないですねw
ネットが世界のすべてだから。
投稿: tommie | 2006/01/30 11:16
タイに移住したら、毎週ジャンプをスキャンしてメールで送ってあげますよw
投稿: Hmmm.... | 2006/01/30 14:17
>apgさん
そうです。うちからたどってアマゾンで買い物すると、パーセンテージは下がりますがこちらにも販売料が入ります。
>ふんにゃかさん
「中身のないアフィリエイト」だと、確かに反発くらいますね。それなりの「読ませどころ」をブログ側も用意しないとダメだと思います。
しかし中年ライターにとっては、ブログで多少収入になるのであれば仕事の選択肢が増えて悪いことではないと思います。問題は、それだけで生活できるものではないので、なかなかコレ一本に集中できないことですかね。
>tommieさん
僕が言っているのは「家賃を入れて8万」です。日本だとよほどの田舎に行かないと難しいのでは。
投稿: たけくま | 2006/01/30 14:48
ちょうど先週の『SPA!』(1/31号)で特集記事になっていました。
「海外で引きこもる日本人=[外こもり]族の生態」
http://www.fusosha.co.jp/spapage/2006/spa2986.html
http://www.fusosha.co.jp/spapage/2006/spa298603.html
『SPA!』らしくヘンテコなネーミングをしています。
こちらは、
<日本で短期バイト→東南アジアで数ヶ月生活→金がなくなると帰国
→短期バイト……>
というサイクルを繰り返している20~30代を取材しているので、
タイに移住するライターのケースとはまた違いますが。
沖縄で似たような生活をしている友人がいますが、
都市部でまともに労働する意欲が消えうせてしまったと
語っていましたので、結構危険性も高いと思われます。
投稿: 原 | 2006/01/30 14:55
あ、ご無事で。お元気そうで(笑)
読者とは勝手なもので、たけくまさん、一酸化炭素中毒で倒れているんだろうか、締切と生活の重圧に耐えかねて、「いっそおいらも失踪生活、東京じゃスーパーのゴミ置き場が狙い目、先達・吾妻さんココロの師匠!」なんて想像を巡らしておりました。
投稿: トロ~ロ | 2006/01/30 15:31
仙台でしたら 風呂・トイレつき 家賃2万5000円以内で
中心部から20分以内っていう物件も多々あるので
8万で生活できると思いますよ。自分の浪人生活がそうでした。
投稿: vipper | 2006/01/30 23:19
三国誌(もちろん横山光輝さんのコミック)を読んでいると、古代中国では権力者やお金持ちが賢人の衣食住を無料で世話をする習慣があったようですね。
現代日本にもそういう習慣があれば良いのになぁ。
投稿: tommie | 2006/01/31 08:21
ほりえもんが逮捕されてライブドアーのHPに広告を掲載していた企業がいっせいにひいたっていわれてたが、あれできないかねぇ。アクセス数を不正粉飾操作して、マンガの出版社をだまくらかすっていう...。無理?
投稿: あおきひとし | 2006/01/31 13:22
ライターの暮らしのたてかたとしては、日垣隆ガッキィファイターのような週2回発行の有料メールマガジンで年収1000万円を確保したうえで仕事をつみかさねていく、といったやりかたがいいんでしょうけど、事務レベルの能力がかなり要求されますねえ。大きなサークルの運営をきっちりした経験くらいは要求されそうです。1000人が年間1万円を払うレベルのコンテンツは竹熊先生ならいけるんでは?
文字データの媒体の流通システムとしてみた場合は、有料MLというのは、コミケよりもさらに流通の合理化をはかったシステムといえそうです。
投稿: 岡本 哲 | 2006/01/31 18:04
ブログで原稿を連載すれば良いのでわw
投稿: YY | 2006/01/31 19:54
「たけくまメモ」では広告は募集されていないのですか?
もしくは神社を建立した時に寄付した人たちの名前を石に彫るような塩梅で何か好きな文句を「たけくまメモ」の一部に表示できるとか・・・
お金ができたらメディチ家よろしく竹熊さんのパトロンになりたいものです。
投稿: | 2006/01/31 21:22
>日垣隆ガッキィファイターのような
いやまさにそのことをコメントしようと思っていました。たけくまさんのコンテンツ作成能力ならいますぐこのやり方が可能なはずだ、と。近著の「色単」の版元であるポット出版ではその日垣さんとモメた松沢呉一さんが同じようなシステムで活動しておられます。
なにもこんなに書かなくてもいいとは思いますが。
「たけくまメモ」は活動報告とコンテンツのショーウィンドーとして維持しつつ、いくつかの連載とキラーコンテンツは会員向けにというやり方は、ネットが普及した今だからこそできるよい方法だと思います。
これまでは読者の支払ったお金は書き手には印税として1割しか届かなかったのに10割丸々届くようになったわけで、要は10分の1の読者でもなんとかなるわけです。これで生活基盤を確立してそこに従来の仕事を足していくというのが今後のもの書きの理想の形なのかな、と。
いつの間にやら廃業してしまうライターも少なくありません。そうやって執筆活動を続けることによって会員以外の読者も別な形で新たな作品に触れる機会ができるわけですから、誰にとってもいいことではないでしょうか(出版社は除く)。
日垣さんは月830円だそうですけど、たけくまさんがやるならしょっちゅう楽しませてもらってるわけですから新書1冊分ぐらいもちろんOKですよ。
投稿: kaoru | 2006/01/31 22:56
日垣さんの有料メルマガは2000人を大幅に超えていようです。岡本さんがおっしゃているように、確かに事務能力がないと、あのようなことは難しいのでしょうね。どうやったら、できるのでしょうか。
投稿: TTCK | 2006/02/01 06:13
有料メルマガのようなものは一応検討したことがありますが、俺の場合ちょっと向いてないのではと思い、今のところは考えていません。
というのは、どういう形にせよ読者からお金をいただく以上は、それに見合う責任(更新義務)が発生すると思うわけです。俺の場合、義務になるととたんに筆が鈍る可能性が高いので、あえて今の形態に拘っております。
もちろん無料の文章とはいえ、外部に発表する以上責任はつきまといますが、少なくとも今のままなら、必ずいついつまでに更新しなければならないという義務は、ないのではないかと思うわけです。それだけでだいぶ気楽になれるので。
投稿: たけくま | 2006/02/01 06:15
アフィリエイトで5〜8万円。紹介されてる商品が書籍中心で・・。すごいです。
近い話、確実に年金収入くらいになりそうですね。。
僕のブログでも『アイデアのつくり方』紹介していいすか??(もちろん読みました)
投稿: syuu | 2006/02/02 02:18
ネット版、たけくま書店の開設を気長に待っているものです。
大型書店が多くなって、本の津波に飲まれそうになる昨今、
たけくまメモは、信頼できるツアーガイドです。
たけくまさんが「これを~」と思ったときだけ、
「これを~」と思ったものだけ紹介していただき、
気にいった賞品をポチッとしたときだけ、
たけくまさんに利益が入るというシンプルな仕組みも
すごく気にいっています。
電化製品関係を選ぶのもとってもへたくそなので(いつも大型電気店で立ち往生~)
いろんな分野で信頼できる説明付きでアファリエイトを貼るブロガーさんがいれば
ファンになっちゃうのになあ。
投稿: な | 2006/02/02 08:54
電化製品なんかでも、「まとめサイト」を称したアフェリエイト目的サイトとか、わりとありますねー。
噛み付く人もいますけど、嫌ならクリックしても買わなければいいわけで、チェックだけして後日改めて買うとかすればいいんじゃないですかね?
あ、嫌だという人の話しですよ。
それともクッキーとか(←実はよくわかってない)残っていて後日買ってもダメなのかしら?
投稿: エルモ | 2006/02/02 11:50
「商品まとめサイト」というのは、便利ですけど、難しいものを感じますね。
(これは感想であり批評でも提言でもありませんが)
僕が見ておもしろい!と感じるサイトって、偏ってるところです。偏っていいれば面白い。(といいつつタホヤ13はわかりません、すいません)
でも「面白い」と「売れる」「便利」は違うわけですよ。
スポーツカーに皆群がるけれど、売れるのはファミリーカー、みたいなね。
blogで日々楽しめるxx氏のサイトは大人気。選んでいる商品は変なものばかり。その紹介の仕方が楽しくて評判を呼んでいる。けれども商品は売れない。もちろん。…というようなことは往々にしてあるのでは。
もちろん皆さん、面白くてためになるものをお求めとは思うんですけど、なかなかそうはいかないのが世の常ではないか。。。と社会を見回してつぶやいてみただけですごめんなさいオチはありません
投稿: nomad | 2006/02/03 01:15
商品の特性を考えると確かに
電化製品紹介というのは、おもしろい説明付きアファリエィト向きでは
ないですねえ。
電化製品は機能進化のテンポが早く、
買い物のたびにネットで予習をつまないと
お店で「質問すらできない」状態なので
思いついたのですが、そんなに
頻繁に買い換えるものでもないですしね。
がんばってそのつど予習が一番いいのでしょうね。
自分のぬるさを大反省!
エルモさま nomadさま
コメントありがとうございました。
投稿: な | 2006/02/03 03:02
yahoo版アドセンスが既に英語サイトで開始されているようなので、日本でも開始されるのではないでしょうか?収入源として考えてみては?
こんな感じ→http://www.monetizers.com/
投稿: umo | 2006/02/03 04:24