コミックマヴォVol.5

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2010/05/12

精華大生へ・竹熊・三河ゼミ・マニフェスト公開

この月曜に京都精華大学で竹熊健太郎・三河かおりによる「竹熊三河ゼミ(TMゼミ)」の説明会が行われました。以下、その時に配布した「マニフェスト」を転載します。原文は竹熊が執筆し、三河先生と大学教務課の承認を経て決定されたものです。

http://seika-sekai.jp/?p=6435
↑精華大ブログ「竹熊・三河ゼミ、始動!」

これは大学公認の「ゼミ」なのですが、全学部共通で(精華大にはマンガ学部の他に芸術学部・デザイン学部・人文学部がある)、運営事務は大学の教務課が担当するにもかかわらず、単位が出ません。従って、学生は自由参加の「自主ゼミ」になります。

自主ゼミなんですが、一次選考と二次選考(面接)を経て参加者を決定するという、あまり前例のないものになるだろうと思います。ガイダンスは来週17日にももう一度行われます。時間は18時から、場所は対峰館の109教室です。卒業生の参加も受け付けますので、興味のある精華大生は集合してください。

竹熊・三河ゼミ(TMゼミ) マニフェスト

  1.ゼミの目的 

京都精華大学は、2011年度内目標で「デジタルマガジン(タイトル未定)」を大学が運営するサーバー上に創刊する。これはインターネットで一般公開する予定のメディアである。コンテンツはマンガを中心にして、プロ作家の作品および学生の優秀作品を掲載し、さらにはアニメーション作品や各種記事を含めてウェブサイト上で公開していくものである。これに竹熊・三河ともに編集部に参画する。「デジタルマガジン」には、優秀で意欲のある学生(及び卒業生)にはぜひ参加していただきたい。「TMゼミ」は、そのための作家とスタッフを養成する目的で運営される。

  2.ゼミの内容

1)WEBマガジンの制作・管理・運営
 ゼミではゼミ生によって「TMゼミ・WEBマガジン(仮称)」を制作・運営する。 作品のことをコンテンツ、コンテンツを載せるメディアをコンテナー、コンテナーを読者のもとへ運搬する手段をコンベアーと呼ぶ。一般的なマンガメディアの場合で言うと、作品がコンテンツ、雑誌がコンテナー、版元→取次→書店などの流通ルートがコンベアーである。コンテンツ制作が作家の仕事なら、コンテナーの制作は編集者の仕事であり、コンベアーは業界の仕組みそのものである。「表現行為」は、コンテンツ制作からコンテナー、コンベアーまでが合わさって初めて可能となる。 インターネットは、コンテンツ・コンテナー・コンベアーのすべてが一般人に向けて安価に開放されているという点で、史上初のインフラである。この場合のコンテンツには静止画のマンガだけではなく、アニメーション・実写映像・音楽も含まれる。ゼミでは、コンテンツ制作にとどまらず、ネットを通じた発表まで行う。参加するゼミ生は、手分けして作品制作・デザイン・編集・WEBサイト運営のすべての過程に参加してもらう。

2)アナログ・メディアの制作(予定)
 ゼミは年間を通じてWEBマガジンを運営するが、年に一度、成果物として「紙の本」も制作したい。その販売と宣伝は、WEBを通じて行う。

3)作品制作・電子出版の実験
 来たるべき電子出版時代に向けての「実験」も、ゼミで可能な限り行ってみたい。たとえばデジタル・マンガの研究、あらかじめ外国語への翻訳を前提とした作品制作の実験などである。

  3.参加資格 

1)京都精華大全学部の学生、大学院生、そして卒業生
2)本気でクリエイティブな仕事に就きたいと考える学生で、なんらかの形ですでに表現を外部に向けて発表している人(同人誌やWEBサイト可)。 
3)文章・マンガ・アニメーション・デザイン・CG・WEBなど、なにかひとつクリエイティブな「得意領域」を持っている人。

  4.「単位外」のゼミであること

 大学公認のゼミであるが、特定の学部学科にこだわらない「課外授業」であるので、単位は出ない。したがって、学部の授業に差し障りがあると判断された場合は、参加を休止したり、辞めることも自由である。

  5.ゼミ生の選考方法について

 TMゼミには参加者の選抜がある。選抜は一次と二次に分かれる。ゼミは毎年、継続されていく。優秀なゼミ生だと担当教師が認めた者は、毎年継続して参加することもありうる。欠員が出た場合、後期の最初に再び選考を行い、補充する。

1) 一次選考: 作品審査。すでに制作・公表した自作品(同人誌やWEBサイトでもよい)を提出する。

2)二次選考: 個人面接。参加意欲や目標についてヒヤリングを行う。 

  6.「作家登録」ゼミ生について

 学生の中には、ゼミのメディア運営に参加はできないが、作家として参加していきたいという人もいると思う。竹熊と三河が優秀と認めた学生作家については、「作家登録ゼミ生」扱いにして、竹熊・三河・ゼミ生が「編集」するという形で参加していただくことも考えている。

  7.選考スケジュール

毎週月曜日 18:00~19:30(6講時)に行う。

 5月  5/10(月)  説明会① 5/17(月)  説明会②/作品受付開始5/21(金)  作品受付締め切り 5/24(月) 

 一次選考実施 5/31(月)  二次選考(面接)実施。(6月の1週のうちに結果を発表)

6月  6//07(月)  ゼミ開始

  8.応募について

1)一次選考提出物:すでに制作・公表した自作品(同人誌やWEBサイトでもよい)  作品は返却しないので、コピーやプリントアウトしたものを持参する。卒業生は郵送でも可。必ず封筒に入れ、封筒に「竹熊・三河ゼミ応募書類」と明記し、所属学科と学年、氏名、携帯番号を記入しておくこと。

提出先:教務課 マンガ教育担当 西川 宛て

〒606-8588 京都市左京区岩倉木野町137番地締 切:2010年5月21日(金) *締め切り厳守!

2) 二次選考一次選考が通過された方の携帯電話に教務課から連絡します。

  9.問い合わせ先

教務課 マンガ教育担当 西川 TEL :(075)702-5262   e-mail:nishikaw@kyoto-seika.ac.jp

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コメント

作品を作る事が作家の仕事
作品を商品にして売るのが編集の仕事ですね。

投稿: 忍天丼 | 2010/05/13 21:12

商業出版の「編集者」は、創作者を
育てる~といった役目もある。

まあ、これも<売れる>ような作品創作~って
ことですが…。
「売ってやったんだ!」みたいな
思い上がりが、S学館編集に見られるかも…
というムードが強かった。

60年代~70年代には、全くといっていいほど
見られない現象でした。
「先生の黒子」的存在で居ろ!的な考えが強く
残っていましたね。

投稿: 長谷邦夫 | 2010/05/13 22:11

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