コミックマヴォVol.5

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2010/07/11

電子出版ははたして儲かるのか?(1)

結論から書けば、今後よほどのことがない限りは儲からないと思います。「トントンにする」だけなら、不可能ではないと考えますが、投下資金と回収のバランスを取るまでには、しばらく時間がかかるでしょう。しかしそれでも、出版界は、電子出版に活路を見いだすしかないというのが俺の考えです。

電子出版といえば、今、俺の周囲では多くの会社や個人作家が参入機会をうかがっていますが、そちらのほうが儲かるから、参入したがっているというわけでもないようです。「紙の本」はジリ貧の一途なので、このまま座して死を待つくらいなら、いっそ電子出版に進出して、儲かるかどうかは後で考えたい、というのが実情に近いのではないでしょうか。溺れる者藁をもつかむ、です。

「紙マンガ」の現状はいよいよすごいことになっております。多くのマンガ雑誌は、かりに単行本がそこそこ出ていても、雑誌の赤字が単行本の利益を大幅に上回っているという状態がもう数年は続いているわけです。雑誌を出さなければ単行本は出せないのだが、雑誌の赤が単行本の利益を食い尽くす現状が、これ以上続くはずはありません。

そこから、作家に原稿料を払ってでも、雑誌はコストのかからない電子媒体にして、とにかく原稿を溜めて紙の単行本を出そう、という流れになっているわけです。ここ3年ほど、いろいろな版元が無料のWEB雑誌を始めているのは、そういうことだと思います。今後の出版界は電子雑誌中心に移行して、制作コストを極限まで抑えたうえで、従来通り紙の単行本、広告収入、作品の権利ビジネスで利益を出す方向にシフトするのは必至の情勢になっていると思います。

問題は、はたしてそれで儲かるのかということですが、これは冒頭にも書いたとおり、現状の出版社の規模を維持した状態で儲けを出すのは、非常に困難だろうと言うしかありません。

以下、作家個人の原稿料で考えてみたいと思います。出版社にとってはコストであって収入とは違いますが、原稿料はどのみち出版社が支払う金額ですので、これで考えるのが作家や読者にとってはわかりやすいと思います。

単純計算で恐縮なんですが、たとえば週刊連載マンガの原稿料で考えてみましょう。雑誌連載マンガでは、多くの場合、新人はページ8000円くらいから始まり、ベテラン作家になって20000円くらいになるというのが相場だと言われております(これが高いか安いかは、今は問題にしません。例外的な大家や売れっ子は、ページ3万を超えることもあります。ギャグ作家はページが少ないので、3~4割程度高くなります)。話を単純にするために、中間をとって14000円を一般的なマンガ原稿料だということにしましょう。

そして、一回の連載ぶんをストーリー物で週に16ページだとしましょう。月刊誌はここでは除外して考えます。すると、商業マンガ家の月あたりの原稿料収入は、

16×14000×4=896000

ということになります(一ヶ月を4週とした場合。所得税の源泉徴収等は考慮していない)。商業マンガ作家が週刊連載を一本もったときの原稿料収入は、だいたい月90万円になるわけです。一見高そうに見えますが、ここから仕事場の家賃を出したり、アシスタントに支払うお金をだすわけですから、手取りは作家にほとんど残らないか、アシを数人雇えば最悪、赤字になります。従ってこれは、はじめから単行本の印税収入を当て込んだ額ということですね。

これを電子出版で出したとしたら、どのくらいの収入になるのでしょうか。これも、話を思い切り単純化して考えてみます。たとえば紙雑誌で16ページを連載一回分とした場合、ケータイコミックだと30円から50円くらいでしょう。iPadのような大画面の配信はどうなるのかまだわかりませんが、多くの人にさほど抵抗がない価格帯が16ページ50円から80円といったところではないかと思います。

電子配信でも、当面、紙の単行本にすることを前提で動くと思われますので、一ヶ月の連載枚数は64ページと、紙雑誌と変わらないものとします。このページ数であれば、三ヶ月で190ページ前後の単行本が出せる計算になります。

さて、作家の一ヶ月の連載収入896000円を、一回50円の配信料でまかなうには、月にどのくらいのダウンロード数が必要になるのでしょうか。

896000÷50=17920

と、1万7920回の有料ダウンロードが必要な計算になります。しかも、これは出版社を介さずに作家が直接電子配信事業を始めた場合です。間に編集者や出版社が入ったら、とてもこの程度のダウンロード数で済むとは思えません。おそらくこれの3倍から5倍の有料ダウンロードがなければ、とてもペイすることはできないのではないかと思います。

どう考えましても、電子出版事業が「儲かる」とは思えないのですが、それでも、俺を含めた多くの作家や出版社が電子出版に乗り出そうとしているのは、やはり単純にコストの問題のような気がしますね。つまり出版社にとって電子出版は印刷・流通コストも在庫リスクもないわけですので、桁違いにコストが安く、赤字幅を少なく抑えられるという考えなんでしょう。そして作家にとっては、出版社を中抜きすることで、利益を独占できるという考えがあるかもしれません。

まあ、世の中そう簡単には運ばないと思いますが、長くなるのでこの問題(果たして出版社は中抜きできるか?)については後日考えたいと思います。

閑話休題。そうして版元も作者も、「しばらく儲からない覚悟」でとにかく電子出版を始めておいて、何か画期的なビジネス上の新展開が起こることを期待しているのではないでしょうか。

電子出版におけるビジネスモデルと言いますが、まあ俺みたいな経済音痴に識者を唸らせるアイデアがあるわけでもないんですけど、それでも考えがないではないですので、近く書ける範囲で書きたいと思います。

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コメント

そろそろ業界全体の現状を数字で説明してもらえないでしょうか。
ここにある原稿料の計算ならすでにブラックジャックがよろしくの某さんがHPでやってるので少々今さらな気がします。

投稿: エジンバラ公 | 2010/07/11 09:29

紙と違ってデジタルデータは無限にコピーできてしまう点を考慮すると、電子出版ゆえのリスクというものもあり、これまた暗い材料かと思います。

投稿: はぁとふる売国奴 | 2010/07/11 10:15

>エジンバラ公さん

このエントリは続編を書きます。結論は「現状は儲からない」ですが、それでもみんな電子出版に進出する以上、なんらかの理由はあるはずです。そのことを考えたいと思っています。

業界の現状については、たとえば某マンガ誌の実売がとうに万を切っていて、千の単位に落ちているなどのにわかに信じがたい伝聞情報は入っていますが、いずれも伝聞ですのでここに具体的に書くことはできません。あしからずご理解ください。

投稿: たけくま | 2010/07/11 10:21

消費者の立場からですと、電子出版はありですね。地方だと本屋に行くのが面倒なんでamazonなどで本は良く購入します。DMMなどでも漫画を購入しています。主に電子出版は成人向け書籍購入ですが、それ以外も買います。早くビジネスモデルとして成立するといいですね。

投稿: masamasa | 2010/07/11 10:31

今回のは良エントリーですね
自分も今までと同じパターンで
儲けようと思っても儲からないと思います
電子出版だけでなく他のプラスアルファも必要ではないかと。

投稿: 忍天丼 | 2010/07/11 10:42

>忍天丼さん

僕もそのプラスアルファを考えているところです。たぶん多くの業界人が考えていると思います。

ところで今回のタイトルを(1)にしました。このエントリは続きを考えています。ただし、最近更新頻度が落ちていることからおわかりかもしれませんが、大学の仕事が半端ではなくなってきています。

それでも今月後半から夏休みに入りますので、がんばって更新していきたいと思います。

投稿: たけくま | 2010/07/11 10:48

まず1000万円以上もある大手出版社の社員の年収を
削らないと何をしても無駄のような、、、

投稿: やまだ | 2010/07/11 10:58

NHK朝ドラのゲゲゲの女房は昭和30年代の水木しげるの生活を描いていますが、貸本漫画から漫画雑誌への転換期を扱っていて、まるで歴史は繰り返すような状態です。
採算面というのはコストを抑えて大量頒布がどれほど上手くいくか、そのあたりの計算でしょうか。

投稿: coop | 2010/07/11 11:02

音楽業界の端くれです。
よく電子出版の話で
「失敗したレコード業界」って
例に出されますが、
今少しずつDLから定額料金の
streaming archiveみたいなものが
出始めてきていますね。
subscriptionって奴ですね

一曲いくらっていう
パッケージ売りの発想では
配信がレコード売り上げ損失の
カバーにならないように
雑誌一誌とか単行本一冊とか
そういう従来の単価モデルは
おそらくお金にならないのでしょう

でもレーベルは相変わらず
配信からパッケージを買わせる
という発想から抜けられないんですね

もっといえば、電子化すると
アニメと漫画とゲームの境が
なくなるように思いますね
結局、ある種の音楽もそこに
マーケットが融合すると思うのです

そもそも今までのカテゴライズを
無効にしないとお金にならないと
思っています。。

でもむずかしい。。みんなある種の
やりかたにこだわってやってきたから
40歳以上で変えろっていわれても。。

投稿: archytas_J | 2010/07/11 11:03

>はぁとふる売国奴 さんへ

デジタルデータと違って
紙なら手間と本の解体さえ厭わなければ
スキャンしていくらでもコピー可能なので
もう、あまり意味はないと思いますよ

googleのあん畜生を始めとして
古本屋のオヤジやそこらの中学生でもやってたことですから
オヤジやそこらの中学生は逮捕されたみたいですけど

本のデータにコピーガードつけても
どうせ突破されるでしょうし
最低限、携帯やiPadやPCとの互換性とかないと普及なんて無理でしょうしね

うまくすれば
漫画ならば世界中に販売可能なのでしょうけど

投稿: もももんが | 2010/07/11 11:04

今、ミュージシャンの一部はCDや曲のダウンロード販売は宣伝と割り切って、ライブに客を呼んで入場料とグッズ販売で利益をあげようとしていますね。

ライブという「体験そのもの」はコピー不可能なので、非常にかしこいやり方だと思います。

問題は、マンガや小説には「ライブ」は存在しないということですかね。せいぜいサイン会とか。

投稿: たけくま | 2010/07/11 11:15

実物じゃないとだめっていうのは
確かに強いです。
それは飲食業がそうでしょう。
どんなにすばらしい映像と音でも
食べられないとカツカレーはと意味がない。

たけくまさんがおっしゃっていた
「街のパン屋さん」的な発想は
音楽でもあるのかもしれない

地域のライブハウスで、CDも
グッズも売ってるみたいな。
実際今ヴィジュアル系のライブハウスは
そういうことをしていますね
そこではCDは確実に5千枚は
売れるとかね(海外からも
通信でそれなりの数がくる)

でも、ライブ中心にとなると
実は非常にオーソドクスな芸能の
世界にもどるってことな気もします

それで長くやりつづけられる
アーティストは非常に限られる
もしくは最初から若い時期で
やるようなものみたいな。。
そういうインディーズバンドは
今でもたくさんいますが。

漫画にはライブはないけど
無限に更新される、
Progressiveな世界が可能では
ないでしょうか?

「今そこに展開しつつある世界」
にファン達を巻き込んでいくような

もしくはラブクラフトのクトゥルフ神話みたいなものが。。

まー空想の域をでませんが。

投稿: archytas_J | 2010/07/11 12:01

大筋には同意しますが、「引き算」で話が進められている事に少々違和感があります。アシスタントだろうと編集者や出版社だろうと、それが利益に繋がるのであれば使えば良いし、利益にならないのであればそれ抜きでやっていくしかないだけかと。

投稿: juna | 2010/07/11 12:21

 私がよくわからないのは、同人作家がどうして無料でWebに作品を公開しないのかってことです。
 儲けを目的としないなら、コストかけて同人誌作って販売するより、Webで無料公開した方がいいでしょ。

投稿: 井上 晃宏 | 2010/07/11 12:36

作家個人で電書を出す場合、月4本という殺人的な出版社のペースで出す必要がなくなり、アシスタントなどの経費はゼロにまで削減できるのではないでしょうか?

投稿: いち | 2010/07/11 13:28

私は海外在住なので、電子出版で日本語の本を読めるのはありがたいです。
電子書籍発行は、外国の読者を意識すべきでしょうね。(非日本語母語者を含む)

投稿: yasumyg | 2010/07/11 14:51

たけくまさん。
マンガ電子化のデメリットはわかりますが、
これからの電子化は「メディアを選ばなくなる」という、
メリットが出てきます。
これまで前世紀の紙媒体から、電子化に踏み出し、
webコミック、ケイタイコミックなど
いちいちフォーマットが大きく違う規格に、
あたかもジャンルが違うかのように別々に制作配信してきました。
(初期のケイタイコミックは原画からそのままコンバートなんか
液晶ドット比が粗過ぎて無理なので、ドット絵師がいちいちドット打って
なんとか見れるように作っていた。)
しかし電子出版主体になると、
作家から提出される完成原稿から電子化主体でのデータで作られてきますし、
対応ソフト、アプリも開発が進んでおり、
様々なハードメディアへのコンバートもスムースになります。
もちろんいささかのコンバート作業は付き物ですが、
数年前からすればアッと言う間。
ケイタイの画像精細度もガンガン上がって、
電子ブックに遜色ない表現力になってきました。
で、そうなると紙媒体の昔の流通とは比較にならない
マスな露出が可能になります。
(ま、反面膨大な作品の海に水没してしまわない様に宣伝も必要になるけど、
そのショーケース的役割を電子マンガ雑誌に持たせると言うやり方もアリで。)
そして翻訳コンバーターの開発も物凄く進歩してきたようです。
もう世界的マーケットでのペイ試算をしないと、
ダメだとかはイイとか言えない状況になるでしょう。
そういうわけで、逆に「マーケットはどんどん広がる」という、
ポジティブな展望も合わせて考えてみてください。

投稿: ぬるはち | 2010/07/11 15:33

>井上 晃宏さん
忍天丼さんのおっしゃるように同人誌は+アルファがあるのですよ。儲けを期待しませんが買う人の顔を見たり直接話したり、ジャンルで区分されたスペースで新しい発見をしたり、個人の趣味程度の金額(昔に比べれば今は大分コストが抑えられます)で「本」を作れたり、と同人をやらないような人が味わえる楽しさがあるからだと思います。なにより「イベント」という会場の雰囲気が好きなんだと思います。
あと、無料でweb公開されてる方もたくさんいらっしゃいますよ。そのwebを宣伝媒体として本を売る方もいます。

投稿: まい | 2010/07/11 18:20

>  私がよくわからないのは、同人作家がどうして無料でWebに作品を公開しないのかってことです。
>  儲けを目的としないなら、コストかけて同人誌作って販売するより、Webで無料公開した方がいいでしょ。

まいさんとかぶっているかもしれませんが。
・単に、デジタル&ネット環境・知識が不十分である。
・「現物を対面販売する」スタイル自体に価値を見出している。
・価値観の合う人にしか読んで欲しくないので広く公開する事には消極的。

・すでにされている。サイトだけではなく、Pixiv等でも漫画“連載”している人はいる。

投稿: 通公認 | 2010/07/11 18:41

>・価値観の合う人にしか読んで欲しくないので広く公開する事には消極的。

webだと興味の無い人が検索でたどり着いてしまうこともあるため、即売会はある意味闇市的な存在でもあります。わざわざ会場まで足を運び、お金を払うほどそのジャンルに興味がある方のみに読んでもらう、という。
パロディ同人の場合、同人誌でひっそり活動してる分には目を瞑るけどWEBで公開、DL販売などしているとパロディ元の出版社が同人作家を訴えるケースがあります。

不思議なのが、オリジナル同人誌即売会のコミティアのサークル参加者が年々増加して落選サークルまで出るほどアナログ同人文化が盛んなことです。
時代と逆行しているようで面白いです。

投稿: まい | 2010/07/11 18:54

同人誌即売会は、読むための本を買うことよりも、お祭りに参加するという意味が大きいような気がします。縁日で綿アメを買ったり、金魚をすくったりするのと同じような意味合いで、同人誌を売り買いするのではないでしょうか。

この意味ではミュージシャンがライブでCDやグッズを売ることとそう違わないのかもしれません。

投稿: たけくま | 2010/07/11 19:37

同人誌の過半数が、一般に公開できない内容だから

WEB上で、公開しないのだと思います。

著作権、性的な内容に問題ない作家さんは、

どんどん、電子書籍の出版やWEBでの公開をするべきだと思います。

印刷するのだって、かなりのコスト負担を強いられる。

電子出版、WEB公開は、やろうと思えば、経費はすでに0ですよ。

投稿: AZ | 2010/07/11 23:12

星海社の誕生は出版界の革新になるか

西尾維新/奈須きのこ/竜騎士らを擁し大ヒット連発してきた、
講談社のスター編集・太田克史が
講談社の出資で立ち上げた新会社。

ムーヴメントを起こしてきた編集者だけに注目。

どの業界も優勝劣敗が激しくなってきてるけど、
マンガ界も同じことが起きてるだけじゃないかな。

フォーマットの変化で敗者にチャンスが来ることは
ないと思います。
サンデーやマガジンはジャンプに勝てない。

投稿: ガゼット | 2010/07/11 23:46

知名度はあり、出版社の中抜きがなし、システム
手数料のみの
佐藤さんのところの参加者ですら利益をだしている
人がほとんどおらず無料期間終了後、脱退者が
相次いでいることからして、結局、その作家の
人気次第でしょうね。
全国で2万人以上はファンがいる人ならやっていけるでしょうが素人同然か雑誌で連載ももてない
不人気作家ではキツイんじゃないでしょうか。
また漫画の単品買いが増えると、雑誌でついで
に読まれていた中堅どころも売り上げは落ちる
でしょうし、新人はほぼ人気を上げるチャンスが
なくなってしまうんじゃないでしょうか。
出版社が育成資金を支給して最初は無料で公開
するという方法もありますが、それだと結局
雑誌と同じことです。

アシなし自宅一人でやるにしても、月産ペースは
落ちますし凝った背景も入れられず、それだと
結局個人の趣味、同人の範囲内まで規模が小さく
なってしまうでしょう。

無料で公開しているネット雑誌(オンラインコミック[週刊少年VIP,週刊ヤングVIP,月刊コミックニート,別冊少女きぼん,文藝新都])なども
すでにありますが、当然原稿のレベルは無料なりのレベルでしかありません。

作家気分を味わいたいセミプロには電子出版は
敷居を下げる効果があるとは思いますが、
ビジネスとしてはなんら突破口にはならないの
ではないでしょうか

投稿: まんまん | 2010/07/12 00:05

ぬるはちさん

>マーケットはどんどん広がる

先日、角川の株主報告書が来たんですが、
歴彦会長は相当強気なメッセージを出しています。
角川の看板たるメディアミックスと電子書籍の親和への自負、
NTTと組んでのプラットフォームへの進出への自信、
を示した上に、
端末開発の可能性にすら言及しています。

電撃G合流以降の成功があればこその強気でしょうが、
実際、角川と集英社に関しては、
勝ち抜いていける目がある様にも思えます。

投稿: けおら | 2010/07/12 00:18

「井上雄彦 最後のマンガ展」なんかはマンガにおけるライブと言えるのではないでしょうか?

個人的には、大きな画面に描かれたマンガをライブで鑑賞するというのは面白いと思っていて、たとえばそのチケットがマンガの小冊子になってるとか、スタンプラリー的に複数のギャラリーで開催するとか、ちょっとアート気取ったやり方に抵抗あるマンガファンもいるかとは思いますが、新しいファンの開拓という意味でも面白い試みになるのではないかと。

ただしこれは出版社が儲かるかどうかいう議論から外れてしまいそうですね。

作家と読者の関係においてはマンガライブって可能性を感じます。

これからの新人が単独ライブができる作家になるのは大変でしょうが、もしもマンガフェスのようなことが起こるとしたらワクワクします。

iPadなどを見て、むしろ「本」というスタイルでしかマンガを楽しんでなかったことがマンガの可能性を狭くしていたんじゃないかと、最近はこう考えるようにしています。


投稿: comits | 2010/07/12 02:17

> 抵抗がない価格帯が16ページ50円から80円といったところではないかと思います。

ここが商売としての前提としておかしなことで、紙よりも電子版の方が安いに決まってると思われてるのですが、手間は変わらないし電子出版には紙とは別のコストが発生するわけで。
そもそも、ものの値段って需要と供給で決まるものなのので、いくらなら買っても良いという買い手の価値に見合った制作手法に切り替えていくか、買い手がもっとお金を出しても良いという付加価値を見いだしていくかして値段を決めていかないと音楽と同じ事になってしまいそうです。

投稿: びっと | 2010/07/12 10:22

ソース無き書き込みはまあ、アレなんですが
>紙よりも電子版の方が安いに決まってると思われてるのですが、
>手間は変わらないし電子出版には紙とは別のコストが発生するわけで。
あくまで売れる個数がこれくらいだからこれ位の値段にしよう
というのがほとんどですから、高いわけで
完全予約制で先払いとかなら安くはなるのですが
製作側のバックレとかの可能性も否定できないわけで

投稿: 名無しさん | 2010/07/12 10:34

具体的で面白い記事ですね。ただちょっと前提が「窮屈」ではないでしょうか。もちろんわかりやすくするためにあえて「窮屈」にしているのは理解した上でコメントします。

今は誰もが従来メディアの代替物として電子出版メディアを想定しています。でも本当にそうでしょうか。例えばユーザ数の想定ですが、日本語話者だけを想定する必要はないのではないでしょうか?英語バージョンを追加するだけで想定読者は5倍から10倍に増える、というシミュレーションも成り立つのではないでしょうか。

英語バージョンを制作するコストは従来の出版の世界から考えたらほぼ無視できるくらいに低く、しかも作者が完璧に品質をコントロールすることも可能だと思います。(仮に品質が変わらなくても読者に「錯覚」させることは可能です)

これは飽くまで一例に過ぎません。電子メディアは従来メディアの代替物ではないということが一番重要なのだと思います。つまり、現在は誰も想定しないようなビジネスモデルが工夫次第で実現可能なところにその最大の可能性があると考えるべきでしょう。

…iPADのページめくりのアニメーションは決して優れたUIではありません。「本」というアナロジーを無理矢理模倣した凡庸なUIにすぎないと思います。

投稿: eijitokyo | 2010/07/12 11:59

eijitokyo さん

上で勝ち抜く会社として角川と集英社を上げましたが、
殊に集英社の海外展開の蓄積は、
電子化に有利に働く様に思えます。
(角川は中国で合弁の出版事業をやるようですが、
こちらは電子化との絡みは未知数かも)

>電子メディアは従来メディアの代替物ではない

上記報告書で歴彦氏は、電子化を従来の小売書店の活性化に繋げ、
ライトユーザーを開拓しうる、と意気軒昂に語っております。
(もっとも書店主参加のセミナーでの発言だそうですから、
多分にリップサービスの部分もあるでしょうが)

投稿: けおら | 2010/07/12 12:41

空気を読まずに横レス失礼します。
>井上 晃宏さん
>  私がよくわからないのは、同人作家がどうして無料でWebに作品を公開しないのかってことです。
>  儲けを目的としないなら、コストかけて同人誌作って販売するより、Webで無料公開した方がいいでしょ。

まいさん、通公認さんの話に補足します。
Web公開されている方もたくさんいます。
しかし、大部分はイラストか小説です。
マンガをWeb公開しないサイト様が多いことには理由があります。
まいさんのおっしゃられていたデジタル環境が整っていないということも一因ですが、小説やイラストに比べて数段の手間と時間がかかります。
そして、一番はアナログとデジタルでの画面構成が異なることだと思います。
アナログの場合、見開き(2P)で画面を構成します。
それに対し、個人でWebに公開する場合1P単位で表示するものが主流です。
アナログで慣れ親しんだ方がWebに移行できない理由がここにあると思います。
ネームの描き方が変わってくるというのはかなりしんどい作業です。
また、Webで公開する場合解像度などの関係で自分の理想の画面に仕上がらない場合があります。
それを解消するための「紙媒体」だったりするのです。
クリエイター思考の方も多いので、この内容にはこの装丁にしたい…というようなたけくまさんのおっしゃられていた「編集者」的なことを考える方もいらっしゃいます。
最近では少なくなってきましたが、装丁で遊ぶというのは作り手の楽しみでした。

イベントに参加するのもお祭り的な意味で楽しいのですけどね。


それから、現状の電子出版に関して。
個人でWeb公開していた作品を企業が電子書籍として配信するケースが大変増えてきています。
プロ、アマの境界線が曖昧になりつつあることもありますが「使い捨て」るように作品を消費していく現状は模索段階とはいえ一抹の不安を覚える部分です。
「儲かる」かどうかはおいておくとして、作家を潰すことだけはしないでほしいと思っています。

投稿: まな | 2010/07/12 14:26

http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20100702/215253/

iPad(アイパッド)やKindle(キンドル)など、新しいデバイスの登場で電子書籍が注目を集めている。そんな中で、まったくの手作りの電子書籍が画期的な売り上げを記録した。
 今年5月に行われた「第10回文学フリマ」がその会場。文学愛好者が集まって同人誌を売り買いする即売会だ。会場の各ブースの机の上には、それぞれの文学サークルが作った紙の同人誌が山と積まれていたが、一カ所、コンピューターが置かれただけの殺風景なブースがあった。一際目立つそのブースで販売されていたのが、電子書籍化された同人誌だった。
 たった5時間の即売会で売れたのは1400部以上。同人誌即売会としては画期的な数だ。
 仕掛け人は米光一成立命館大学映像学部教授とエンジニアの松永肇一氏。米光氏が中心となって活動する「電子書籍部」が制作と販売を担った。松永氏は技術的なバックボーンを支えた。
 電子書籍をあえて「電書」と呼ぶ米光教授と松永氏。活字離れが叫ばれて久しいが電書と書籍には、新しい可能性まだまだ秘められていると語る。
 文学を愛するお二人に、今回から5回にわたって電子書籍と“紙の本”の明るい未来について熱く語り合っていただいた。

投稿: machinima | 2010/07/12 15:05

出版社の儲けを語る前に、そもそも作品の数が適正なのかという問題があると思います。20年前と今とで、世の中に流通する作品の絶対数が違うと思うんですよ。

要は、需要と供給があってないバブル状態に原因があると思ってます。

Jリーグもそうですが、見る人の数が増えてないのに、チームを増やして言ったら業界全体的に疲弊してしまいます。

近年、一人の作家を支えるのに、何人のファンが必要なのか、結構簡単な計算だったりします。

需要と供給のバランスが正しくなれば、出版社とかメディアとか関係なくなるんじゃないかな。

わからないけど。

投稿: ぼの | 2010/07/12 15:24

 プラスαか……。
 近頃声優業界盛んだから、漫画に効果音や音声でも付けたらどうだろうか……。
 あと、漫画家の仕事場をライブ配信したり、その週原稿のコピーをサイン入りにして、購入者で抽選とかオークションとか……。
 まぁこれらもビジネスとしては赤字だろうけど。
 ただ、ネットの双方向性というのはある意味、ライブ感を利用者に与えるよね。
 上に書いた適当なアイディアも、「余程上手いことしないと儲けられない」って話だから、「上手いことやれば設けられる」ことかもしれないし。
 そういった新しいことについてのノウハウはやってみた者だけにしか与えられない。
 もし今がバブルだったらなぁ……きっと色んな事をやっただろうに。
 「時期が悪い」のかね?

投稿: モツ | 2010/07/12 17:23

世界的に考えれば、浅く広く、薄利多売がマーケットのトレンドじゃないかな

ぶっちゃけ出版社は国内への電子配信は切り捨てたほうがいい
税制や法律もかせになってるうえに、インフラ整備や人件費など、マーケットサイズに対しての費用対効果がひくすぎる

もともと時間と距離を越えられる電書の潜在的需要(特にコミックなど)はもともと国外にあるわけだから、海外展開をメインに考えるべき

特に新興国には、これからどんどん娯楽産業が発展してくるはず
早めの仕掛けで、シェアの土台を作るのが海外展開の定石

投稿: もちお | 2010/07/13 00:57

ソフトビジネスはまず国内外の違法DLと真っ向から戦うのが筋でしょう。タダで手に入るという利点は圧倒的。小手先の工夫でどうにかなるんでしょうか?

投稿: c | 2010/07/13 10:03

>違法DLと真っ向から戦うのが筋でしょう。タダで手に入るという利点は圧倒的
性悪説前提じゃあなんだかなぁ

投稿: 名無しさん | 2010/07/13 14:14

http://www.toyokeizai.net/business/industrial/detail/AC/1f255aa14737d77b6743445c2ec323c4/page/1/

プロとしてやっていくなら
違法DLだけではなく
グーグル、アマゾン、アップルをはじめとした
プラットフォーム企業や
利権に執着する出版社とも鎬を削って戦っていかなければなりませんね。

Pixiv等でのスカウトだと
出版してやるから、権利は全部くれよな
原稿料?出版してやるのだからタダに決まってるだろ
みたいな条件もあるようですし

投稿: もももんが | 2010/07/13 15:08

↑そりゃスカウトじゃなくて
農作物泥棒だな

投稿: bbk | 2010/07/13 16:55

不正ダウンロードの温床の海外でどうやって稼ぐんですか?
日本の英訳漫画はたいてい無料に翻訳してただで読めるだけじゃなくフリーダウンロード、フリーコピーもできますよ。
恐ろしく絶大な数です。

前に集英社ら三大出版社と海外のスキャンレーション会社が法的手段をちらつかせて警告するという話がありましたが、世界的にアクセストップ100に入ろうかという大手サイトは今も存続更新し続けています。

日本の違法コピー対策より、海を渡る海外の違法コピー対策のほうが圧倒的に困難だと思われます。

投稿: まんまん | 2010/07/13 17:32

任天堂は中古は容認でしたが
違法コピー品の販売は海外でも
徹底的に叩きましたし
いまもマジコンと戦ってます。

アップルも違法コピー天国だった
音楽配信で利益をガンガンあげてます。

違法コピーを撲滅するのは困難でも
正規品で利益をあげるのはできないことではないと思いますよ。

日本の音楽業界の
コピーコントロールCDみたいに
正規ユーザーに芋を引かせて
粗悪な品でカーオーディオとかを破壊したり
するのは、それはそれで許せませんがね

投稿: もももんが | 2010/07/13 19:17

じゃあその大手違法DLサイトが潰れたら、そこでタダ読みしてた奴らはどこに転がり込むと思う?

それこそ需要が発生するじゃないか

第一そんな違法サイトがまだ活動してることじたいが海外マーケット軽視の証拠

海外展開に本気だしたら真っ先に潰すにきまってんだろ

浅く広く、つまり低価格化って話しだ

数ドル、もしかしたら数十セントで訴えられるリスクが無くなるなら買う奴の方が多いだろ

投稿: もちお | 2010/07/13 23:14

>ソフトビジネスはまず国内外の違法DLと真っ向から戦うのが筋でしょう。
「筋」ってなんですか?

配信が始まれば当然違法DL対策なら講じられるでしょう

まさか違法DLが根絶してからでないと配信するべきでないって話ですか?

それとも、「俺は金払ってるのに、他の奴らはタダで読んでる!出版社なんとかしろ!」って話ですか?

被害者は作家、出版社。どちらもお門違い

投稿: もちお | 2010/07/13 23:44

今あるコピープロテクトの技術は、実際日々解析されて突破されているわけで、
「対策されるでしょう」という何かも、いずれはと考えるが現実的じゃあないですか?

違法コピーはゼロにはならないでしょうが、小学生にまで蔓延している現状は、
違法行為としてハードルが低すぎるでしょ?
泥棒はそれなりに痛い思いをするのがまともな世の中かと。

そのあとの文章はよくわかりませんけど、
違法DLとどう戦うかというのはこの話の重要な要素ですよ。

投稿: c | 2010/07/14 01:39

電子出版に出来て紙媒体に出来ないアドバンテージを利用するというのはどうでしょうか。
例えば、3D映画が出来るんだから、3Dマンガ(赤青フィルム眼鏡じゃなくてフルカラーの本格的な)も技術的には可能でしょう。
これから先、様々な技術革新に期待してもよいのでは

投稿: N | 2010/07/14 13:26

>「俺は金払ってるのに、他の奴らはタダで読んでる!出版社なんとかしろ!」
納得した

投稿: 名無しさん | 2010/07/14 14:14

その社の著作権侵害事項を依頼を受けて調査する
調査会社、電子探偵って商売もできそうだな。
たとえばここで言うなら「サルまん」に関係するものを、
国の内外問わず検索調査しまくり、
侵害事件告発の為の資料を著作者(出版社や個人)に提出、
その証拠を持って著作者は警察などに告発、
裁判所に告訴する、と。
現在でもサイバー警察や大会社の調査部門でもやってるだろうが、
ぜんぜん追いついていないし。
そういう商売がいけるなら、
ひたすらルートたどったり掲示板の口コミなど調べまくる、という仕事になるから、
職の無いネット難民の人材受け皿になったりしたら最高。だけどなー・・・

投稿: ぬるはち | 2010/07/14 15:53

とても魅力的な記事でした。
また遊びにきます。
ありがとうございます。
by シャライスタッフ

投稿: インディーズバンド | 2010/07/14 22:57

とても魅力的な記事でした。
また遊びにきます。
ありがとうございます。
by シャライスタッフ

投稿: インディーズバンド | 2010/07/14 22:57

>>調査会社、電子探偵って商売もできそうだな。

それ無理
自動巡回してP2PやってるIP探すソフトはもういくつもあるし

掲示板の口コミやアプロダなど調べまくる
なんて、自動でやってるサイトが世界中にあるよ

プロバイダだって
ポリにはデータ差し出すけど
個人には提示しないだろ

投稿: もももんが | 2010/07/15 01:08

↑無理無理って貧困すぎのようなw
そういっても告訴は個人や企業からのアクションが必要だしな
そういうのは自動ソフトじゃダメなんだよね
ポリの網にひかっかるの待ってたって齧られるばかりなんだよ
だからサイバーポリを動かすだけの材料を揃えてやるって事だろ
まあ難しいけど

投稿: ビスタン7 | 2010/07/15 02:33

現状(コピー天国で)商売がダメだから、といって未来(マンガ電子配信の可能性)がダメっていいきってしまうのは
ちょっと違うと思う
たぶん今その解決のために一生懸命開発している人たちがいるんじゃないかと思うんだけどな

投稿: PUF | 2010/07/15 15:48

そもそも電子漫画って誰が買うのでしょうか?
例えば紙媒体で店売りの場合、小さな子供が小遣い片手に本屋でマンガ(雑誌)買うという流れになります。が、電子出版(マンガ)の場合、小さな子供が親のID教えてもらって電子漫画を買うことは想像できない。今後、制限付き家族IDってのが出来るかもしれませんが・・・。

音楽のライブと結びつけるなら、子供たちは親の監視から逃れる為に、販売会などで本当に欲しいエロマンガを買い行くのかなぁ~。それ以前にこれからの子供達にマンガへの興味があれば良いですけど

投稿: mitksk | 2010/07/15 17:01

連投ですみません。

電子出版を現在の出版物全てに置き換えようとすれば、無理があるでしょう。「儲ける」とは必ずそこにマーケットが存在します。

つまりは、「誰が」「いつ」「どんなものを」電子出版として読みたいか。そして電子出版である以上、そこに付帯ビジネスを考えなければ儲かるとは思いません。

例えば、山岳雑誌。これなら大人であり、通勤中でもどこでも場所を選ばず読めますし、そこから旅行代理店や山岳グッズなど広告収入が見込めます。もちろんツイッター等のコミュニケーションツールとの連動だって可能です。このように包括的な視点がない限り、新しい媒体(端末)を使いこなす(儲ける)のは難しいのではないでしょうか?


投稿: mitksk | 2010/07/15 17:13

・課金はどうするか
・コンテンツはどう集めるか
・著作権保護
・既成媒体はどうなるか
・倫理
・誰が出来るのか

これらがリンクしてないアイデアは単なる夢想。

投稿: 5 | 2010/07/15 17:57

だいじょうぶダ気にスンナ

投稿: kxo | 2010/07/16 01:06

もういっそのことコンテンツは全部無料にしうてしまって、そのかわりコンテンツ内部に必ず広告が入るようにして、丸ごとコピーは合法だけど広告部分をカットしたら違法で厳しく取り締まる、みたいにできないですかねえ。たとえば野球マンガだったら、描かれる球場の看板はすべて本物の広告とか。

無料配布雑誌で話題になった「コミック・ガンボ」はそれやってましたね。1年で終わってしまいましたが、世界同時不況が始まって広告主が撤退したのが大きかったとか。

投稿: たけくま | 2010/07/16 02:26

コンテンツ内部の広告は面白いだけで、あまり意味はないのじゃないでしょうか。
ある程度作品があつまれば、自分に合ったものを探す手段が必須になりますね。
レビューなり検索なりに広告が乗ればいいのです。
大体、作品読んでる途中に広告をポチりませんよ。
「探してる人」に「売りたい人」の広告をした方が効率的でストレスが少ないと思います。

投稿: え | 2010/07/16 08:40

> 無料配布雑誌で話題になった「コミック・ガンボ」はそれやってましたね。

「紙」媒体であると、こういう手法はもうきついような気がします。電子媒体で、広告クリックから実際の商品購入いくとか、個人ごとでる広告がカスタマイズできないと。(少なくとも、今のWebでやってる程度のことはできないと)

投稿: mal | 2010/07/16 12:06

背景の広告がカスタマイズされるという事は、
読む人ごとに違う背景になったりするのか、、、、。

著作権の範囲とか、ややこしそうだなぁ。
後、マンガにおける作者の定義、作品の定義が揺らぎそうだ。

投稿: けおら | 2010/07/17 08:12

マンガ内広告ってアイディアはマンガ鑑賞のジャマだと常々感じてるんですがね。
余計な思考を感じ取ると、頭の中の話の流れがいちいちさえぎられて、正直言ってウザく思えて。鼻につくと言うか・・

投稿: q | 2010/07/17 09:21

よく考えてみたら、大本命のiBooksとKindleが日本で稼働してないから、結論はまだ早いんじゃないかなと。

投稿: いち | 2010/07/17 14:43

紙→webへの広告の変貌を振り返ると、
アマゾンのカスタマイズ&ダイレクトリンク販売の広告って、
もう当たり前に接してるけど、画期的なビジネスモデルだったなとあらためて思うねえ。
そのうち出るであろう日本版キンドルのMANGA対応版なんかで、
いろいろみんなが気にしている商売上のハードルを
少しでも解決してくれる事を期待しよう。

投稿: ぬるはち | 2010/07/17 16:49

>>マンガ内広告ってアイディアはマンガ鑑賞のジャマだと常々感じてるんですがね。

アマゾンの広告とかストーカー気質で
気味悪い時もあるけど

レビューや商品写真とあいまって
みてて楽しい代物ではあるんですよね。

マンガもグッズやアニメのDVDとか
売ろうと思えば何万アイテムも商品はいろいろあるのですから活路はあるような・・・

未だにマンガ雑誌だとおまけをつけるとか
読者プレゼントで切手や郵便為替で取引しているというのはなんだかやるせなす

投稿: もももんが | 2010/07/17 18:20

>>大本命のiBooksとKindleが日本で稼働してないから、結論はまだ早いんじゃないかなと。

日本で稼働してない というより
出版社や法律や取り次ぎが
全力で妨害して稼働させないようにしてるだけなんですけどね・・・

ipadなんてある意味、機能不全の代物ですし
ハードは何でもいいので
SDカードスロットやUSBのついたパチモノipadモドキ
とかで販売網形成する努力すればいいのに

投稿: もももんが | 2010/07/17 18:24

いやここでたけくまさんらが言ってる「マンガ内広告」って、コマの中の絵(主に背景)に広告を入れ込む方の話。
アマゾンの従来の広告のような欄外なら、マンガ雑誌だってずっと欄外で柱広告入れてたし、それなら別に抵抗感はないだろうが。

投稿: むK | 2010/07/17 20:29

>日本で稼働してない というより
出版社や法律や取り次ぎが
全力で妨害して稼働させないようにしてるだけなんですけどね

そうだったんですか。
じゃあ当分、電書の普及はむずかしそうですね。

具体的にどんな妨害をしているんですか?

投稿: いち | 2010/07/17 20:33

適当にニュースをググってみました

iBooks対Kindle、「iPad」上でAppleとAmazonがガチンコ対決
http://journal.mycom.co.jp/column/svalley/361/index.html

日本ではiBooksの普及は絶望的?
http://morii3.cocolog-nifty.com/sanpo/2010/02/100204-ibooks-6.html

いつ、アップルは iBookストアを始めるのか?
http://appetizer.jp/business/-ibook.html

電子出版では出版社も中抜きして著者が読者に直接、配信できる
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/e/a62e3dfb6f48e309542d87e6c3b25f57

投稿: もももんが | 2010/07/18 01:06

先日、アメリカの電子出版事情について、ブログに書きました。

http://blog.livedoor.jp/takosaburou/archives/50402679.html

米国の消費者が電子書籍に払う額は5ドルから10ドル。電子雑誌には2ドルから4ドル。新聞の月極購読には5ドルから10ドルだそうです。

日本円に換算して、450円。電子出版事情が進んでいる国ですら、この程度なんですね。たけくまさんの言う、儲からないというご意見は分かる気がします。

あと、海賊版問題についても幾つか紹介しています。その1つがこれです。
http://blog.livedoor.jp/takosaburou/archives/50409711.html
ハリー・ポッターの著作は、発売12時間以内に「炊き出し」されてネットで出回っていたそうです。人気作家にとっては穏やかでない話。勿論これは、漫画家にも当てはまる話です。

投稿: 明石蛸三郎 | 2010/07/18 03:55

今まで一世紀くらいウマい汁吸ってきたんだから、
もう潰れた方がいいね「東販」「日販」
世の中の為にならないんだよ存在自体がもうね

投稿: 憤怒し | 2010/07/18 07:45

>>適当にニュースをググってみました

もももんがさん、ありがとうございました。参考になりました。

EPUBの日本語フォーマットが公式に策定されていない状態では、iPadの日本上陸時にiBookストアを展開しない
アップルが自らEPUBの日本語対応の仕様策定をやることもないのです(記事から抜粋)

EPUBの日本仕様をつくらないかぎりiBOOKストアは永遠に稼働しないってことなんですね。
困ったもんだ。

投稿: いち | 2010/07/18 12:21

やはりマネタイズは紙なのか
特典商法に乗りやすい信者をたくさん抱えてるマンガ/小説が
結局生き残る
今と変わらない状況が続く

投稿: ガゼット | 2010/07/18 13:12

それであれば上々じゃないか
人気のある物が売れるって事なんだから

投稿: ふn | 2010/07/19 02:37

広告で思いついたのですが、既存のマンガをレイヤー化して、(別に新作マンガでもいいのですが)広告をマウス等で動かすと裏にデータが見えるような多層構造のマンガも可能かと。制作労力は増えますが、オリジナルに使用料払っての二次使用も出来ますし。
単純に広告部分をクリックすると企業サイトに飛ぶという従来のタイプより面白みがあるかも。
勿論、広告以外にも使い方はあるでしょう。

投稿: N | 2010/07/20 00:24

後から付け加えるマンガ内広告は、
著作者がそういうものを認めなければ、
作品の内容を変えて広告に利用するんだから
著作権侵害になるね。

投稿: ポトムズ | 2010/07/20 01:35

>著作者がそういうものを認めなければ、
それはそうでしょう。合法的なビジネスのお話です。
マンガをレイヤー化するのは、広告だけではなくて、例えば音楽のサンプリング文化のような扱いでの発展も考えられるし、
電子書籍の雑誌の動画埋め込みの応用で、マンガ内に動画埋め込みという荒技もできるでしょう。
3D化も含めてマンガを電子的に「解体」「再構築」出来るのではないかと。

投稿: N | 2010/07/20 22:45

お話に乗れてなかったらごめんなさい。
電子出版とは漫画をここでは指すのでしょうか?漫画も青年誌とかありますが、どの辺を指すかでビジネスモデルが変わるのでは?そういう意味でさるまん2.0はもったいない

投稿: mk | 2010/07/20 23:20

>N
そりゃなんだって出来るだろうケドさ
デジタルで現状出来てる事なんだから。
正直面白みが無いかな
映画を個人的に鑑賞中にコーラが出てきたら
クリックして買えたりするってのと似た話だが
メインの行為である鑑賞を著しく阻害する広告なワケ。
漫画だって1話を一気に読みたいでしょ基本的に。
ちょっと机上の考えオチっぽい。

投稿: qdbp | 2010/07/21 01:53

>漫画だって1話を一気に読みたいでしょ基本的に。

音楽でもクラシックとサンプリング系は共存してるわけだし。
クラシカルにマンガを楽しみたい層と、プラス付加価値や、技術革新系が同居していても問題ないような。
新作でやるか、既存の作品でやるという問題はあるでしょうが。
いずれ義務教育の教科書なんかは、コスト的な問題から電子書籍に移行していくのでしょうが、同時期に子供層に電子書籍端末が行き渡った頃から、それ系マンガが一般化すると思います。

投稿: N | 2010/07/21 13:37

>N
音楽のサンプリングとは議論が全然違うようなw
ていうか論旨の軸をずらしてるね
漫画という画像データをいじるのは全然革新的な話ではないよなあ
だれでも思いつくレベルだからもっと先へ
どう上手く商売に結びつけるかってテーマに持ってかないと

投稿: Z㌧ | 2010/07/21 18:16

>どう上手く商売に結びつけるかってテーマに持ってかないと

それはそうなんですが、課金システムを論ずるのであれば、どうしても「それ」が課金に値する物であることを強化する必要が。
電子書籍であるアドバンテージが圧倒的になれば、自ずと対策は違法コピー問題だけになるのでは?

投稿: N | 2010/07/21 22:53

電子書籍をレイヤー化したりサンプリングリミックスしたりする事が
アドバンテージたり得るのか?ちょっと疑問ですね。
そういうことしたらかなりの額のコストが発生していることに注意すべき。
作家からあがった完成原稿を流し込んでコンバート、するだけとは全く話が違うので。

投稿: チデ・ジカオ | 2010/07/22 01:30

>>電子書籍をレイヤー化したりサンプリングリミックスしたりする事が
アドバンテージたり得るのか?

漫画に関しては
フルカラー化という道がありますよ

つか、色彩がしょぼ過ぎる
(漫画家さんの色に関する能力も含めて)
黒の単色がメインというのは
日本の漫画の大きなデメリットですし

投稿: もももんが | 2010/07/22 01:44

あのだから、えらいコストがかかるって>カラライズ
有名作人気作ならなんとか見合うだろうけど。
そーゆーのあまり漫画好きでない人の意見だよね。
(凄いカラー描く漫画家も多いが、
雑誌連載の需要に対応するような量産は出来ないし、
ただ単に色付いてりゃいいってわけでもないしね。
モノクロの美しさってのもあるし。)

それと「なんでもかんでもフルカラー化」ってさ
それほど需要ないのよ。
むかーし映画産業でモノクロ映画を片っ端からカラー化しよう
という動きがあったけど(主にハリウッド)、
目先の新しさではじめは話題になったものの、
今はかなりの下火というかほとんど消えた経緯がある。
監督らの反対運動もあったけど、実態としては
観客も実はそんなにカラー化を欲していなかったのが大きい。
結局、現在リバイバルやTVでの放映でも
レストアしたオリジナル白黒版ばかり使われているしね。

投稿: 並平 | 2010/07/22 09:35

カラーが意味ないというのは
日本の漫画に毒されすぎだと思いますよ。
バンドデシネもアメコミもカラーが基本ですし
アニメは見るけど、コミックなんてのは知らないし興味がないという層は欧米にはごまんといます。

漫画雑誌は赤字で出すのが基本
漫画はモノクロが基本というのは
あくまでも日本の漫画業界の都合です。

>>あのだから、えらいコストがかかるって>カラライズ
そういうコストは天文学的に安価になってます
人件費も機材も含めて
電子書籍なら印刷コストはゼロで
カラーだろうがモノクロてーだろうが
容量にはさして差が無いですからね、もう
作家本人がカラライズするのではなく
翻訳と同じように、世界中の有志にバイト感覚でやってもらえばいいだけです。

>>むかーし映画産業でモノクロ映画を片っ端からカラー化しよう
フィルムに手で色をつけてたのといっしょにされても・・・・カラーにはあまりしてないですが、昔の映画や映像をソフト化するときはデジタル処理で手を入れるのが普通ですよ。

投稿: もももんが | 2010/07/22 19:10

レイヤー化を提案させていただきました。フルカラー化を提案されている方もおられます。
どちらもコストの問題を抱えています。
ですが、電子書籍は紙媒体では出来ないことが出来る部分がまだあると思います。マンガに時間軸を持ち込むことが出来ます。
紙媒体では印刷された物は変化しませんが、オンラインならば、変化が可能です。オンラインでなくても、そういったソフトがあれば、ダウンロードなりメディアを購入した場合でも、時間軸を使った作品が楽しめるのでは。
私のつたない想像力ではこんなものですが、電子書籍化はもっといろんな可能性があるような気がします。

投稿: N | 2010/07/22 19:58

分かりにくかったかもしれないので補足しますと、現状のマンガでも連載ならば時間軸を使っています。ですがそれは非可逆のものであり常に一方方向です。
電子書籍ならば、それをある程度自由に変化できると思うのです。

投稿: N | 2010/07/22 21:58

>もももんがさん
>カラーが意味ないというのは
って誰も“意味が無い”なんて言ってませんがw
反論するなら、よく相手の文を読んでからにしてくれませんかね。
で、あなたは作者の監督が及ばない(バイト感覚の)第三者が着色した漫画を
デジタル漫画の売りとして推奨してる訳ですか・・フーン
すごく浅くないですかね。漫画というより創作全般に対しての理解が。
だからそんな思考は白黒映画をカラライズしようとしていたのと
同種のものなんだと言ったんですよ。
(ちなみに太古の手彩色の話じゃなく、90年以降のデジタルでの話だったんだが分り難かったですか)

その頃の白黒映画カラライズの騒動についてTIMEの記事があったが、その中で
「カラー化は文化的な文盲の小さいグループのために特定市場を開拓するかもしれません。」というかなり辛らつな表現があった。結果その通りな現状です。

投稿: 並平 | 2010/07/23 02:56

漫画をカラー化すべきかという点ですけど
従来のビジネスに沿って考えればすべきでないと考えるのが普通ですよね。
ただ漫画は作家が描くわけで彼らは表現者なわけです。
紙から電子に置き換わって表現のリミットが外れたとなった場合、
果たしてその時も白黒のままで描き続けるかは疑問に思います。
たぶんここで否定しても、ほっておいても誰かが勝手にやるんじゃないでしょうか?

デジタル漫画に限定されるような気もしますが
仮に上手くやってしまう作品があれば他との差別化や商品価値の底上げや
新しい漫画の形式に繋がるのではないかとも思いますし、
今の段階からカラー化を否定することは自分にはできないですね。

バガボンドに綺麗な水彩画がたまに出てきますけど
あんな感じの長編カラー漫画がIPADなんかであったら
通常より値が高くても個人的に読んでみたい気もします(笑)

投稿: bas | 2010/07/23 09:30

うん、要するに周りが「~すべき」とかいうのは
スポーツファンが無責任な持論を勝手にブってるのと同じなんだよな。
ペイしなくともカラー漫画で行きたい人は自分の裁量で
発表していける状況になった訳だし、
最終的には作家次第ですな。

投稿: q | 2010/07/23 14:49

ただ商売ネタ商材として過去のヒット作を
カラー化するのはちょっと違うと思う。
作者の監督抜きで「彩色&発表権?」だけ取り、だれか下請けが流れでやるとか言うのはかなりイヤだ。きっとそういう作業は一手に中国あたりでやっちゃったりしそうだ。うーんイヤなビジョン見せないでくれ・・・

投稿: q | 2010/07/23 15:10

電子化をどうするかとかは
ここで俺らがどうこう言ってもなるようにしかならなぁ。

俺は電子化関係なくも漫画家は専業では食えなくなる人
が今後増加して、なかば趣味の人が多数になるんじゃない
かなと思っている。
今からは漫画家は目指さんほうが良いでしょう。
趣味ぐらいに留めておいたほうがいい。
とはいえ製造業とか他の仕事も数年後は怪しいですけどね・・・。

投稿: ありょ | 2010/08/03 10:29

もう見ました、面白いですね

投稿: 新世紀エヴァンゲリオン同人誌 画像 | 2010/10/28 11:34

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