「パクリ疑惑」その後
昨年11月30日更新の「たけくまメモ」で、「商業出版社による個人ブログからのパクリ疑惑について」というエントリを書きました。この中で、俺の友人であるまさむねさんのサイト「一本気新聞」の家紋に関する記述が、コアマガジン社のムック『家紋の不思議』の中で剽窃されたのではないかという疑惑を紹介しました。
まさむねさんとコアマガジンの間では昨年から何度か話し合いが持たれていたようですが、まさむねさんより、このたび和解が成立したとの報告を受けました。コアマガジンのトップページに謝罪文へのリンクが張られています。
http://www.coremagazine.co.jp/
↑コアマガジン公式サイト(TOPに謝罪文へのリンクあり)
http://www.coremagazine.co.jp/kamon_ow.pdf
↑謝罪文URL(PDF注意)
http://www.ippongi.com/2010/02/22/コアマガジンの謝罪。最終的にはその潔さは評価/
↑一本気新聞
盗作や剽窃は、昔から付きものの業界です。特に昨今の出版不況の中で、ギリギリの低予算で本を作らなければならない現場の苦労は並大抵のものではないでしょう。文章を書いている最中に、ウィキペディアなどから記述をいただいて、語尾をチョコっと変えただけで入稿できたらどんなに楽だろうかという誘惑に駆られたことは、ライターだったら一度や二度は覚えがあるのではないでしょうか。
版元の下請けの編プロからさらに孫請けしたライターが、資料用の経費もままならず、ついネット上にあがっている資料から、カット&ペーストで記述を「いただいて」しまうことも、心情としては理解できなくもないです。だからといって本当に盗作や剽窃に走ることは別の問題です。俺だったら、そこまでしなければこなせない仕事は受ける気がしません。
まさむねさんとしては、一応今回の謝罪文掲載で納得したとのことで、これ以上、ことを大きくするつもりはないようです。まさむねさんの意を受けまして、俺も「たけくまメモ」の当該エントリを「非公開扱い」にすることにします。
| 固定リンク
「著作権」カテゴリの記事
- 「パクリ疑惑」その後(2010.02.23)
- 不正コピー問題の意外な解決策(2009.01.23)
- 本日ロフト+1で「マンガ論争勃発」(2008.01.21)
- 「初音ミク」事件について(2007.10.19)
- 秋葉原著作権シンポとちば先生の色紙(2007.10.28)
この記事へのコメントは終了しました。





コメント
実際にウィキペディアのデータを三国志のゲームの本に転載している例を聞いたことがあります。記事を書いた本人が、転載を見つけてました。ホームページでt当の本人が誇らしげに実績として載せていた覚えがあります。その人は、あんまり訴訟みたいなことをしたくなかったので、その後は特に行動を起こしてないようですが。
# 念のため申しますと、ライセンスを遵守してくれれば、ウィキペディアからの転載は認められます。上記件はその点が無断だったようです。
ま、そういうウィキペディアも日頃から他の文書から転載されまくっていて、管理人がその対処に負われていますが。
投稿: 匿名 | 2010/02/23 05:55
なるほど。その点ではゲームの攻略本作成は随分気楽な仕事でしたね。メーカー公認の元でないと出せない縛り?みたいなもんがありましたから、「語尾をチョコっと変えただけで入稿できたらどんなに楽だろうかという誘惑に駆られた」←こちらの感覚が、むしろ主流でしたよ。変えないとパクリなのに変え過ぎると怒られましたわ。
流石に↑ほどあからさまに「チョコっと仕事」をする人は蔑まれましたけど、メーカー資料以外の分野にまで手を広げるような蘊蓄記事を書いたりすると、逆に「メーカー校正担当者が記事情報の成否を確認できない」から放置したり拒否したり、でしたね。
今在る「ウィキペディア転載方式」を地で行くような仕事の仕方が近いですし、メーカーによっては「丸々転載の方が助かる」対応のところもありましたから、蘊蓄系や想い出話系や自己主張激しい系の記事を書いたりする輩は、却って肩身が狭かったりしたんですよね。
(あくまで当時の)読者の好みや需要は、どちらかというとそっち側にあったんですけどね。今どうだか知りませんけど。
その意味では漫画や漫画文化の人は「そっち側」の王様みたいなもんですから、そういった部分をメリットと看做すのも、良いんじゃないかと思いますよ。看做し過ぎて超個人誌ってのも、中々厳しいとは思いますけど。按配が難しいな…。
時代が動くとか変わるとか、そういう部分に目が行き過ぎて自分らの有利さを忘れる(そうと意識しない程度に状況に埋没する)のは、良くないと思いますよ。
良いと思ったものを見つけて掘り出して磨いて売る?のが、表現者の最大の役得ですよ。
そういう部分の有り難さってのは、折に触れて再確認した方が良いと思います。
投稿: 渡辺裕 | 2010/02/25 23:13