忘れえぬ君(1)イッサクさんの巻
(1)、なんて銘打ってますが発作的に書いてるだけなので続くかどうかはわかりません。
ある時期、ほんの一瞬すれ違っただけで、友人とも呼べぬ関係なのですが、なぜか心に残る人というのがいます。俺の人生にとって利害関係が何もなく、特にこれといった影響を受けたわけでもないのですけれども、強烈なオーラだけが残る。そんな人のことをふと思い出したので、せっかくなので書こうと思います。
昔むかしの80年代前半、俺が群雄社というエロ本出版社で仕事をしていたときのことであります。ここにイッサクさんという編集者がいました。正社員だったかは知りません。だいたいこの会社、社長(故人)が元全共闘の過激派で、社員の多くがヒッピー、営業部長がヤクザ、編集局長がお坊さんでポルノ小説家と、なんというかまともな人が誰もいないのがナイスでした。イッサクさんは、まだまともなほうだったと思います。
俺はその頃22,3だったんですが、家出して2年目くらいで、ド貧乏ながらカツカツなんとか生きていたという感じ。ここで、こないだ復刻された『色単』を作っていたわけであります。
それでイッサクさんなんですが、まあこういう人もいるのだということで聞いてください。この人、高校時代にグレてですね。夜中にシンナーというか、プラボンドが吸いたくなって、模型屋のシャッターをガンガン叩きまして、出てきた親父をぶん殴ってプラボンドをいただいちゃったんだそうですよ。これはもうやり過ぎどころではなく、明白な強盗傷害事件になってしまいまして、あっさり練馬の鑑別所送りになってしまいました。
イッサクさん、こんな表現は失礼ですがちょっと佐藤蛾次郎に似ていて、香港マフィアの使いっ走りみたいな迫力のある顔してるんですよ。インドネシアに旅行に行ったとき、現地人に道を訊かれたそうですから。そのくらい漢らしい外見なんですが、内面はナイーブなところもあってですね。それで鑑別所の中で、「このままじゃイカン」と考えたんだそうです。さすがに。
「このままだと、俺はダメになってしまう」と。
それでどうしたかというと、一念発起しまして、「そうだ、東大に入ろう」と思ったんだそうです。東洋大学の略じゃなくて、あの東京大学ですよ。発起するにもほどがあります。そこから猛勉強しまして、半年で東大合格したホリエモンみたいに本当に合格してしまったんです。まあもともと頭は悪くなかったんでしょうが、俺の知る範囲内で、鑑別所から東大に入ったのはあの人くらいだと思います。
んで、東大で何をしたかですが、キャンパスライフを謳歌するようなタイプでもありませんし、かといって地道に学問を究めるタイプでもない。なんか半年くらいで飽きちゃったらしいんですね。結局「つまらん」と捨て台詞を残して、1年で中退してしまいました。
そこからイッサクさん、ニューヨークに渡るんですね。やっぱり若いときには旅ですよ。なんかあっちで一旗あげようと思ったんですかね。1年くらいあっちに居たのかな? ところが短期の観光用ビザだったんで、入国管理局にバレていきなり強制送還ですよ。どこまでも波瀾万丈なんですね。
送還後、彼はホモ雑誌の編集者になりました。特にそのケはない人なんですけれども、たまたま募集広告みたらしい。結構、ああいう雑誌って実はノンケが仕事でやってるなんてことも多いんですが、そこの編集部はホンモノ揃いだったそうで。そこでホモを仕込まれたかというと、そういうこともなくて、オカマの編集長から毎日イヤミばかり言われるので、あっさり辞めてしまいました。
それから新宿の輸入レコード屋でバイト始めるわけですが、このときのバイト仲間にドツボさんというのがいたんです。ドツボさんは同時に群雄社が出していた『ヘヴン』っちゅー伝説のカルト雑誌でも働いていました。イッサクさん、ここに誘われたんですね。
当時群雄社は、『ヘヴン』みたいなまったく抜けないサブカルエロ雑誌を作ったり、鈴木清順の『ツィゴイネルワイゼン』や『陽炎座』に出資したりするカルチャーな活動の傍ら、過激なスカトロ本で一世を風靡していたんです。社長が元過激派でしょ。反体制ってやつですよ。ウンコ本でボロ儲けして、皇居の隣にウンコ型のビルを建てるのが社長の夢だったんです。結局それはかないませんでしたが。
それでイッサクさんも水を得た魚みたいにその会社で頑張るわけですが。ムチャクチャやってたわけですね。でまあ、ドキュン→鑑別所→東大→アメリカ→強制送還→ホモ雑誌→輸入レコード屋→ウンコ出版社ときて、84年頃に群雄社が倒産してしまうんですよ。それからイッサクさんがどうしたかというと、空手とボディビルやってました。あとシュートボクシング。なんか顔が顔だけに、正直、こわかったです。
そこからはあまり会ってないんですが、風の便りに「イッサクが芥川賞めざして小説書いてる」という噂が飛び込んできました。普通なら「また見果てぬ夢を…」と思うところだけども、鑑別所から東大入ったほどの男だから、もしかして…という期待はありましたね。が、その後ノミネートもされないところを見ると、さすがに芥川賞は東大より難しかったみたいです。
最後にイッサクさんに会ったのは、90年代の半ばくらいですか。群雄社の社長が急逝しまして、そのお葬式で会ったのが彼と話をした最後。そのとき「今、何されてるんですか」って聞いたら、
「ワインのソムリエ」って言ってました。
あれから十年が経ち、ときどき、イッサクさんどうしてるかなあって思うんですよ。正直、それほど親しい間柄ではなかったんですけど、なんか気になるというか。これ読んでる人で、消息知っている人がいたら教えてください。
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コメント
ケッサクな人ですね。
一作で芥川賞取ったら良かった。
ソムリエ…人生に酔う方ですな。
あ、つまんないコメントでゴメンと。
投稿: 長谷邦夫 | 2006/03/06 11:07
いやー面白い人ですね。
しかし、家出してカツカツの生活をしながら「色単」を作ってるたけくま先生も相当面白いです。
ところで、たけくま先生は「ファンシーキャラクター」にはお詳しいですか?
あれって、萌えに近いきがするんですが・・
ブルーナのミッフィちゃんは「ピクトグラム」って所からだから似て非なるものだと思うんです。
投稿: apg | 2006/03/06 11:28
半年で東大にはいる本というのを書いたほうが売れそう。
投稿: sima | 2006/03/06 12:40
↑あ、書きかたがまずかったかも。
半年で東大入ったのはホリエモンのことで、イッサクさんはもうちょっと勉強したと思います。
投稿: たけくま | 2006/03/06 12:50
下町のクリーニング屋の息子でね、近所に沢山あった相撲部屋の新弟子が、イジメにあって、よく泣きながら兄弟子のふんどしを、「洗ってくれませんか」って持ってきたとかいう話をしてくれたことがある。相撲取りって、あいつらひどいんだよって、よく言ってた。
90年代の初め頃に会ったとき、河出の編集者にしごかれているっていってた。悔しいけど、あいつの言っていることは正しいから、言う通りやっているって。
で、同時にその頃はまっていたのがトライアスロン。趣味レベルじゃなくて、けっこう本格的にやってたみたい。なんでも極端な人なんですね。
そういえばあの人、「シンナーやると骨がボロボロになっちゃんだよね、俺、たぶん火葬場で焼かれたら、なにも残らないわ」って言ってた。
投稿: 小形 | 2006/03/06 13:34
うわー、年表の空白が埋まっていくと
ますます今、どうしていらっしゃるのか気になりますー
昔、「ポーの一族」のシリーズの
年表(どの作品がどの時代に当てはまるか」を見るのがすきだったのですが、
それを思い出しましたー。
投稿: な | 2006/03/06 13:51
>>小形くん
ああ、河出の編集にしごかれてるってのは、やっぱり芥川賞狙ってたんだ。まだわからないから、頑張って欲しいですね。
投稿: たけくま | 2006/03/06 14:22
こ、これはゲッツ板谷さんのエッセイに出てきそうなお方ですね。自伝を書くのが一番売れるのでは?と凡人は思うわけですが、非凡な方はそう簡単に自伝なんぞ書かないでしょうな。
もっともゲッツさんはいつか自伝を書くためにと毎日こつこつ日記を書いていたそうですが。
毎日きちんと日記をつける暴走族。素敵です。
ある日突然芥川賞にノミネートされていたりするかもしれませんね。そして一作だけで終わるという…。蛾次郎顔のソムリエってのもすごいですね。ちなみに蛾次郎さんは自由が丘で待っていた東急から降りてきてビックリしたことがあります。
余談ですが、ここのところハードな萌え議論が続いていてコメントの海に飛び込む勇気がありませんでした。
投稿: 永田電磁郎 | 2006/03/06 21:18
その頃のエロ本ってなぜかエロで終わってなかったりしてましたよね。
今のエロ本もそういう片鱗は残ってるんでしょうか。。。(なんて遠い目)
投稿: エルモ | 2006/03/07 03:03
立ち読みできなくなっちゃって
エロ本が今どうなってるのかもわかんないし
買おうとも思わなくなっちゃいましたね…
中身見て 家でゆっくり見たいと思ったときに買ってたので
投稿: vipper | 2006/03/07 07:30
自慢になりませんが俺はエロ編集者時代、抜けるページというのを作った記憶がないです。作る才能がない、というか。当時からお笑い専門でした。
投稿: たけくま | 2006/03/07 09:51
吉田豪さんが石原慎太郎に怒ってましたが、コンビニにおけるエロ本規制(シール貼るとかそれが2枚になるとか)のアオリもあって、エロ本が軒並み売り上げ落としてるらしいですね。それで、いわゆるサブカル系の(売り上げに直結しない)ページをどんどんカットしてるんだとか。
吉田豪曰く「一番面白いインタビューはエロ本に載っている」だそうです。つまり、一般紙や専門誌(インタビューの相手が音楽家だったら音楽誌、みたいな意味)だと、業界の「縛り」が強くって、相手から如何に面白い話を引き出しても事務所で止められたりするし、それ以前に編集部による業界的自主規制が強くってなかなか突っ込んだ話を載せることができない、とか。エロ本だと、そのへんが限りなくアバウトなんで、自主裁量部分が大変大きい、んだそうです。
でもそれも、エロの余力とうか余裕がなせる業だったわけで、その土壌が失われつつある、ということろですか。エロがサブカルの待避所だった時代も過ぎ去りつつある、ということらしいですね。
DVDの出現がエロ雑誌を変えた、というのもあるらしいとか。安価にDVDが付属できるようになると、DVDつけなくちゃ売れなくなるし、そうすると紙面はいらなくなるし・・・
投稿: 三歳児の父 | 2006/03/07 10:36
えっと…自慢と自嘲を兼ねて書き込みますが、俺は2年かかりました。ホリエと2年重なってるはずなのですが(寮で)、まっっっっったく顔に覚えがありませんwwwあの頃は300人から住んでましたから、そう不思議でもないのですがね…ただ、あいつは経常費(寮費)を、ひと月3700¥或いは4200¥の筈の所を480¥と(桁間違いじゃないです)大嘘抜かしてたので、相当記憶を弄られやがったかな…とか、思ってます。
ええ、言うまでもなく、パラダイスをぶっつぶしてくれた向きには、ツンデレのデレが見えるまで、リベンジしようとおもっとります…この10年は、それを見据えての10年でもあります俺。
投稿: メルヘンひじきごはん | 2006/03/07 18:55
↑
ま、まさか
投稿: Aa | 2006/03/07 20:20
流れぶった切るようで申し訳ないのですが
そういう経歴の人ってたいてい嘘が99%っての画自分の経験則なんですが・・・
たけくまさんの話読んで頭の中に次々と山師ペテン師詐欺師を思い浮かべてしまいました。
投稿: tk | 2006/03/08 01:32
俺は残りの1%だと思いますがね…いえ、イッサクさんが。
なぜって、俺も面白いと思えなかったからです。
ですが、ああ…イッサクさんみたいな方なら、駒場寮入る筈なんだけど…そこだけかな、おかしいなと思うのは。
投稿: メルヘンひじきごはん | 2006/03/08 01:41
ええ、仮にウソだったとしても、それで人に凄いと思われたいとか、エライと思われたいというムードがまるで見られなかったですね。ウソをついて得をする要素が見あたらない。
虚言癖の人には何人も会ってるんですが、そういう人特有の「追いつめられたムード」がまったくなかったです。そのことで誰かが得した話も、損した話もありませんし、俺はだから信じてますけどね。
あと付け加えると、イッサクさんはまだ序の口みたいなもので、当時のあの業界周辺には、もっと凄い人がたくさんいたんです。機会があれば、おいおい紹介したいと思います。
投稿: たけくま | 2006/03/08 03:45
>そういう人特有の「追いつめられたムード」が
わたしの身近にもそういう方(♂)がいました。
これによると
http://plaza.rakuten.co.jp/hhayashi/2002
小学一年生でもはや手遅れとかなんとか
でも、ちょっぴり身に覚えがないでもない
投稿: Aa | 2006/03/08 06:13
やべえ!追いつめられたムード、痛いです耳に(アセ
学生証もどっかいっちゃったし、…まあでも、親が中退扱いに手続きとったから、籍は残ってるのかな…ネットほどなりすましが手易いメディアはないですからね、こんだけ参加人数が多くて且つ、となると。
この話膨らましていいんですか?
俺が授業出なくなったのは、英語でホフスタッターの「ゲーデルエッシャーバッハ」取り上げた時なんです。
現実社会に於いて、「再生不可能なレコードというものがあるという例え話による教訓」をおめーら嫉妬家、みたいな授業展開されたんすね?
「物質には固有振動数というものがある。それをやられると、崩壊拡散するしかない。で、レコードプレーヤーにも当然その振動数がある。だから、どうやっても再生出来ないレコードがあるにょだ」
みたいなことをゆわれました、先生に。あ、あえて先生と呼びます。
で、おいちゃん生意気盛りのはたちっぽだから、噛みつきましたな。
「レコードプレーヤーをスキャニングする>固有振動数を割り出す>崩壊回避のためのカートリッジ部分を交換>再生ウマー(゚∀゚)」
でも、先生はキョトンとしてたんですな。クラスメイトの中には、顔を輝かせてくれた香具師もいたんですが。
この「しかたないよね 世の中こんなもん」っていう姿勢を授業に持ち込むチョイスセンス、かつ、理解力不足か、理解した上でなら無反応無表情の不誠実さに、こりゃあかんわ、と、以後ゲーム三昧麻雀三昧の日々になりましたとさ、でごわす。はい。寮はむちゃくちゃ楽しかったです。5年居ましたから。
投稿: メルヘンひじきごはん | 2006/03/08 06:33
何について嘘を言うかで、その人がこだわってくるものが見えてくるのですかね。ちなみに学歴詐称について内田樹先生はこう言っておられます。
http://www.tatsuru.com/diary/2004/04.01.html
↑1/29のところ。
投稿: に | 2006/03/08 09:38
「イッサクさん」はきっと本当なんでしょうけど、
メルヘンひじきごはんさんのは判断しようがないですよねー。
ここではニックネームと字面だけの存在ですからねぼくたちは。
ぼくもいつもコメントして、あとで自分で読み返しては、
「さっぶ」と思って、家帰ってもしばらくそのことばっかり考えてます。(自意識過剰)
でも結局読む方々は、だれも僕のことなど知りはしないんだ、
と思えば気も楽になりますが。
何かを世に問うて、同時に顔も出すなんて、
たけくま先生はじめ、世の有名人は、
ほんとよくやるなーと思います。
メルヘンひじきごはんさんのことを
嘘つきとは思ってませんけど。
判断材料が全くありませんからね。
投稿: apg | 2006/03/08 09:38
↑全くないわけじゃないですね。
ホフスタッターの「ゲーデルエッシャーバッハ」
ってのがどういったものか解るかたには
それなりの判断材料になるかもしれません。
ぼくにはちんぷんかんぷんですが。
イッサクさんが、もし嘘ならそれはそれで、
すごい嘘うまい人ってことで、
また違った面白さがありますが。なんちって。
投稿: apg | 2006/03/08 10:07
「東大」の自己申告ねえ・・・
東大出身以外の人に、聞かれてもいないのに「オレ東大」とか言うのは、東大でオチコボレて、それにコンプレックスを抱いている人だけなんじゃないかと思います。だって、本当に東大出身であることが有利になるのは(就職面接とか家庭教師のバイトなどの場合を除いて)、なんといっても話す相手が東大出身である場合だけなんですから。相手が東大だと、こうなんというか、だいたい雰囲気が分かりますし、普通に気楽にできるわけですよ。大学にこだわらなくてすむだけでも楽。東大出身であることのメリットというのは確かにあると思いますが、それは東大出身どうしで通じる話であって、東大以外の人間相手で出身大学が話題になるのはメンドクサイだけですよ。
でもまあ、自慢したい気持ちが全然ないか、というとそうじゃないんで、聞かれたらそれなりに嬉しく「いや実は一応」といやみったらしく答えるのは普通の東大出身。
んで、東大オチコボレは、東大出身者に対してはあんまり大学のことを話題にしないんですよね。
イッサクさんは、話を聞く限りにおいては「東大オチコボレ」という概念が当てはまらなさそう(オチコボレたことに対してなんらのコンプレックスも持っていなさそう)なんで、この話とは関係ないでしょうケレド。
投稿: 三歳児の父 | 2006/03/08 12:41
彼の「経歴」が本当かどうかが、このエントリーの本質なのでしょうか?
竹熊さんもぼくも(そして当時の知り合いも)、仮に彼の経歴が嘘だとしても、
彼への評価が変わるわけではないように思います。
彼が東大に入った(と称している)ことは、我々にとって面白い話以上でも以下でもありませんでした。
つまり、彼がそう言っていたのが面白いのであって、嘘かどうかはあまり興味ない、
というかどうでもいいのです。
どうも「東大」の部分に反応なさっている方々は、どなたかが引用されている内田樹さん言うところの、
「精神の双生児」のように思えますが、いかがでしょうか。
投稿: 小形 | 2006/03/08 15:13
>英語でホフスタッターの「ゲーデルエッシャーバッハ」取り上げた
あれの邦訳はホーキング博士のあの本と同じ方ですね。
投稿: Aa | 2006/03/08 16:09
>「精神の双生児」
そのとおりだと思います。結局東大出身であると言う、東大出身なのかを疑問視する人、それを上げ連ねる方は、「東大」の呪縛から逃れてはいないのでしょう。
それだけ「東大」という言葉には非常に重い、それを気にするものにとっては無視できない響きがあるということなのでしょうか。
ここらって「萌え」と言う言葉と関連・・・しませんか。
投稿: | 2006/03/08 16:18
部外者にはキャラとして東大以外インパクト無かったのかも。
「野望の王国」みたいな人ですな。
しかし、たけくまさんは「萌え」に向かい合うと肉体の拒否反応として、青春時代の新左翼自販機エロ本文化が走馬灯のように「ぐるんぐるん」プレイバックされるんですね。
左翼を志向しながら「ビル建ててやる」って、資本主義的な豊かさと高度成長に支えられた55年体制の価値観ですね。
体制の崩壊以来、
90年代、2000年代のここ15年間の密度が希薄なのが気になります。
「萌え」というのはその間に出てきた文化ですね。
「全共闘」と「萌え」って取り合わせが悪いんでしょうかねえ。
そういえば、来年から白井専務などの団塊の世代の退職が始まります。
団塊の出版サブカルチャーは、「戦後体制の終了」とともに時代に取り残され徐々に先細って死滅するのでしょうか。
それとも退職金離婚を超えてまだ一花咲かせる力があるんでしょうか。
ともない、団塊金魚糞世代はどうなるのか。
イッサクさんという方が近くきちんと芥川賞とれるかどうかも、社会にまだニーズが有るかどうかの一つの試金石かもしれませんね。
投稿: ぼぼ | 2006/03/08 16:55
おっぼぼさん、相変わらず皮肉が冴え渡っておられますな~。
いぇい。
いや・・・
最近たけくまメモの話題がシリアスになっていくので少し・・
決してばかにしているわけではないですよ。
本当ですよ。
投稿: apg | 2006/03/08 18:18
えと、イッサクさんが東大に入ってるのが本当かどうかというのは全くどうでもいい、というのに全面的に同意します。というか自己申告に従っても半年も行ってないんでしょ?だったら事実上<東大生であったことはほとんどない>ということですよ。イッサクさんの人間形成において、東大という空間で過ごした時間はほとんど何の役割も果たしていないことは物理的に明白(まあ、東大の入学試験に合格した、という事実によって影響を受けている可能性は否定しませんが)。
というわけで東大の話題は終了をキボンヌ。
それよか私は世代的なことが気になります。たけくまさんが60年生まれということは、イッサクさんは57年生まれくらいですか?60年代反体制文化には乗り遅れた世代くらいですかね。
団塊の世代あたりとかだとこういうハチャメチャな人がゴロゴロいたけれど、オタク第1世代を担った60年生まれくらい以降だと、皆おとなしくってこういうアウトローはあまりいないような印象があります。下に行くともっとセコいような。これは私の周りだけ?
かく言う私は63年生まれ。
とか書いて放ってたらぼぼさんが同様の指摘をしております。うん、でも、オタクの誕生と左翼の衰退(≒「教養主義」の衰退)の関連は当然あるでしょうね。「左翼がサヨクになるとき」という本がもうずいぶん昔に話題を呼びましたが、事態はさらに進行し、もはやサヨクすらほぼ影も形もないなあ。左翼がサヨクになってオタクになったのかなあ。そんなことはないか。どうなんだろう。
投稿: 三歳児の父 | 2006/03/08 22:43
「ウィークエンドスーパー」(白夜)には間に合いませんでしたが「ボディプレス」(白夜)のエロでない記事には影響を受たような気がするので、エロ雑誌のエロでないページは文化(サブカル)事業の一環として細く長く継続していただきたいものです。
投稿: とおりすがり | 2006/03/09 00:51
そういえばかの宇田川岳夫氏も東京大学出身だけど、全然そのことをひけらかしてませんね
投稿: たま | 2006/03/09 00:59
hahaha。三歳児の乳さんにはカチンと来ましたな。自分のブログでもないのに仕切ろうとしたりして…
まぁ、構いませんよ。そうやって、早稲田や慶応なら名乗っても許してやるが、東大はゆるさねーぞとかいう逆差別。どうかと思います。
「東大生だって人間なんだ」という、現役の頃眼にした学内のミニコミ誌を思い出します。そして、人間故に、疎外の悲しみを埋めるように腐敗に手を染めてゆくのだなとも。
プロメテウスの寓話はご存じですよね?俺がビルゲイツを心の底から憎めないのは、やつがそれを意識してたんじゃないのかというにらみがあるからです。それは俺も同じなんですよね、くちはばったいですが。
さて。下北沢から来ましたか…ニュース、観てます。
誰かがなりふりかまわなくなってきましたな。お互い様ですが。
投稿: メルヘンひじきごはん | 2006/03/09 08:58
ぼくはメルヘンひじきごはんさんけっこう好きですよ。
投稿: apg | 2006/03/09 09:22
ぼくもメルヘンひじきごはんさん好きです。やりたいです。やりまくりたいです。本当です。
投稿: マイメロちゃん | 2006/03/10 22:22
俺もねえ。
こう見えても東大に
行ったっていう人を知ってんだよ。
東大に行きたいって人も知ってるし、東大っていいな、って思ってる人も知ってるよ。東大がある場所を知ってるって人も知ってる。
はっきりいやあ、東大に行こうが行くまいが、どうだっていい。東大東大言い過ぎ。
毎年毎年何百人も入学し、卒業してる、数ある大学のうちの一つだよ。何をしてるか、何を語ってるかが問題なんだろ。
くだらねえ東大関係よりも大したモンな東大無関係者のほうが偉い。
って、俺?
俺は高卒の工員。
投稿: nomad | 2006/03/10 23:22
(鑑別所帰りっての方にハクがあると思うおれはDQN)
投稿: nomad | 2006/03/10 23:27
ウホッ
おいちゃんはホモサピエンスが何より苦手でおまふ
だって地球人みんなホモとレズになるわけにはゆかないんですもの…
いから、灯台灯台言い過ぎ、ってそうでもないんですよね。うまーく、灯台はそうやって隠微されてるのが今なんですよ。だから、そのレールにのっかった意見なんです、それ。寅さん的な。それ、昭和で終わってるんです。
東大をハブるな。それが、オレの言いたいことです。何が正しいかを、きっちり追い続けた少年少女時代を送っていることに、もうすこし畏敬の念めいたものを持って欲しいものです。民主主義にいわば、抗っているのでから…東大と民主主義は、親和性低いです。わかるでしょ?
ま、俺はいいんですw中退だからw
投稿: メルヘンひじきごはん | 2006/03/11 11:01