ティファニー2度目
本日、何の気なしに『ティファニーで朝食を』の2回目を見たんですが、2度見るとずいぶん印象が変わる映画ですね。たぶんセリフや演出が暗喩に満ちているからでしょう。
セリフの裏を読んでいくと、相当にきわどい内容なんですね。これをロマコメ仕立てにすること自体、観客へのいい意味での目くらましになってるというか。この映画が「名作」と呼ばれている理由も、なんとなくわかってきました。
オードリーが頭のイカれた売春婦であるだけでなく、一見まともに見える作家役のジョージ・ペパードも、金持ちマダムの愛人やって生活してるし。そういえば昔、知人の画家のタマゴで、やはり大金持ちの奥さんのツバメやってる奴がいたんですが、あいつのことを思い出してしまった。
80年代のことだけど、そいつパトロンの有閑マダムから住居兼アトリエとしてビルひとつ貰ってやがんの。当時は一瞬、うらやましいと思ったんですが、やってたことは売春夫と変わらないですよ。
そしたら日本でもエイズが流行りはじめて、彼は真っ青になって血液検査に行ってた。喪男の俺には関係ない世界だったんですけどね。とにかく、この映画で描かれた世界って、ある種の人々にとっては今でも「リアル」なのではないかと思い直しました。
「ティファニー」のクレイジー・パーティの場面も、酒以外の描写は一切出てきませんが、あれは完全にドラッグ・パーティですよ。コメディとしてうまく誤魔化してるけど。
都会の自由人=高等遊民たちの虚飾に満ちた世界を描くというのは、たぶんカポーティのテーマでもあると思いますが、映画は映画で、なかなかよくできてると思いました。よくもまあ、ヘプバーンが出演を承諾したものです。
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コメント
たけくまさんにしては、映画評論にいつもの切れ味が感じられませんね。
多分、後日、もっと面白い評論が載るんだろうと期待しております。
投稿: 川崎敬三 | 2007/08/10 01:46
むかーし山岸凉子さんが描いた「三色すみれ」というオムニバスの中の一編が、「ティファニーで朝食を」でしたね。ラストが映画版じゃなくて、原作版で、ヒロインも、ふわふわした頭の軽い女の子という感じでした。竹熊さんの記事でカポーティがモンローをイメージしていたと知って納得です。私は「三色すみれ」の刷り込みがあるせいか、雨の中で抱き合うラストより、男二人がぼーっといなくなった彼女を語るラストが好きです。
投稿: ma | 2007/08/10 02:08
↑最後に抱き合うのはまあ、ハリウッド映画ですからね。映画に対する倫理規定も現在よりはるかに厳しかった時代でしたし。お客さんの満足を優先させたんでしょう。確かに原作者としては不満が残るものではあったろうなあ。
投稿: たけくま | 2007/08/10 02:11
女遊びで散々母を泣かせた父が肺がんで亡くなった時に見たがった映画がなんとオードリー・ヘップバーンの主演作ばかりだった。
VHSで買い揃えましたよー。
兄弟一同で「ふぅーーーん」と呆れるやら感心するやら。
たけくまさんのお父様の世代も格別にお好きなのではないでしょうか、ヘップバーン。
投稿: トロ~ロ | 2007/08/10 02:34
ローマの休日は英語ネイティブがみると、あの二人は
しっかり男と女の仲になっているのがわかるそうです。
本で知って目から鱗でした。
投稿: あ~ | 2007/08/10 07:43
コッポラが脚本やった華麗なるギャツビーの
夜の華やかなパーティは華麗さと虚しさがあって
いいシーンですが何か違和感がありました。
よく考えたらこれも本当にリアルにやるなら
ドラッグのシーンがあったのでしょうね。
しかし誰もツッコミを入れてませんがティファニー
で朝食をって「魔がさして」観るもんでしょうか(笑)
竹熊先生の本道からは外れている、という意味に解釈
しましたが。
投稿: k2 | 2007/08/10 09:33
↑僕はいわゆる「スター映画」を見ると言うことはほとんどないんですよ。中学くらいから、内容と監督で見る習慣があったので。それが、珍しく「オードリー・ヘプバーンの動く姿が見たい」と思ってDVD買ったのです。
だから正直、内容には期待してませんでした。そしたら、意外にも内容のある映画だったので、驚いてエントリにしたわけです。
投稿: たけくま | 2007/08/10 12:19
個人的には「ティファニー」の2回目を観る時間があれば
久々に「死霊のはらわた2」を観たほうが面白いんではないかと...。
あ、ニコニコにもあがってますわ。
投稿: に | 2007/08/10 12:22
私はアニメオタクでマンガオタクでゲームオタクですから、いわゆる名画を「魔がさして観た」と言われても単純に納得してスルーですねぇ。私も自主的に観るとすれば「魔がさして」だと思いますので。
ところで、昔の映画も観まくるような映画マニアのことを、「オタク」と呼ぶのにはちょいとばかり抵抗があります(私はいわゆる第二世代で、彼らはオタクという言葉が誕生する以前から脈々と存在し続けていたわけですから)。
投稿: R.F | 2007/08/10 12:25
たけくまさんはむしろエコールのレビュウをしていただきたいのであるまする。そすっと俺もまた本領はっきねん。
投稿: メルヘンひじきごはん | 2007/08/10 12:56
おたく世代が「スター映画」を語るというのを見た記憶がないような気がするんですが、ひょっとして、これが世界で最初なんでしょうか?
まさか、そんなことはないですよね、昨日すでに語られているし。
投稿: ブログ漫画館 | 2007/08/10 19:49
さておき
さきほどからこのこくさいこうりゅうせんたーのうけつけのコーカソイドちわんがこちらを意識しとりまして(ちかごろよくあったのでおどろかないけどコーカソイドちわんマデスカとわおもった)、
「アー。やっぱし白りんはじーざすくらいすとくせーみかけにメロメロめろりんこじゃいなア」
と。弱点はココダ。しかししっぱいするとそんしになるのでれっつとらい。
コレヲたんなるはんてぃんぐテクニックとドライにとらえきれるかどうかでアナタのおさとがしれりんぐ。
投稿: メルヘンひじきごはん | 2007/08/11 10:54
スノレー
投稿: メひ | 2007/08/12 06:45
結局観ました。ちょっと後半長い映画でした。登場人物も減ってくし。
何年の映画なんですかね?
俺はゴダ巨匠の「小さな兵隊」のほーが好みですが…そっか、後から撮ったからアドバンテージがあるのかも。つこたーゴダ巨匠はこれを観てなさると。ありうる話だ。
なじぇ好みかつーたら、ヘプバよりアンナカリーナのほがうちゅくしいとおもうからです!彼女が、邪交がかわええおなのこの花をしおらすことを示唆してくりますたる。
投稿: メひ | 2007/08/15 15:50