コミックマヴォVol.5

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2009/09/28

忙しい。が、張り合いはある

この春から「忙しい、忙しい」とばかりブログに書いている竹熊です。不景気の折、ヒマよりははるかにマシなんでしょうが、ヒマなときには「将来に対する不安」が心をさいなむものの、肉体的にはラクだったりします。その点「忙しい時期」は物理的肉体的に忙しかったりするので、これはこれで大変です。

多忙になったのは、もちろん春から大学の教授になってしまったからです。正規教員になると、非常勤では絶対やらなかったような仕事が押し寄せて来て大変だという話は聞いていたので、ある程度は覚悟していたんですが、しかし今の状態には参っています。

一番困るのは、大学教員本来の職務である通常講義を行うための準備の時間がとれないことで、そのため講義前日になってあわててレジュメを作るはめに陥っていることです。これでは学生の試験前の一夜漬けと大差がありません。

普通、教授になるには講師、助教、准教授、教授と段階を経ることになっております。そうして、何年もかけて教師としての経験を積み、講義内容を固めることができるわけですね。

俺の場合、多摩美でもやっている「マンガ文化論」というのがもう6年目の講義で、毎年すこしずつ修正を加えながらやっているので、これをそのまま精華大に持って行っても大丈夫なんですが、精華大ではこれ以外に新しく開始した講義がふたつもあるので、パニックになっておるわけです。

精華で俺が所属しているマンガプロデュース科というのは、開設してまだ4年目の新しい学科なので、そもそも教師の数が足りないんですよ。だから俺みたいなのがいきなり教授になるというような変なことが起きてしまうわけで。

準備の時間が足りない以外にも、毎週、神奈川と京都を往復しなければならないこともキツイです。でも、前にも書いたかもしれませんが、物書き時代と比べると、精神的にはまだラクだったりするのが不思議です。本当に、俺は25年も物書きをやっていて、〆切りに追われることが心底苦手だったんですねえ。今も、まあ毎週の講義が〆切りみたいなものではあるんですけど、書くのはレジュメですし、基本的には90分しゃべれば終わりますからね。

どなたかが言っていましたけど、大学の講義というのは、だいたい3巡しないと完成しないのだそうです。1年間の講義だと3年間ですね。多摩美のときも、確かにそういう感じがありましたから、たぶんそういうものなのでしょう。

後期に入ってからいよいよ忙しくなり、もう明日の講義をどうするかで精一杯なんですが、大学の外に目を転じると、出版界(マンガ界)は、いよいよ大政奉還前夜のような状況になってきています。誰が、どこに何を奉還するのか知りませんけど。あるいは、東京大空襲が始まった昭和19年11月くらいの感じでしょうか。今は差し障りがあるので詳しく書くことは控えますが、ある人々にとってはこの世の終わりで、ある人々には坂の上の雲が見えるような状況になって参りました。

たぶん、今の俺にとっては、出版界が瓦解することと、なぜか分からないけど大学で教えていることが深い場所でリンクしているのだと感じています。こういう書き方だと、わからない人にはさっぱり分からないかもしれません。ごめんなさい。でもしばらくしたら、多くの人がわかる……かもしれません。

これからしばらくは、折に触れてとりとめもないことを書いていくと思います。

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