コミックマヴォVol.5

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2008/02/24

健太郎。パスタとピザは

こないだ父親が運転する車に乗っていたんですが、信号待ちをしている間にこんなことを言い出ました。

「健太郎。パスタとピザは、同じか?」

いきなりだったので、質問の意図がわからずキョトンとしておりますと、

「パスタはピザなのか?」
「お父さん。パスタもピザも同じイタリア料理だけど、違うものだよ」
「違うのか?」
「違うよ。ピザはイタリアのお好み焼きみたいなもので、パスタはスパゲティのことだよ」
「なんでスパゲティがパスタなんだ」
「知らないよ! 同じものを違う名前で呼ぶことってあるだろう。醤油をムラサキと言ったり」
「まぎらわしいな」
「まぎらわしくないよ! なんでいきなりそんなこと聞くんだよ」

「今朝の新聞に折り込みチラシが入っていてな」
「ああ」
「近所にイタリアでピザ選手権のチャンピオンになった人の店ができたんだ」
「そうなの。そのチラシにパスタって出てたんだ」
「そうだ。“パスタとピザの店”と」
「パスタ “と” ピザだろ? なんで同じものだと思ったんだよ!」
「以前から、パスタの意味がわからず疑問に思っていたのだ」
「それなら“パスタとは何だ”って聞いてよ! 看板に“蕎麦と天麩羅”とあって、蕎麦と天麩羅は同じか、と聞いているようなものだよ。普通は別だと思うよ」
「でもチャンピオンの店だぞ」
「それはあれだ、そういうハクをつけるための選手権ってのがあちらにはいっぱいあるんだろう。田舎によくある“全米カット大会チャンピオンの店”の美容院みたいな」
「あるのか」
「あるよ。相模原のほうにもあったよ、確か。お父さん、信号青だよ!」

それで今度、その店に行ってみようということになったんですが、俺はチーズが苦手なので、パスタを食べたいと思っています。

※追記  その後コメント掲示板で読者の人からパスタとは、イタリアでは小麦粉料理全般を指す言葉だ、とのご指摘がありました。ただ日本では、どうしたわけかスパゲティの別称のようになっていると。

なるほど、すると近所に出来たイタ飯屋の看板に「パスタとピザ」とあるのは、日本で「粉モンとお好み焼き」「和食と天麩羅」と書くぐらい変な表現であるわけですね。

親父の「パスタとピザは同じか?」という疑問に対しては、「パスタは“粉モン”の意味で、ピザも粉モンのひとつだが、日本ではなぜかパスタ=スパゲティの意味で定着している」と答えるのが正解でした。でも、それを親父に説明するのは至難のワザなので、放っておくことにします。

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