サルまん入稿終了
昨晩、年頭から引っ張っていた「サルまん」の入稿が終わり、ゲラ出しを待つばかりとなりました。作業はすべて完了、といいたいところですが、校了の段階になってE編集長から「もっとギャグ、面白くならない?」などと根源的なダメが出ることがあるのでまだ油断がなりません。
今回はいつにもまして時間がかかってしまいました。まあ盗作検証サイトのパロディとか、例によってそういう面倒くさいことをやってたからなんですが、どういう内容かは今月25日売りの「IKKI」をごらんになってください。自分でいうのもあれですが、連載4回目にしてやっと「サルまん」らしいウンチク(俺が担当する部分)ができたという感じです。
89年から91年にかけての旧作連載時は、1回7ページとはいえ週刊連載だったんですよね。あの面倒な仕事を。俺も相原くんも若かった、ということでしょう。でも当時俺は「サルまん」を連載するためにほかの仕事を全部中断して、夜中の2時だろうが打ち合わせできるように相原くんのマンションから徒歩3分のところに部屋を借りて引っ越したのでした。
手応えがあるのはいいんですけど、サルまんらしい企画ってすごく手間がかかるのだということを、今になって思い知りました。印象としては数ページのウンチク作るのに半月くらいかかっている気がします。まあ俺の手が遅すぎるんですけども、月刊連載ということがまだ信じられません。
今は打ち合わせも月に一回、小学館に関係者全員が集まってやってますし、俺は神奈川県、相原くんは武蔵野市に住んでいるので夜中に会ってちょっと打ち合わせ、というわけにもいきません。なにかあったらメールと電話でフォローするしかない。
前号も、ウンチク部分は俺のラフをもとにA氏がイラストレーターで基本レイアウトを作ったんですが、やはり文字組とかなかなかこっちのイメージ通りにはなりませんでした。やはりメールと電話では限界がある、なんとかしてといったら、なんと編集長の英断で、イラストレーターとフォトショップのCS3(最新バージョン)を入れたサルまん用のウィンドウズマシンを用意してくださいました。
俺の家の環境はウィンドウズなんですが、IKKI(いや小学館マンガ編集部全体)はマック環境なんですよね。デザイナーも製版屋さんもマックだから。しかもイラストレーターのバージョンが8とか9なので、我が家のウィンドウズ環境で作ったファイルを向こうのマックで読み込むとフォントが違ってしまったり、面倒くさいんですよ。
これでようやく自宅と編集部で同じPC環境が整いましたので、あとは俺がフォトショップとイラストレーターに習熟すればいいだけなのですが、まだうまく使えません。よっぽど昔みたいに俺がレイアウト用紙に線引いて「本文石井明朝12Q16H、見出し丸ゴチック18Q文字ツメツメ」などと指定したいと思うんですが、今は俺、写植の級数表すら持ってないんですよ。本格的なレイアウトなんてアナログでももう10数年やってない。級数シートってまだ売ってるんですかねえ。
それで今回は担当のA氏が俺の家までやってきて、俺が自作したアドビソフト専用PC(写真左側)でイラストレーターをいじってたりします。なぜそうなるのかというと、「ここの文字、気持ち太くして」とか「このキャプション、最後の読点が図版のフトモモにかぶるかかぶらないかぐらいにして」とか、俺の注文が細かすぎるので俺の家でやったほうが早い、という判断のようです。俺はPCの自作はできるのに、イラストレーターの使用法をよくわかってないのが問題の根源なのです。
いまどきフォトショップとかイラストレーターなんて、俺が講師やってるデザイン学校の生徒のほうがよっぽどうまく使えます。かといって専用デザイナーを雇うほどの予算はありませんし、やはり俺がなんとかしなければなりません。来月までには俺が全部自分でできるように覚えたいです。もう夜中に俺の家のPCで仕事しなくてもいいように努力しますので、Aさん安心してください。
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