ある日の父と息子の会話
●その1
我が家には一階と二階にトイレがあるのですけど、一階のほうのトイレの蛇口(左写真)というのが、水が出る真下の部分にコックがついていて、これがジャージャー水が流れる箇所をつまんで、力入れてキュッと回さないと水が止まらない変な作りになっているんですよ。
俺はこの蛇口が苦手で、いつも最後まで回しきらずにトイレを出てしまうんです。
「健太郎。またトイレの手洗いの水が出ていたぞ。もっと力を入れて最後まで締めんか」
「俺あの蛇口苦手なんだよ。水が出る真下の部分にツマミがついているなんてヘンだよ。回しにくいったらありゃしない」
「そんなことはない。お前が不注意なだけだ」
「今度水道工事の人に言って、蛇口取り替えてもらおうよ」
「バカモノ。お前が気をつけて回せばいいだけじゃないか」
「わかった。俺もうあの蛇口使わないから、いいよ」
「何言っとる。トイレで手を洗わなくてどうするんだ」
「洗わないとは言ってない。トイレ出たすぐのところに洗面所があるでしょ。そっちで手を洗うから、いいよ」
「またお前はそんな極論を言う。まだ使えてどこも故障しとらん蛇口だぞ。最後までキュッと回せばいいじゃないか」
「そのキュッが難しいんだよ。なんであんな蛇口なんだよ!」
父親が珍しく煮物を作ったのですが、これがとんでもなく塩辛くてですね。食べて、ゲッと思って、それからお茶飲んで辛さを中和させようとしたんだけれども、しばらく舌がヒリヒリするくらい辛いんですよ。
「お父さん。これ辛いよ。調味料、入れすぎたんじゃないの?」
「うむ。いつもはヤ●サの醤油を買っているのだが、こないだ初めてキ●●●●ンの薄口醤油を買ってみたのだ。だがキ●●●●ンはダメだな。“薄口”と書いてあるのに辛すぎる」
「お父さん。薄口というのは色が薄いから薄口なんだよ。塩分濃度はむしろ、薄口のほうが濃いって聞いたよ。見た目が薄いから、いつもより多く入れたんでしょ?」
「味が濃いなら、なぜ“薄口”だなどと書いてあるんだ。不当表示じゃないか」
「まあ、これからは注意すればいいよ」
「ふざけやがって。メーカーもちゃんと書いておけばいいんだ。色は薄いが味は濃いから注意しろと。とにかく、もう薄口醤油は買わん。二度とな!」
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