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2008年5月

2008/05/31

内田勝氏、ご逝去

※追記:後半に記事訂正部分があります。

今朝、マイミクであるスタジオ・ハードデラックス高橋さんのミクシイ日記で、30日に内田勝さんが亡くなられていたことを知りました。73歳でした。

奇しくも先日このブログで長谷邦夫先生の『マンガ編集者狂笑録』を記事にしたばかりですが、この本でも一章を費やして内田さんのことが書かれていました。

内田勝さんは、1959年に講談社に入社、65年に「少年マガジン」3代目編集長に抜擢され、奇才エディターの大伴昌司と「ウルトラ怪獣大図解」をグラビア特集して一大怪獣ブームを巻き起こし、マンガ班チーフの宮原照夫氏とともに「巨人の星」「あしたのジョー」「天才バカボン」などマンガ史に残る名作を次々に連載、1970年にマガジンを少年誌初の150万部突破に導きました。

まだ詳しい情報が入ってないので死因等はさだかではありませんが、情報源が確かですので間違いないと思います。自分は、かつて内田さんにロング・インタビューを試みたことがありますが、その明晰な話しかたに度肝を抜かれました。頭の中でしゃべる内容が完璧に整理されていて、テープ起こししただけでほぼそのまま記事にできた人は、自分が経験した中では内田勝さんだけでした。

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2008/05/30

飛雄馬に関する新発見

さっきM腰くんからメールが来て、YOUTUBEのURLがあったのでなんだと思ったら、「飛雄馬が鼻をかくところを見ろ」とのこと。うーん。1分06秒くらいで確かに鼻をかくシーンがあるが、別に何の変哲もない場面です。しかし、よく目を凝らして見ると……ああああ!

http://jp.youtube.com/watch?v=uRCB23R_50c&feature=related

俺も『巨人の星』世代で、これについてはマンガもアニメも知り尽くしていると自惚れておりましたが、まだまだ知らないことがあったんですね。反省しきりです。しかしM腰くんも、こんなしょーもない作画ミス見つけたからって早朝メール寄越すことはないんじゃないかと思います。

M腰くんも俺と同世代で、『巨人の星』ネタだけで一晩語り明かすことが可能なんですが、わざわざこんなメール寄越すところみると、彼にも新発見だったのでしょう。

予備校時代の友人にやはり『巨人の星』マニアがいて、彼は研究の結果「明子ねえちゃんと結婚した花形満は7歳も年が離れている!」とスッパ抜いていました。もちろん明子ねえちゃんが年上なんですけど、本当かどうか俺は今もよくわかりません。

俺は俺で、一徹の住む長屋に飛雄馬から電報が届いたときに、電報屋さんの手元がアップになり、そこに「東京都荒川区町屋五丁目」と書いてあったんですよ。それで本当に荒川区町屋に行ってみたことがあります。

でも町屋に五丁目はありませんでした。千代田線の町屋駅から三ノ輪方面に歩いていったら、いかにも一徹が住みそうな長屋はありましたが……20何年前の話なので、今あるかどうかは知りません。

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2008/05/27

今回の「サルまん」連載中止について

以下書くことはあくまで竹熊個人の意見であり、相原コージ氏や編集部の見解とは異なっていることをご注意ください。

まずは、主として俺のワガママで連載中断の事態に至ってしまったことを、ここまで愛読していただいた読者の皆様・連載関係者の皆様には深くお詫び申し上げます。「作者の都合で一方的に連載中止するなんて無責任だ」との批判があることは承知していますが、俺としては、もはや失敗作であることが自分には明らかとなった連載を、このまま続けることに意義が感じられず、そっちのほうが読者に失礼ではないかと思ったということです。

「そこをなんとかするのがプロだろう」と言われれば返す言葉がありません。しかし『サルまん』は相原君と俺の共同作品であることが大前提であり、にもかかわらず両者の作品に対する方向性に違いが生じて、もはや話し合いでどうにかなるレベルを超えてしまっていたということであります。批判は、甘んじて受けるしかありません。

要するに、二人で共同して魚屋を開いたはいいが、俺が「これからの魚屋は魚だけでは立ちゆかないから、野菜も売ろう」と言い出して、野菜を仕入れはじめたようなものです。

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2008/05/25

『サルまん2.0』連載は中止しました

すでに先行発売の『IKKI』をお読みの読者はご存じだと思いますが、相原コージ氏と俺が昨年秋から連載を始めていた『サルまん2.0』は、本日25日発売の「IKKI」七月号をもって終了することになりました。ご愛読くださっていた読者の皆さんには、大変申し訳ありませんでした。

連載中止に至る経緯は最終回に書きましたので、そちらをご覧ください。公式ブログおよび「たけくまメモ」でも改めて事態を説明するエントリを準備しています。が、準備が整わない段階でネットで噂が広まりはじめたようなので、とりあえず緊急告知としてこのエントリをアップしました。

正式な発表エントリは本日夜(深夜になるかも)に発表する予定ですが、現時点で言えることは、これは編集判断による「打ち切り」ではなく作者サイドから「中止」を申し入れたということ、中止は作者二人で話し合って決めたことであることです。

中止の理由は雑誌に書いたとおりで、詳しくはそちらをご覧ください。相原くんの側の説明もそちらにあります。俺から一言付け加えるなら、この連載は、準備に少なくとも半年はかけるべきだったということです。

まあ準備期間はあったのですが、俺が入院したり、相原くんと家族が交通事故にあったりしたこともあります。それでも時間はあったはずなんですが・・・。要するに、開始前にもっとよく話し合って意思統一を図るべきだったのですが、長年の仲間であることの甘えと油断があり、それを怠っていたのが今回うまくいかなかった原因だったと思います。

もう少し詳しいことは雑誌と、本日夜(深夜になるかも)にアップするエントリをご覧ください。申し訳ありませんでした。

竹熊健太郎

※25日11:23 追記:本日夜エントリをアップすると書きましたが、都合により明日の夜以降にアップすることになると思います。どうもすみませんです。

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2008/05/24

昨日、「鷹の爪」の試写会で・・・

もう昨日、いやおとといの話なんですけど、六本木ヒルズで蛙男商会さんの新作劇場映画『秘密結社 鷹の爪 THE MOVIE II~私を愛した黒烏龍茶』の試写会が開かれまして、俺もエッチラオッチラ行ってきましたよ。試写会は六本木ヒルズの東宝シネマズの一番広い劇場でやったんですけど、超満員でした。試写の前に蛙男さんやルー大柴さんの挨拶もあって盛況でした。

ちなみにルーさんは映画に出ているわけでもなく、なぜ来ていたのか謎でした。映画はいつもの蛙男節炸裂で面白かったです。5月24日に公開されるそうです。って、今日じゃないか。

http://roppongi.keizai.biz/headline/1483/

それで、上のサイトに試写会の模様が写真入りで載っているんですが、全員「鷹の爪」の赤いマスクをして「た~か~の~つ~め~」と叫んだんですね。ところが、中に一人だけマスクをしていない不届き者がいます。

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2008/05/21

アリゾナの老人萌え

Grumpyojiisan ネットで話題の「アリゾナの老人」を早速見てきました。YOUTUBEにディープなアニメ批評をアップしているアリゾナ在住の「グランピーじいさん」というのがその人で、日本アニメの大ファンらしく、YOUTUBEにもう50本くらいのアニメDVDの感想をアップしているのです。

http://jp.youtube.com/user/GrumpyJiisan
↑YOUTUBEのグランピーじいさんの投稿動画

http://www.j-cast.com/2008/05/16020057.html
↑グランピーじいさんのことを伝えるJ-CAST記事

見ると、毎回アリゾナの荒れ果てた砂漠にビデオカメラが設置されていて、向こうから白髪にヒゲモジャのじいさんがやってきて、「今日は涼宮ハルヒだ」とつぶやきながらDVDデッキにソフトを入れる。そして映像を眺めながら淡々とアニメのストーリーや、見所、自分の感想を語り出すのです。

たとえばハルヒのことは「バカげた内容のアニメだが、私は笑った。星4つだ」とニコリともしないで評価を下すのです。ニコニコ動画のほうに日本語字幕つきがアップされていました。そっちを見ても本当に最後まで作品を見て評価しているようで、技術的な解説を含めたコメントが的確なので、ネットには「アメリカの氷川竜介だ」「このおじいさん、萌える」と大人気になってます。

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2008/05/18

『マンガ編集者狂笑録』読了

Mangahensyuusyakessyouroku←マンガ編集者狂笑録 (水声文庫)

長谷邦夫先生の『マンガ編集者狂笑録』、ようやく読了しました。大変面白い本です。『少年倶楽部』『漫画少年』の名編集者・加藤謙一氏から、浦沢直樹氏との名コンビで知られる長崎尚志氏まで、実在のマンガ編集者を主人公にした「小説集」なんですけど、編集者の視点からマンガ界について描かれた小説というのは珍しく、さすがは長谷先生というべきかもしれません。

「少年マガジン」の3代目編集長・内田勝氏と4代目編集長・宮原照夫氏には俺も会ったことがあるんですが、このお二人は盟友であったと同時に最大のライバル関係でもあり、そのお互いの内面にまで踏み込んだ描写には、「漫棚通信」さんも書かれていましたが「よく書いたな」と俺も思いました。

http://mandanatsusin.cocolog-nifty.com/blog/2008/05/post_2297.html
↑漫棚通信ブログ版・マンガ編集者列伝より

ここで漫棚通信さんも触れてますが、もともと「編集者と作家は共犯関係」だと書いたのは俺です。

http://takekuma.cocolog-nifty.com/blog/2005/03/post_2.html
↑「たけくまメモ・共犯者としての編集者」

http://takekuma.cocolog-nifty.com/blog/2006/03/post_6ff0.html
↑「たけくまメモ・長崎尚志さんに会ってきた」

俺が長崎さんにインタビューしたときに「共犯関係ってのは言い得て妙だね」と褒められたんですが、このときのインタビューは長崎さんの章に材料として使われていて、本書のオビにも「共犯者」という言葉が使われております。

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2008/05/15

『マンガ編集者狂笑録』

Mangahensyuusyakessyouroku←マンガ編集者狂笑録 (水声文庫)

長谷邦夫先生の最新刊『マンガ編集者狂笑録』(水声社)が、昨日ようやく届きました。今、半分くらい読み終わったところです。

タイトル通り、過去から現在にかけて長谷先生が接したマンガ編集者9人を主人公にして書かれた「小説」なんですが、いやあ面白い。トキワ荘の丸さんこと丸山昭さんや、小学館を退社してフリーのマンガ・プロデューサーになった長崎尚志さんなんかが出てきます。長崎さんの章では俺まで登場するんですが、自分が他人の小説の登場人物になるというのはなんか妙な気分ですね。

まだ読みかけですので、読み終わったら改めて感想を書きます。紹介のタイミングが少し遅くなりましたので、とり急ぎご紹介まで。

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2008/05/13

京都精華大学での特別講義

京都精華大の学生さんでここを見ている人はいますでしょうか。

今年は京都精華大の客員教授になったと、以前たけくまメモでもお知らせしましたが、最初の特別講義が6月18日と19日に決まりましたのでお知らせします。基本的にマンガ学部の全学科で受講できますので、精華大生の皆さんはよろしくお願いします。

今年は6月に2コマ、以下9月と12月に2コマづつの計6コマやることになりました。やや心配なのが、今年に入って脳梗塞の「回復期の悪影響」が出ていて、ちょっと言葉が出しづらくなっていることです。昨年の方がまだ言葉が出ていたんですけど、この春くらいから日常会話の中で、単語の頭がいきなり発音できなくなったりして困ってます。医者に言わせると「確実に回復していて、しゃべりのスピードがあがったので一時的に発音がついて行ってないのだろう」ということでした。

なるほど、とは思いましたが講義をやるうえで少し困ってます。まあ、講義できないことはないので、今後の体調の変化に期待したいところです。それで全6回の講義内容なんですが、大学に提出した内容は以下の通りです。

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2008/05/09

伊勢田大博覧会のお知らせ

今月の17日にあの伊勢田勝行監督のイベントと新作上映を新宿ロフトプラスワンでやるそうです。先日、主催の映像温泉芸社の人からメールがあり、俺もゲストで参加することになりました。

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2008/05/07

流星号をどうしようか

Dscn0276 みなさんは流星号を覚えていますか。俺が脳梗塞で倒れる前、「自転車が欲しい」とこのブログで書いたら、なんと最新の電動自転車をプレゼントしてくださった奇特なメーカーさんがあったのです。

なかなか格好のいいデザインで、感激した俺は自転車に「流星号」と名前をつけてブログで自慢したところ、むかっ腹を立てた近所の誰かさんが流星号の前輪だけ盗むなどしてブログのネタを提供してくださったのでした。

それにもめげずに、俺は力の限りブログで宣伝しようと力コブを入れていたのですが、メーカーさんのページでインタビューを受けることも決まっていた矢先になって、いきなり俺は倒れて長期入院してしまったのでした。それから1年数ヶ月が過ぎて、流星号はどうなっているかといえば、写真のように自宅の玄関におかれたままになっております。

それで、退院してからまだ一回も乗っていません。もう杖がなくとも歩けるのですが、まだ片足で立つとグラグラしますし、歩いていて後ろを振り返るとグラッときます。小脳梗塞ですのでバランス感覚がもうひとつ悪く、慎重を期してまだ乗らずにいるのです。

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2008/05/03

今日は父親の誕生日

本業の締切の関係で、10日過ぎまでなかなか更新し辛いわけなんですが、今日は父親の誕生日でした。76歳。昼間、弟夫婦が我が家にケーキをもって来まして。父親の誕生日を祝うことなんて我が家では初めてのことで、さすが弟に嫁さんが来ただけのことはあります(男所帯だったらまず出てこない発想)。

ケーキを食べ終わってタクシーを呼んで母親の墓参りに行きました。助手席には父親が乗ったんですが、父親ったら運転手さんに「タクシーに乗って何年目ですか?」「このお仕事もなかなか大変でしょう」などと途切れなく話しかけているわけです。父は、なぜかこういう人に馴れ馴れしく話しかける癖があるんですよ。

運転手さんも「はい、7年目です」とか「ええ、まあ」などとにこやかに答えていたのですが、なんか困惑している感じ。俺はかねがね疑問に思っていたんですが、うちの父親は、本当に心の底からその人の職歴とか仕事上の苦労話を知りたいのですかね?

タクシーの運ちゃんなら、お客さんとの会話も仕事のうちでしょうけど、ファミレスのウェイトレスにも「この店はできて何年目なのですか?」「本店はどこにあるのですか?」などと聞いたりするんです。相手はどう見てもバイトの女の子ですよ。どうでもいいじゃないですかそんなこと。

そもそも親父にしても、このファミレスが実はすかいらーく系列であるとか、この支店が出来て何年目だとかいうことを、心の底から知りたいとは到底思えないんですよ。なんでそんなこと聞くのか。強迫観念かなんかですかね。

それで墓参りをしたんですが、父親は母親の墓に向かって「こうして息子たちも達者に暮らしているから安心しろ」みたいなことを話しかけていました。まあ、こういうことなら誰でもやるかもしれませんね。俺はどうも故人に話しかけるのは苦手なんで手を合わせるだけなんですが、弟は父親にならって話しかけていましたね。「また来るから。母さんも元気で」

元気でってお前……。

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