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2008年1月

2008/01/28

オタク第一世代の証言から

昨日のエントリは反響がありました。ありがとうございました。コメント掲示板にもさまざまなご意見や証言が多数寄せられていますが、俺のmixi日記にもオタク第一世代の同業者から貴重な意見が寄せられました。そのうちアニメ評論家のロト(氷川竜介)さんと某大手出版編集者のボタQさんの証言を、本人の了承が出ましたので転載したいと思います。

●氷川竜介(ロト)さんの証言(アニメ評論家)

《 70年代中盤~末、80年代初頭の話を聞かれていると思うので、自分なりの体験を。
基本的にオタクの源流になったのは1974年の「宇宙戦艦ヤマト」TV放送、1977年の劇場公開です。74年時にはヤマトの視聴率が悪いと知った年明け以後、高校で友だちとつるんで「みんなでヤマトを見よう!」的な紙を貼ったりしました。まあ、奇異な目で見られていたと思いますが、校風が幸いしてそれでいじめられるということはなかったと思います。
つまりそういうムーブメント自体が全国区であるという以前のことになるので、「変わった人もいるねえ」ですまされていたのでしょう。
77年の劇場版時には大学生ですから、ポスターを大学に貼ったりしても、まあ自主性のうちみたいに放置されてたと思います。ってか第一「クラス」とか厳密にあるわけじゃないから、友だちグループ同士で疎遠になるとか、そういうことなんでしょう。

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2008/01/27

オタクはいつから差別されていたのか?

以前から疑問に思っていたのですが、最近それが再び話題になり、みなさんに聞きたいこともあってエントリしてみます。

それは「オタクは本当に差別されていたのか?」「差別されていたなら、それはいつ頃からか?」という疑問であります。

こないだの月曜日にやったロフトのイベントで、会場の参加者から壇上の我々に向かって質問がありました。どういう発言だったかディティールを忘れましたが、オタク差別に関する内容でした。どなたか補足してくだされば幸甚です。

それを受けて東浩紀君が

「確かにオタクは差別されていた。それは認めよう。でもオタク差別といっても、女性差別や人種差別のような差別とは違う。よくオタク遺伝子というものがあって、世界のどこへ行ってもオタクはすぐにわかるという議論があるけど、本当にそんな遺伝子なんてあるのか」

というような発言をしたんですよ(※記憶で書いてます。間違いがあれば訂正します)。

「オタク差別は女性差別や人種差別とは違う」という意見じたいは、俺もその通りだと思います。女性であることや、黒人であったりすることは生まれつきのもので、そうした選択の余地がない立場の人間を「自分と違う」という理由で差別するのが本当の差別なので、これは道義上許されないだろうと思うわけです。

「オタク遺伝子」については、確かにオタクにとって、世界のどこに行ってもオタクがいればすぐに「仲間」だとピンと来ることはあります。人種を越えたオタク特有の雰囲気というものが、確かにある。人類普遍の人格類型としてそれはあるように思われるので、遺伝子と言いたくなる気持ちもわからないではない。しかしこれはあくまでも比喩なので、そんな遺伝子は発見されてないし、たぶんないんじゃないかと思うんですよ。

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2008/01/24

【サルマン2.0】「デスパッチン」シナリオ原案公開

Photo_4 ←今回『サルまん2.0』のためにべーこさんが描いてくれた『デスパッチンやおい同人誌』の見本「夜伽帝国」。これを見て相原コージがやおいマンガを描くわけですががどうなるかは本誌を見てのお楽しみ。

どうもです。いよいよ明日発売の「IKKI」3月号に載る『サルまん』第4話で「やおい同人誌編」が一段落するんですが、かねてよりここでも書いていた通り、作中マンガ『デスパッチン』の「やおい同人誌」を二人が作るという展開になります。

Photo_2←同じくべーこさんの「夜伽帝国」より。これがどうなるかは明日発売の「IKKI」を買ってネ。

『デスパッチン』本編は結局出てこないのですが、それの「やおい」ということで、原作シナリオはある程度用意してありました。しかし書くだけで発表しないのも勿体ないので、「公式サイト」で公開することにしました。プロットレベルですが、5話まであります。連載の副読本として、時間があればぜひごらんになっておいてください。

http://blog.ikki-para.com/saruman/2008/01/post_5.html
↑いよいよ「やおい編」佳境に

http://blog.ikki-para.com/saruman/2008/01/post_4.html
↑「デスパッチン」第1話~第5話(シノプシス)

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2008/01/21

本日ロフト+1で「マンガ論争勃発」

Mangaronsou

2007-2008 マンガ論争勃発

えーと、すっかり告知が遅れてしまいまして永山さんすいません。

実は昨年12月にマイクロマガジン社から『マンガ論争勃発』という本が出たんですが、これの刊行記念トークイベントが本日夜、新宿ロフトプラスワンで行われます。「マンガ論争」といっても、昨今チマタをにぎわせている「マンガと著作権」「マンガと猥褻罪」が主要テーマで、特に同人誌にフォーカスを合わせて問題がよくまとめられています。著者は永山薫さんと昼間たかしさん。コミックマーケット準備会と全国同人誌即売会連絡会が全面協力して作られた本です。

とりあえず俺は、本書では永山さんの取材を受けて持論を話しているだけですが、「著作権問題」「有害マンガ規制問題」について、ほぼすべての問題点は本書に出ているのではないでしょうか。ちなみに著者の一人である永山薫さんは、俺とはもう十数年来の友人でもありまして、70年代末から「エロ雑誌」の現場で編集者やライターとして働いていた俺の大先輩でもあります。俺より年上なのに、マンガ読みとしてはバリバリの現役で、エロマンガの歴史と現状についてをよく知る第一人者といっていいでしょう。

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2008/01/20

ビスタいいかげんにしてくれ

Dscn0207 昨年暮れから性懲りもなくPC自作にはまっていたことは断片的にお伝えしていました。我が家にある6台のマシンのうち、ハレルヤ1号から3号の三台のマザーボードを交換して、CPUをコア2デュオ E6600に入れ替えました。いきなりの高スペック改造であります。

なにが悲しくてそんなにパソコンが必要なのかとよく聞かれますが、自分でもよくわかりません。とにかくハレルヤ1号改はフォトショップやイラストレーターなどのアドビソフト専用マシンにし、2号改はネットと原稿書き専用、3号は動画編集&エンコード専用ということで、特製のエレクターのラックに三台ズラリと並べているのであります(写真)。

それでハレルヤ1号改・2号改ともにwindowsXPをインストールし直したんですが、動画専用の3号だけはwindowsVistaをインストールして使おうと考えていました。ビスタ、俺の周囲ではあまりいい評判を聞いてないんですが、動画マシンは完全に趣味のマシンですので、試しにどんなものか使ってみたいと思ったのです。

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2008/01/16

サルまん入稿終了

Sarumandscn0205 昨晩、年頭から引っ張っていた「サルまん」の入稿が終わり、ゲラ出しを待つばかりとなりました。作業はすべて完了、といいたいところですが、校了の段階になってE編集長から「もっとギャグ、面白くならない?」などと根源的なダメが出ることがあるのでまだ油断がなりません。

今回はいつにもまして時間がかかってしまいました。まあ盗作検証サイトのパロディとか、例によってそういう面倒くさいことをやってたからなんですが、どういう内容かは今月25日売りの「IKKI」をごらんになってください。自分でいうのもあれですが、連載4回目にしてやっと「サルまん」らしいウンチク(俺が担当する部分)ができたという感じです。

89年から91年にかけての旧作連載時は、1回7ページとはいえ週刊連載だったんですよね。あの面倒な仕事を。俺も相原くんも若かった、ということでしょう。でも当時俺は「サルまん」を連載するためにほかの仕事を全部中断して、夜中の2時だろうが打ち合わせできるように相原くんのマンションから徒歩3分のところに部屋を借りて引っ越したのでした。

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2008/01/13

追悼・月本裕さん

おととい、ゲームライターの成澤大輔さんからメールが来た。俺は成澤さんとは確か一回くらいしか会っていない。それも十年以上前のことだ。はて、珍しいこともあるものだ、何の用事かなと思って読んだら、作家でライターの月本裕さんの訃報だった。

月本さんのブログにはよく成澤さんの名前が出てきたので、二人は親友同士だとは思っていた。俺は、月本さんとはやはり一度きりしか会ったことがない。一昨年、月本さんが「ソトコト」で連載していたコラムで、彼の取材を受けたのである。それだけなので、特に親しい関係だったわけではない。しかし成澤さんのメールには、「竹熊さんは月本さんとはお知り合いだそうで…」とあった。いや一回しか会ってないんです、でも月本さんは同世代の気になるライターの一人でした、訃報に接してショックを受けてます、と俺は成澤さんに返事を書いた。

成澤さんの再度のメールには、「そうでしたか。でも竹熊さんのことは彼の口からよく話題に出ていました。竹熊さんが脳梗塞で倒れられたときも、二人で心配していたんです」と書かれていた。

それで、月本さんの死因も脳内出血なのだという。8日の夜に倒れて、9日の午前に還らぬ人となったのだそうだ。

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2008/01/10

これが「ラブコメッサー」の原画だ!

Isedaanime05 あいかわらず忙しくて死にそうです。多摩美の採点はほぼ終わりました。明日の講義が今年度最後になりますが、講評をやりますので今日はそれ用の作品を選びに大学へ行ってきます。『サルまん』の締め切りも今週いっぱいといわれました。どうすればいいんでしょう。

それでもう昨年の話になりますが、31日のコミケ最終日に『ラブコメッサー』の伊勢田勝行監督のブースでご本人にお会いしてきたことを書きたいと思いました。どんな人かと思ったら、ごく普通の人でした。コスプレしてましたが、まあコミケですからそれを含めて普通です。当日は監督のマンガ同人誌と、膨大な伊勢田アニメと特撮のDVDを販売されてましたので、思わず1万円ぶんほど購入しました。

Isedaanime04 そしたら、「じつは竹熊さんにお渡ししようと思って」と渡されたのが『ラブコメッサー』の原画。監督の許可を得ましたので、ここにその一部を公開したいと思います。俺用にセレクトされたものだそうですが、かなりたくさんありました。

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2008/01/07

新年そうそう忙殺されて

大変なことになっております。本当は暮れのコミケで伊勢田勝行監督にお会いした話とかいろいろ書きたいこともあるんですが時間がとれません。なにしろ年明けそうそう多摩美の学生作品の講評と成績つけ、そして「サルまん」の締め切りが迫ってきております。10日過ぎまでこんな調子ですが申し訳ありません。

昨年、新しい仕事でいい話があったんですが今年は連載に集中しなければならないので、とりあえず延期しました。サルまん公式ブログも更新が滞っていますが、これも単純に手が回らないためです。こっちもなんとかしなければ。ブログ更新も連載の一部だと俺は思っているんですが、実際にはそれ専門で人でも使わないとなかなか厳しいことを、今になって悟りました。

本当はブログ専門のアシスタントをやといたいところなんですが、まだ給料払う余裕がありません。来年以降に延期した「いい話」が実現すれば、たぶん可能なんですが。ちょっと具体的に何か書ける段階ではないのですけれども、おそらく「話」が実現するとしても二年後になるでしょう。いい話なんですが、責任も重いので、なかなか気軽に引き受けるわけにはいかないのですよ。

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2008/01/04

新年はダダカン邸で

Dadakandscn0175 昨年暮れに『篦棒な人々』が文庫化したこともあり、この1月2日3日と仙台へ行ってダダカン師に新年の挨拶をしてまいりました。「おかげさまで文庫も売れ行きが好調です」と言いますと、ダダカン師もにこやかに裸体パフォーマンスをしてくださいました。

Dadakandscn0170 実はこの日は先客がいました。毎年正月になると鬼放舎(ダダカン師は自宅をこう呼んでいる)を訪ねてくるという女子大生P子さんです。P子さん、昔俺の本を読んでダダカンファンになったのだそうで、師もまんざらでもない様子いつもよりパフォーマンスに気合いが入っていたと感じました。

Dadakandscn0203 それでダダカン師とP子さんと俺の三人でコタツに入っていると、台所のほうからポタポタと水音が聞こえてきました。「先生、水道が出っぱなしですよ」と俺が言うと、師は

「あれでいいんです。ああしてほんの少しだけ水を出していると、なぜかメーターがほとんど回らないんですよ」とのこと。これは生活の知恵なのでした。新年からいいことを聞きました。ひとくちメモですよ。今年はたぶん縁起がいいです。

http://takekuma.cocolog-nifty.com/blog/2007/12/4_9495.html
↑【篦棒な人々 4】「ダダカン」糸井貫二・抜粋

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2008/01/01

あけましておめでとうございます

気がついたら2008年になっていました。

あけましておめでとうございます。昨年の今頃は脳梗塞で手術した直後で、意識は一応あったんですが大晦日から三が日の記憶が曖昧なままであります。その節は皆様にご心配をおかけしました。

とりあえず元旦は家でゆっくりしますが、2日には仙台へ行ってダダカン師宅まで年始回りしてきます。ついでにネットで知り合った仙台の人と交流してくる予定。年明け4日くらいからもう『サルまん』の執筆を始めねばなりません。年末に集めた多摩美の課題の採点もあります。いきなり忙しくなります。

忙しいのは基本的にはいいことのはずなんですが、個人的には嫌いです。特に大病を経てからは嫌いになりました。今年と来年は、いろいろやり残した仕事をこなさねばなりませんが、3年後には50になりますので、それまでにはもっと暇になって、やりたいことが早くできるようになりたいです。やりたいことさえできたら、いつ死んでもかまいません。

こないだ病院でMRI検査を受けましたが、脳の状態は退院したときとまったく変わっていませんでした。とはいえ脳梗塞跡が6つもありますので、予断は許しません。まだやりたいことがなかなかできないので、当面生きる予定ですので、よろしくお願いいたします。

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