【業務連絡】「ファミ通のアレ」(仮題)1回だけの復活!
実はですね。『サルまん』の後、俺が「週刊ファミコン通信」(現ファミ通)で羽生生純と組んで連載した『ファミ通のアレ(仮題)』というマンガがあったわけですよね。連載第一回から最終回まで、ついに(仮題)で通したへんな作品なんですけど。
これが、6月の末くらいに「ファミ通」本誌で一回だけ復活するんです! なんでも今年は「ファミ通創刊20周年」なのだそうで、その記念企画の一環であります。それを言われたのがつい先週で、もっと早く言ってくれ、て感じなんですけど、まあ1回ならなんとかなるかもと。
それで、こないだ羽生生くんと新担当であるファミ通の後藤聡子さんと最初の打ち合わせをしたわけです。具体的なネーム作業は、羽生生くんの別仕事の締め切りが過ぎたあたりでやろうということなんで、まあ来月頭ですか。一日どこかに缶詰になって、二人でネームやりたいと思っております。
それでまあ、描くのはいいんですけど、問題はですね、新担当の後藤さんの「必殺技」なんですよね。『旧・ファミ通のアレ(仮題)』では、国領さんというのが担当者だったわけですが、彼が作中の竹熊博士と助手の純子のボケに対して
「バカルン超特急!」
というツッコミを入れたわけなんですね。あれがいいリズムになってたんですが、国領さんはとうの昔にファミ通を去ってまして消息不明ですから、今回は後藤さんにその役をお願いしたいと。
後藤さんは、なんと申しますか、お会いした印象では非常に明るく快活でバンカラな女性なんですよ。そのままでもキャラ立ちは十分なんですけど、なんか「バカルン超特急」みたいな、いいツッコミ芸をやらせたいんですよね。今、それを考えているところです。
まあ思いついても、一回きりで終わっちゃうんですが。
それはそれとして、まさか『サルまん』より先に、『ファミ通のアレ(仮題)』が復活することになるとは、2週間前には思いもよりませんでした。久しぶりに読み返してみたんですが、よくもまあ、こんなメチャクチャなマンガが連載できてたものです。「ゲームマンガ」を依頼されて、ほとんどゲームマンガになりませんでしたし。桃太郎と犬・猿・雉の死体がガンジス河を漂っているような内容ばかりでして。
まあ『サルまん』もそうなんですが、こんなデタラメを許容してくださった編集部には今でも感謝しております。ただ今になって失敗したと思ったのは、タイトルに『ファミ通』と入れてしまったばかりに、他社では復刻できないことくらいですかね。
絵もですね、アニメ絵とか、ましてや「萌え」とは対極にある羽生生純画伯のあれでしょう。それでオールカラー作品ですから、今だそうとすると確実にバカ高い本になります。本での復刻は、『サルまん』以上に困難だと思いますよ。そのうち全部スキャンして、3巻まとめて一枚のCD-ROMにでもして1500円くらいで自費出版でもしてみようかしら。
とにかく、6月末には「ファミ通」に載ると思いますのでよろしくお願いします。
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コメント
「バカルン超特急」懐かしいです!( TДT)
序盤で観られた、竹熊博士が手をぐるぐるまわして「エウレカ~」と叫ぶシーンも好きでした。
おかげで今でも「エウレカセブン」というタイトルを観るとあのシーンを思い出して笑ってしまいます
投稿: 本田 | 2006/05/24 23:15
他社では「週刊ジャンプのアレ」でも「月マガのアレ」でも「ガロのアレ」でもいいのでは
投稿: マル | 2006/05/24 23:16
うわ。感動。
今の僕のキャラを築き上げてくれたバイブルの一つです。
投稿: SO-1 | 2006/05/24 23:30
はじめて書き込ませて頂きます。
いやー、なつかしいですね、コレ!桃太郎にはトラウマに似た思い出があります。
ペーゲーで久しぶりに見た国領さんに、なにか物足りなさを感じたのですが、そうか、「バルカン超特急」だったのか!
投稿: S.N.O.V. | 2006/05/24 23:30
「ファミ通のアレ(仮)」めちゃくちゃ好きでした。未だに単行本持ってます。
桃太郎インガンジスとか最高でした。
楽しみにしてます。
投稿: 名無しさん | 2006/05/24 23:32
最高、とにかく最高です!!!
バカルン超特急、ガンジス、エウレカ、
何とも言えないあのタッチ…。
本当楽しみにしてます☆☆☆☆☆
投稿: かなやりさ | 2006/05/24 23:32
↑バカルンでした。ハズカシイ・・・。
投稿: S.N.O.V. | 2006/05/24 23:33
なぜ任天堂ファンは
http://www.makonako.com/mt/archives/2006/05/post_460.html
投稿: | 2006/05/24 23:42
「バカルン超特急!」
の意味がわからない。
もしかすると意味がないのか。
投稿: sima | 2006/05/24 23:57
ファミ通の後藤聡子さんは、現在連載中の漫画「いい電子」に
登場していまして、漫画家にツッコミを入れるとき、
頭に齧り付いて血まみれにするという芸風で知られています。
かぶらないように注意する必要ありです。
『ファミ通のアレ(仮題)』で起こしたヘアヌード掲載事件は
少年時代のイヤな思い出になっております。
投稿: 原 | 2006/05/25 00:07
タイトルの【ファミ通】が他社単行本化の足かせなら、モザイク入れたらいいのでは?
気軽に言ってますけど。
投稿: 87分 | 2006/05/25 01:16
懐かしいですね。すごい萌えなさそうなしかしインパクトのある絵づらで、「中世の人々は通りに糞尿を捨て、手づかみで飯を食う」なんて悪夢的な光景が描かれているのにノックアウトされて、単行本を買いました。
一回だけとはもったいない気もいたしますが。
投稿: あんとに庵 | 2006/05/25 01:20
国領さんだけでなく、帯に「明日も生きてみようかな」と推薦文を書いている
鶴見済さんも現在消息不明なところがまた味わい深いですね。
格闘ゲームが流行っていた当時のゲーム界に絡めて、
ストリートファイトに南方熊楠が特技(嘔吐)を持って参戦、
というギャグも心に残っています。
投稿: 原 | 2006/05/25 01:53
自分もずっと
「バルカン超特急」だと思ってました、、、
投稿: 今気付いた | 2006/05/25 03:02
「核弾頭搭載労働一号キック」
投稿: WA | 2006/05/25 03:51
わぁ!
「ゼルダの伝説 夢をみる島の攻略本の人」が出てると思って以来、結構長い間、たけくま先生をゲームのお仕事の人だと思っていたことを思い出しました。
刷り込みとはおそろしいと思いつつ、この二つがなければ、今ここでこうしてコメントを書いていることも無いわけで、感慨深いです。
「思いきって飲尿療法」の国領さんの顔が忘れられません。
投稿: なっこ | 2006/05/25 06:33
初めて書き込みます。
今でも、映画「バルカン超特急」(のタイトル)をみる度に、
「バカルン超特急」を思い出します。
ただそれが印象に残りすぎて、
マンガの内容をほとんど覚えていないのが・・・orz
投稿: 一円切手 | 2006/05/25 07:41
三巻を市内の本屋探しまわって手に入れた記憶が。
新刊からして入手困難な本でした。
投稿: 鮒 | 2006/05/25 09:15
ファミ通が好きで、中でもファミ通のアレとしあわせのかたちが大好きでした
1巻は買えたんですが、2と3は全然見つかりませんでした。濃い絵と濃い内容と濃い大人の世界を見せてもらいました。
微妙に相互で登場してくれるのでとても楽しかったです。今度会ったらケツ毛に火をつけたり濃い友情で超特急してください。これからも応援しています。
投稿: うに山 | 2006/05/25 09:28
はじめて書き込ませていただきます。
アレの復活楽しみです。今回も(仮題)で通すつもりですよね。
実は3巻目が手に入んないままなんで最後どうなったのか気になっております。
羽生生先生の作品は大好きなんですが(10冊くらいしか持ってませんが、、)、
ご自身ではそのパワー溢れる画風を活かしきれてらっしゃらない気がします。
その点、竹熊先生の暴走力は羽生生先生にぴったりだと思います。
良い作品を期待しています。
投稿: ミライ | 2006/05/25 09:40
自分もバルカンだとばかり思ってました・・・
そういえば羽生先生が
現コミックビームの前のアスキーコミックで
地味な女を眼の周りの骨を削って
眼球を巨大化させて
「アニメキャラ」整形させてアイドルデビューって漫画描いてましたね。
「さるまん萌え企画」の絵見たとき
連想したのはそれでした。
投稿: SOU | 2006/05/25 09:59
ファミ通100号記念か何かの号で
羽生生さんが見開きで描いた
ファミ通編集部の様子をもう一度みたい…。
投稿: 桃 | 2006/05/25 10:54
いきなりですが
ディズニーの合法的海賊版(←正確にはなんて呼んだらいいんですか)DVDの話題の続きでございます
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060525-00000001-san-soci
『ローマの休日』DVDにパラマウント社がかみついております
投稿: Aa | 2006/05/25 11:04
あぁ、懐かしいです!
>原さま
そうそう!
ストリートファイターと聞いて、酔っ払ったサラリーマンが道端で戦う姿を想像するというヤツ。
んで、顔を真っ赤にしてゲ○を吐きかけ合ってたり。当時、めちゃくちゃ笑いました。
「いい電子」とは、また違った後藤さんに期待します。
投稿: 大丁 | 2006/05/25 11:36
>バカルン
これが”バーチャファイター2”に登場するキャラクター
”カゲ”のもつ技、”葉牙龍”の元ネタになったというのは
有名(?)な話ですね。
また何かのゲームで採用せずにはいられないような
キョーレツな必殺技を期待しています(笑)
投稿: ひやりか | 2006/05/25 14:02
「ファミ通のアレ」は当時楽しく読んでおりました。
もしフルカラーで単行本化が難しい、というのであれば、最近流行のモバイルコミックにしてはいかがでしょう。
VGA対応の携帯電話やビューワも増えてきましたし、資源節約にもなるし、書店の在庫・返本リスクも軽減しますよw
DL数が増えれば普通に紙出版のチャンスも出るかもしれませんしw
投稿: でんじん | 2006/05/25 14:06
>同法を所管する文化庁は、二十八年映画について「保護期間の終了した十二月三十一日二十四時と、
>改正法施行の一月一日零時は同時」とし、「改正法の施行時は著作権の保護期間内にあり、改正法
>が適用される」との見解を示している。
???
投稿: ポン一 | 2006/05/25 19:52
坂本龍馬の霊を呼んで、
コシマキを書いてもらうというのが下らなくて(笑)
投稿: 期限 | 2006/05/25 22:45
国領さん、大好きでした。何処にいってしまったのか非常に気になります。
ちゃんこさん時々お見かけしますが・・・
投稿: | 2006/05/25 23:12
ああ~、復活とはこういうことでしたか!
単行本が復刻されないのは本当に残念ですが、
6月末のファミ通、期待してます!
>そのうち全部スキャンして、3巻まとめて一枚のCD>-ROMにでもして1500円くらいで自費出版でも>してみようかしら。
是非してください。絶対買います。倍額でも買います
投稿: FSR402 | 2006/05/25 23:55
私その本持っております。最後地球が爆発するんですよね。確か。上手いデッサンを掛ける人がマンガ描くと下手だったり。アレはマンガの読み方だったかな。
投稿: あゆむ | 2006/05/26 00:02
このノリがまさに私の中の竹熊さんですね。
この漫画は知らないんですけど。
各種の文化論とか作家論は難しすぎるというか
濃すぎるというか、正直私のタク度ではついて
いけません。
投稿: 丈鯛偏太郎 | 2006/05/26 10:01
国領サンは週刊SPA!でライターやってますよ。礼儀正しく、眼光鋭い人ですが、元ファミ通でしたか!小説とか舞台の脚本もやってて、小説はロック小説でした。
投稿: SPAデザ | 2006/05/26 12:26
キャラクター化された竹熊さんのなかでは一番好きですねアレ(仮)
コマをトリミングしてフッラシュ漫画に加工したらどうでしょう
投稿: | 2006/05/26 14:23
>SPAデザさま
え、国領さんSPAで書いてましたか。
そうかそうか。いや、元気でなによりです。
投稿: たけくま | 2006/05/26 20:32
桜玉吉先生とのバトルが忘れられません。マスクの間からタバコの煙が出てて、シュールだったなあ。。
投稿: Kan | 2006/05/26 21:01
消息が判明したのでしたら、許可をとっていただいて、是非、バカルン超特急の再現を!!
あと復刻CD、実現して1500円でしたら私も即購入します。
投稿: 仁 | 2006/05/26 21:33
> たけくま様
美大に入ってデッサンが上手いんだけど、マンガは下手って誰ですか?
ご友人だとどうでも良いんだけど。
桜玉吉氏?
投稿: あゆむ | 2006/05/26 22:58
初めまして。
国領さんは本も出してませんでしたっけ?
羽生生さんのサイトで本をもらったとか
書いていたような・・・・・・・。
コレを機に復刊して欲しいです。
当時のお小遣いでは揃えきれなかったので
投稿: 轟雷 | 2006/05/27 11:49
確かに、美大漫研の会誌とか読むとびっくりする事も多いです。
勿論、巧い人は本当に這いつくばりたくなるくらい巧いんですが…。
投稿: ポン一 | 2006/05/27 22:03
羽生生さんのその後のシリアス漫画でのブレイクは俺にとって衝撃でした。
シリアスかなアレ。まま。
投稿: メルヘンひじきごはん | 2006/05/30 23:58
ゲームボーイの女が好きでした。
自費出版されたら買わせていただきます。
投稿: ミソラ | 2006/06/02 01:41
子供のころこの漫画に衝撃を受けてから、
深い心の傷(いい意味で)になって残っています。
特に「タウンページで相手を殴ると脳が揺れて死ぬ」みたいな話と「最終回でなぎらけんいちが出てきたかと思った」の回が印象強いです。
羽生生さんの「恋の門」を見ても、心の中ではバカルン超特急です。
投稿: カステラA | 2006/06/11 09:47