コミックマヴォVol.5

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2007/07/06

『サルまん2.0』を始めるにあたって

ここんとこずっと9月25日連載開始予定の『サルまん2.0』について、「始め方」をどうするかと考えています。ある程度決まっている部分もあるのですが、全体としてかなり複雑な企画になると思うので、なるたけ慎重に始めなければなりません。

『2.0』というタイトルからもおわかりの方もおられるかも知れませんが、今回はwebとマンガを完全連動させて、いろいろ読者のご協力を仰ぎつつ展開させていきたいと考えてます。ウィキペディアほどではないですが、場合によってはwebで皆様のご意見や投票を募りつつ、展開が決まる局面もあるかもしれません。いずれも逐次「サルまんブログ」や「たけくまメモ」で告知しますので、そうなったらよろしくお願いします。ブログは連載にあわせて立ち上げるので、それまでは「たけくまメモ」を告知の中心にしようかなと思っております。

ただ「ネット連動型企画」というのは、どれも「商売の仕掛け」がほの見えることが多いですよね。あらかじめ用意された「仕掛け」にそのまま乗せられるというのは、俺自身も抵抗感があるし、ネットユーザーも白けてしまう可能性があります。

でも、こちらがやろうとしていることも「仕掛け」には違いないんですが、あくまで「参加して楽しい」ものになるかがカギかな、と思います。つーか、今回は多くの人の協力を仰がないと成功しないと思うので、「楽しい仕掛け」にならないと意味がありません。

まだ具体的に書けないんですが、これから打ち合わせで決まっていったことは、徐々にお知らせするつもりですので楽しみにしてください。今後の展開やその課程をネタばらししつつ執筆する、というのは前代未聞かもしれませんが、そうしないと皆さんが「作品に参加」できないでしょう。ある意味では次の『サルまん』は、webでの展開が「作品本体」になるかもしれませんよ。

もちろん、『サルまん』は一応俺と相原君の作品ですので、皆さんのご意見の取捨選択はこちらで決めていきたいと思うわけですが。それでも、これまでのマンガ連載とはかなり性質の異なった連載になるかと思います。

これは「少年ジャンプ」の人気投票システムとも違います。できあがった作品に読者の意見を投票するものではなく、あくまで作品の打ち合わせ自体に、多くの人に参加していただきたいというイメージです。どういうことかは、たぶん来月に入ったら発表できるとは思います。

昔の『サルまん』では、やりたくてもできなかったアイデアがいくつかありました。そのひとつが、サルまん本体を「スピリッツ」で連載しながら、「連載内連載」だった『とんち番長』を別の作家さんに頼んで、「少年サンデー」などで独立した作品として本当に平行連載したらどうか、というものでした。その際は、僕と相原コージが「原作者」になるわけです。

前例のない企画でしたし、当時の状況では実現不可能だったんですが、たとえば今の時代であれば、月刊誌「IKKI」に本体を連載しながら、web上で「連載内連載」を本当に連載することも可能になるわけです。まあまともにやったら俺と相原くんは死ぬかもしれませんが、最初から衆知を募ることを前提にすれば、やれなくもないだろうと。「web2.0」の時代なんですから。

もし『サルまん』の中でアニメを作る話になったとしたら、本当にアニメを作って、web公開することも可能です。そんなことも考えています。その際、webアニメを作っている人が「こんな作品はどうか」と応募していただいたら、出来がよければその人と協力するとかですね。

いや、俺が思うに、『サルまん」やってて一番面白かったのが毎週の「打ち合わせ」だったんですよ。スケジュール的には週刊連載だったので、夜原稿入れてから、休まずに朝まで次週の打ち合わせをやるようなヘビーさだったんですが。その中で、果てしなく狂ったアイデアが続出していたんですね。今回は月刊連載ですし、webも使えるので、あの打ち合わせにおける「濃密な時間」を、作品に取り入れることができるたら面白いなと。やってみないと、うまくいくかはわからないですけどね。

いわゆる「商売の仕掛け」には違いないけども、それを作品の本体にまでしたいというか、我々としては「仕掛け」に命をかける所存です。前のサルまんでも、コストパフォーマンスとか度外視してましたからね。若かったからそれができたのかもしれないけど。

今度は作者も編集者も若くないので、『サルまん』を連載するような行為は、たぶん今度が最後になるような気がします。成功させるためには、作者一同老骨に鞭打って、旧作以上に恥も外聞も捨てますのでよろしくお願いします。次のお知らせは、8月に入ってからになります。今度はもう少し具体的なことを書けると思います。

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コメント

企画案等を募った中でたけくまさんがメンバーを人選して、
ネット上でたけくまさんとメンバーだけのライブチャット
みたいなカンジでの打ち合わせってのも見たいかも。

楽しい連載期待してまース

投稿: jk | 2007/07/06 22:57

『サルまん2.0』楽しみです。
そういえばかなり昔、筒井康隆さんが『朝のガスパール』で読者参加小説を書いておられましたが、あれは筒井さんというキャラクターの濃さが核でしたね。サルまん作中の両氏も負けず劣らず濃いので、期待しております。

投稿: 大王 | 2007/07/06 23:39

ついに公式発表ですね。予想より早かった。

「朝のガスパール」の時、
私はネット環境を持たず、
「電脳筒井線」の楽しそうな騒動を、
悔しい思いで見ていました。

筒井さんは、
「この後、この企画に挑戦する若いものがでるかもしれないが」
と当時書いていましたが、
その後、リアルタイムの読者参加型創作に、
本当の意味で挑戦した方を私は知りません。

京極夏彦さん、そして相原コージさん。
いずれも読者参加に果敢な挑戦されましたが、
厳密なリアルタイム型ではありませんでした。

それでも相原さんの試みは、
読者参加のリスクに正面から立ち向かった例と言えます。

今回、竹熊さんという強力な相棒、
そして「たけくまメモ」という場があるにせよ、
再びリスクを取る決断をした相原さんに、
深い敬意を捧げます。

そして何より、16年の時を経て、
私の念願を叶えるチャンスを下さった、竹熊様に、
深く感謝いたします。

一方、しかしながら、
私たちの準備は万全とは言えません。
例えば話の流れにyes/noを言うだけ。
例えば批判だけ。
例えば感想だけ。

それでは「朝のガスパール」の課題を越えられないでしょう。

批評から一歩踏み込む勇気と努力が求められます。
どんなに拙くても、
「何かネタだししてみる」事
を心がけて、
出来うる限り、参加して行きたいと、
願っています。

「朝のガスパール2007」を実現するに、
これ以上の舞台は御座いません。

今しばらく、準備運動しながら、
開幕を待ちたいと思います。

投稿: めたろう | 2007/07/07 00:26

商売の仕掛けってのは全く気にならないですけど

上手い事同時参加型のコンテンツが出来るかどうかが物凄く楽しみです
不勉強なせいか、いままで成功例って見たこと無い気がしますので
ほんと楽しみすぎです!

投稿: 夏柑 | 2007/07/07 00:40

>『サルまん」やってて一番面白かったのが
>毎週の「打ち合わせ」だったんですよ。
単純に思うのは、その様子を流すというのは?
『さて、来月の「サルまん」は?』
月一くらいだったら可能?
さすがにネタばれとかで生放送は無理でも(やってほしい(笑))、
podcastだったら、なんとかなるのでは?

『Flashを使ってwebコミックを!』
と、いうのは(うちの環境みれないので(笑))
できればやめてほしいんですが…

『原作、キャラシート』を出して、
『競作「とんち番長」』的なものはありそうですなぁ…
(なるべく標準のブラウザでみれるもので、お願いします(笑)。)

投稿: naga | 2007/07/07 01:31

CGMは企図しないところに意義がある。
はなから迎合するような作品はその表現者の資質を問われるべき。
ていうのはさておき、
一世一代の大仕事となるか、
あるいは息の長い新しい始まりとなるか、
まずはご自愛くださいませ。

投稿: soge | 2007/07/07 03:02

>『Flashを使ってwebコミックを!』
>と、いうのは(うちの環境みれないので(笑))

え。どういうことですか?
ハード的問題ですか?
ブラウザにFLASHのプレイヤーを入れてないだけですか?

投稿: にょろ | 2007/07/07 08:16

ニコギャハ動画入れてほしいです。
筒井作品時代から、環境は拡がっていますし、
これはもう「必須」条件ではないでしょうか。

うんと短い、ナンセンスなヤツを見て
死にたいです。相当トシなんで…。こっちも。

投稿: 長谷邦夫 | 2007/07/07 09:13

おお、いよいよ始まりますか。

>あくまで作品の打ち合わせ自体に、多くの人に参加していただきたいというイメージです。

コレが本当に実現したら、ある意味読者(参加者?)との真剣勝負みたいになりそうですね。
いい意味での緊張感のある場になりそうな予感。

しかし、ということは参加するには何とかしてIKKIをリアルタイムで入手しなければいけないわけですね。海外組はそこがネックになりそうです。

投稿: 骨男 | 2007/07/07 14:48

もうウィッキーノミクスのですな。

投稿: blog49 | 2007/07/07 15:44

んもう、長谷さん、イチバン気持ちが若いですなぁ~。
「さいけでりっく、やんけー」
「ケケケケケェーーー」

ふぅ(疲)

投稿: トロ~ロ | 2007/07/07 16:07

オープン型SNS

人生検索 道しるべ
http://mi-ti.net/

投稿: スポーツインストラクター | 2007/07/07 19:47

確かに「打ち合わせ」の様子をポッドキャストで放映というのは良いかも知れませんね。

投稿: 忍天堂 | 2007/07/07 19:58

逆にソノシートを付録につけるというのは
どうでしょう。

投稿: apg | 2007/07/07 20:27

>逆にソノシートを付録につけるというのは
>どうでしょう。

ウケた。
そこまでやるなら日光写真もぜひやってほしいな。

投稿: MooH | 2007/07/07 22:33

日光写真(笑)

それはアツイ。

投稿: apg | 2007/07/07 22:51

>日光写真

リベンジしたいので是非(笑)

投稿: トロ~ロ | 2007/07/08 00:47

今月の課題「日光写真で撮るパンチラ」

うーーむ。

投稿: トロ~ロ | 2007/07/08 00:50

はじめまして書き込みます。
「サルまん2.0」をネット連動で?
おお、僕も大王さんやめたろうさんと同じく、
筒井さんの「朝ガス」+電脳筒井線を連想しました、ご同輩。
乗り遅れて口惜しい思いをしたのも、パラレルですなあ。
カラスかあと鳴いて16年かア。
ここは大尊敬するタケクマはんのために
老骨に鞭打って、やったろうやないけ。
こんなおもろいことはないでぇ。
おつむのねじをはずしたろうやないけ。
もしかして、拙者の出したしょむないアイデアが
変形凝縮昇華爆発、
竹熊さんと相原さんの手で化けて、
「サルまん」を飾るかもしれない。
そしたら、ぜったい歴史に残っちゃいますね。

投稿: 異常な愛情 | 2007/07/08 05:59

「朝ガス」「電脳筒井線」は僕も読んでました。「電脳筒井線」の元であったパソコン通信には未参加でしたが、今から思うと、異様に早い試みでしたね。

「朝ガス」から16年くらいですか。ネット界も激変しました。やはりインターネットの時代になって、画像や動画がストレスなくやりとりできるようになったことは大きいです。ブログというコミュニケーションツールもあります。

「朝ガス」は文字ベースの小説でしたが、今や画像でのアイデアを募ることも可能であるわけです。

大枠のフォーマットを提示するのはこちらですが、その範囲で、どういう展開になるのかは読者次第です。何とぞよろしくお願いします。

投稿: たけくま | 2007/07/08 10:20


「俺を描けーい!」と、
世界中から全裸写真が殺到!

投稿: 門弟廃村 | 2007/07/08 10:34

前の萌え絵の試みと同じように
16ページ分の「とんち番長」のネームを
4分割ずつ公開し、別々の人に描いてもらってみたらどうでしょう。
仕上がったらリンチの映画「ロストハイウェイ」みたいかな?
もう、ネームも4人に描いてもらって
黒澤形式だ!

投稿: に | 2007/07/09 09:04

うへー。
舞い上がって大風呂敷広げたら、
皆様をフリーズさせちゃったぽいですな。
もーちょっと我慢すりゃ良かった、、、。

とりあえず、オラは絵が描けないので、
おいおいバカ歌とか作りたいなーと思ってます。
登場キャラのテーマとか作れたら楽しそう。

投稿: めたろう | 2007/07/09 18:05

藤原カムイ氏の『福神町奇譚』も
キャラクタや展開について
ネットを使った読者参加型でしたね。

竹熊さん・相原さんの手腕も楽しみです♪

投稿: 通りすがりです | 2007/07/09 18:37

落語の“問答”的(大喜利的?)に、
まずお題を出して、それについての答えとかボケを、
サポーター(?)たちがコメントする。
――それからナイスなアイディアを抽出し、またお題を出す。
・・次々と紡いで話を作っていくと・・

こんな感じですか?

投稿: エイジロー | 2007/07/09 20:08

にっこうしゃしんでぱんちらをとるほうほう!!

なんとかのひとつおぼえで、ひとつよろしく。

投稿: トロ~ロ | 2007/07/09 22:48

まず、寄席へ参りまして。

切り絵の芸人さんに、大きな声で、
「パンチラ1枚!」
「はい、チンチラね」
等と猫の切り絵で返されたりしながらも食い下がり。
見事「パンチラの切り絵」(どんなものか見当もつきませんが)をGETされて後、
日光写真に焼付けなさるが順当かと。

投稿: めたろう | 2007/07/09 23:49

トロ~ロさん、
これから夏真っ盛りな訳だし、炎天下で、
ご自分の背中に白い絵の具かなんかで、
「いや~ん、まいっちんぐ」な絵でも描いて
こうら干しでもするがよろし。

投稿: 漫バカ日誌 | 2007/07/10 02:44

2chの祭りのようなものを仕掛けようとして、逆に失敗して「しょげている二人」というのもネタ的には面白いと思います。
「サルまん」で面白かったのには、二人でため息をついている部分もありましたから。

投稿: hajime_kuri | 2007/07/10 11:11

失敗したらしたらシャレになるといいなあ。

投稿: たけくま | 2007/07/10 11:38

むしろ「新しい商売」としてやってみるのは面白いかと。例えばストーリーを「完全に読者のアイデアで作る」とか。最初から選択肢があって、アンケートで話の筋道を決めながら「双方向、視聴者参加」を謳ったTV番組はありましたが、実際は出来レースであることを考えるとあまり意味があったとは思えませんでしたから。
 ですので先に再来月のまでのストーリを先行して発表>この続きを募集>面白いものをたけくまさんがチョイス&マンガ化>さらにシナリオ募集 とすれば、本当の意味でアドリブ感ばっちりのマンガになるかと。
 物語の着地点など考えずに楽しいかもしれませんね。

投稿: tyes | 2007/07/10 11:47

打ち合わせ録音して、ポッドキャストで放送とかしたらどうでしょう?
メチャクチャ面白いと思うのですが。

投稿: あ | 2007/07/13 09:45

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