カテゴリー「文化・芸術」の29件の記事

2010/03/17

まんが・条例のできるまで(1992年作品)

今回の都条例改正は、なにやら議決が先送りになるのではという観測が流れていますが、決議は明後日19日であり、また仮に19日に結論出なかったとしても、単に先送りになるというだけなので、予断を許さぬ状況が続いていることは間違いありません。

この種の表現規制を法的に行おうとする動きは大昔からありまして、だいたい15年から20年周期で繰り返される問題であります。90年代初頭にもいわゆる「有害コミック規制問題」が巻き起こったことは記憶に新しいところです。

このときは、1992年に大阪府の「青少年健全育成条例」が改正されました。これは「府知事が有害と認めたマンガを含む出版物やビデオ等を「有害図書」として指定することができるというもので、今回の東京都の条例改正と非常によく似ていました。このときも、マンガ家や有識者の間から「曖昧な基準で表現の自由を制限できる条例は、違憲の疑いがある」として、疑問や反対の声が多くあがりました。

今回の東京都の条例改正は、「非実在青少年」という、マンガ・アニメの表現規制に狙いを絞ったかのような極端なもので、出版やマスコミの多くが集中している東京でこれを制定することは、18年前の大阪府条例改正以上にマンガやアニメに対する影響が大きくなると危惧されております。

92年のときは、ちょうど俺と相原コージ君の『サルまん』第三巻の作業に取りかかっていた時期でしたので、さっそく「条例のできるまで」というマンガを、単行本のオマケとして描きおろしました。現在刊行中の『サルまん・下巻』に、モノクロ版として収録されております。

今回の都条例改正の動きを受けて、昔の『サルまん』で描いたあの作品の記憶がまざまざと蘇りました。読み返しても、今、描かれたとしてもおかしくない作品だと思いましたので、相原コージ君と相談して、「たけくまメモ」にノーカット・オールカラー完全版を再録することにしました。「続きを読む」をクリックしすれば読むことができます。どうかお楽しみください。

なお文字が細かいと思われる人は、画像をクリックするともっと大きく読むことができます。

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2010/03/11

都条例「非実在青少年」規制問題について

えー、ネットですでにご存知の方も多いと思いますが、この2月24日に、東京都議会で「青少年健全育成条例」の「改正案」が出され、この中に「非実在青少年」の性的描写を取り締まろうという条例が入っていて、それがこのまま黙っていたら議会を通過してしまいそうだというので、大騒ぎになっています。

この問題については、わざと議論の余裕を持たさずにスピード採決に持ち込もうとするかのような動きがあり、「イメージを取り締まる」という前代未聞の条文は、拡大解釈による恣意的な運用が懸念されていまして、表現の自由に抵触する重大な結果をもたらす危険があります。

この問題につき、すでに明治大学准教授・藤本由香里さんから詳しい経緯の報告と、条例の危険性を訴える見解が出されています。京都精華大学でも、昨日の教授会でこの問題が取り上げられ、マンガ学部を擁する大学としての、公式な反対声明を出すことで議論がまとまりました。

藤本由香里さんがmixiのご自分の日記で書かれた文章が、この問題を理解するうえでよくまとまっていますので、藤本さんの了解を得て、ここにその全文を転載させていただきます。精華大学の声明は遅くとも来週頭に発表される予定なので、ここにも掲載します。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

●【重要】都条例「非実在青少年」の規制について (藤本由香里・明治大学国際日本学科准教授)

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2010/02/17

【お尋ね】ヨーロッパの「学園祭」について

えー、ヨーロッパに住まわれた経験がおありの方、特に現地の高校や大学に通学された方、このエントリを読まれていましたらコメントいただけるとうれしいです。

実は今、ヨーロッパの私立高校を舞台にしたマンガ(作・文乃綺)の企画を準備しているのですが、その中で扱うヨーロッパの「高校文化祭(学園祭)」について調べています。

その話の中で、「文化祭で仮面舞踏会」をやる場面が出てくるのですけど、企画を打ち合わせていて、「まてよ、そもそもヨーロッパに日本の学校のような文化祭(学園祭)って、あるのだろうか?」という疑問が出てきました。あちらの学園を舞台にした映画などを見ても、文化祭を扱ったエピソードの記憶が俺にはないからです。俺が見落としているのかもしれませんが。

アメリカのドラマには卒業記念のダンスパーティのシーンがよく出てくるので、ヨーロッパにも学校の舞踏会とかダンスパーティはありそうなんですが。「ハリー・ポッター」を見ていると、年がら年中「魔法大会」みたいな学校行事をしていますが、あれは文化祭というより体育祭みたいなイメージですね。

ネットで検索してみても、日本語で検索したせいか、「日本人学校」の学園祭のみがヒットします。現地の学校の事情については、よくわからないんですね。

日本人にはおなじみの、いわゆる「学園祭」がヨーロッパにもあるのであれば、ご存じの方がいらっしゃいましたらお教えくださいませんか。マンガの舞台は、ヨーロッパのどこかということで明確には決めてないのですが、イタリア・フランス・ドイツの伝統校というイメージです(ただし男女共学)。時代は現代に設定してあります。

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2009/10/24

明治大学の野望・2

すでにマスコミで大々的に発表されましたので、ちと出遅れましたが、今年の3月にエントリをあげた「米沢嘉博記念図書館と明治大学の野望」の続編であります。くだんの米沢嘉博記念図書館は、当初の予定であった8月の終わりは無理でしたが、めでたく今月末に開館の運びになったようです。そして、それに合わせて明治大学が長年構想していた「東京国際マンガ図書館」の建設が正式に発表されました。

http://www.meiji.ac.jp/manga/
↑明治大学・東京国際マンガ図書館公式
 
http://www.47news.jp/CN/200910/CN2009102201000789.html
↑明大が漫画図書館を開設へ 2百万点、世界最大級 - 47NEWS

http://sankei.jp.msn.com/region/kanto/tokyo/091022/tky0910222012007-n1.htm
↑世界最大級のマンガアーカイブ施設を設立へ

http://www.asahi.com/culture/update/1022/TKY200910220497.html
↑明大が世界最大級マンガ図書館 200万点収蔵計画

http://www.yomiuri.co.jp/national/culture/news/20091022-OYT1T01005.htm
↑明大がマンガ図書館計画、資料200万点保存

http://mainichi.jp/enta/mantan/news/20091022mog00m200037000c.html
↑東京国際マンガ図書館:明治大学が新設へ アニメやマンガ200万点「こちらは中身が先」と

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2009/04/16

メビウスが描いたアトムが…

Mebius2 ←(C)Moebius Production

精華大学の公式サイトに「メビウス展」の告知がアップされましたのでお知らせします(これ書いている現在、京都国際マンガミュージアムのサイトでの告知はまだみたいです)。

http://www.kyoto-seika.ac.jp/index.php
↑京都精華大学top

http://info.kyoto-seika.ac.jp/event/2009/04/post-3.html
↑メビウス展告知ページ

精華大学の告知ページには、メビウス本人が描きおろしてくれた「メビウス展」の公式ポスターがアップされていますが、なんと! 京都国際マンガミュージアムの上空にメビウスのキャラクターの翼竜と鉄腕アトムが飛んでいます(ジェッターマルスではありません)。ちなみに地上に描かれている黄色いのはマンガミュージアムが誇る公式ゆるキャラクターの「マミュー」くんです。

http://www.kyotomm.jp/HP/mamyu.php
↑マミュー

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2009/03/03

アジア式しゃがみ方の研究(小ネタ)


アジア式しゃがみ方(スクワット)はどうやればいいのか(How to do the Asian squat)という変な映像をyoutubeで見つけました。

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2008/08/07

奇跡!ダダカン展のお知らせ

Dadakanten1 ←ダダカン展・お知らせその1(大きいので別ウィンドウで開くで見てください)

えー、「カンフー・パンダ」の感想を書こうと思っていたのですが、奇跡が起きてしまいましたのでそちらを先にお知らせしたいと思います。昨日、新潟で造り酒屋を営んでおられる鳥水亭木呂さんから「ダダカン展」のお知らせが届きました。チラシはA3サイズを二つ折りにした豪華なもので、鬼放展」と名付けられた展覧会も、なんと銀座と高円寺の二つの会場にまたがって展示され、あわせて浅草・木馬亭で60年代の前衛芸術関係者を招いてシンポジウムを開くという超豪華なものです。

Dadakanten2

←お知らせその2

ダダカン糸井貫二師の個展は、50年代から60年代にかけて10回くらいやったそうですが、ほぼそのくらいで、あとは読売アンデパンダン展や各種グループ展に参加した他は街頭での全裸パフォーマンスが主であり、人前で何かをやられたのも70年代末が最後だそうです。つまり師の作品が人目に触れるのは実に30数年ぶりといういことになります。ダダカン師は今年88歳になられますので、ここまで大規模な展示はもしかすると最初で最後かもしれません。

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2008/07/01

筒井先生がWEB日記を始めた

あの筒井康隆先生がいつの間にかweb日記を始められていたのですね。

http://shokenro.jp/shokenro/
↑笑犬楼大通り(topページ)

http://shokenro.jp/shokenro/book-cover/
↑偽文士日碌

上の「偽文士日碌」というのが日記の本体なんですが、まだ昨日、6月27日分が更新されたばかりのようです。今後どういう頻度で更新されるのかわかりませんが、ファンとしては、できれば週一ペースくらいを希望します。

見た限りではこれはブログ形式ではなく、本文がすべて縦書き表示というのが新しくていい感じです。トラックバックは受け付けておらず、コメントは別掲示板に書き込む形式になっています。つまり、別にきちんと管理者(編集者)がいる、筒井先生のワンマン雑誌みたいなサイトですね。

こと日本語を読むうえでは、やはり縦書きは読みやすいです。今後、どのようなものになっていくのか、更新が楽しみであります。

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2008/04/05

ダーガーとディズニー

Photo←ヘンリー・ダーガー 非現実の王国で

渋谷のシネマライズで現在上映中の『ヘンリー・ダーガー 非現実の王国で』を見てきましたよ。試写会のお誘いもいただいてたんですけど、なかなか都合が合わずに映画館で見ることになりました。渋谷ではまだやるみたいですが、大阪梅田のガーデンシネマは今月18日までみたいなので大阪の人はお早めに。下の公式サイトで予告編も見られます。

http://henry-darger.com/
↑映画「非現実の王国で」公式サイト

映画は、幼くして天涯孤独の身となり、極度に内向的な性格から精神薄弱の施設に入れられた経緯、そしてそこを脱走して病院の清掃夫をしつつ膨大な「作品」を描き続け、81歳で没したダーガーの生い立ちを忠実に追っています。

数十年間一度も発表することなく、1万5千ページに及ぶ小説と挿し絵を描き続けていたダーガーの「妄想世界」。これと彼の実人生が寄せ木細工のように編集されているので、知識がないと最初は面くらうかも。でも彼の人生のほとんどすべてが「空想」で占められていたといっても過言ではなく、結局こういう構成にするしかないわけなのですが。

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2008/03/24

本日、阿佐ヶ谷ロフトで康芳夫さんが

いや、つい今しがた気がついたのですが、あの康芳夫さんが本日阿佐ヶ谷ロフトで『家畜人ヤプー』に関するトークイベントをやるみたいです。気づいたのが急だったんで、俺は行けないかもしれませんが、行ける人はどうぞ。

一緒に高取英・秋山祐徳太子・鈴木邦男さんも出る模様。月蝕歌劇団のコーラスもあるようですよ。行きたいなあ。行けるかなあ。

http://www.loft-prj.co.jp/lofta/
阿佐ヶ谷ロフトの告知

http://takekuma.cocolog-nifty.com/blog/2007/11/1_863a.html
↑篦棒な人々・虚業家康芳夫インタビュー抜粋

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2008/01/10

これが「ラブコメッサー」の原画だ!

Isedaanime05 あいかわらず忙しくて死にそうです。多摩美の採点はほぼ終わりました。明日の講義が今年度最後になりますが、講評をやりますので今日はそれ用の作品を選びに大学へ行ってきます。『サルまん』の締め切りも今週いっぱいといわれました。どうすればいいんでしょう。

それでもう昨年の話になりますが、31日のコミケ最終日に『ラブコメッサー』の伊勢田勝行監督のブースでご本人にお会いしてきたことを書きたいと思いました。どんな人かと思ったら、ごく普通の人でした。コスプレしてましたが、まあコミケですからそれを含めて普通です。当日は監督のマンガ同人誌と、膨大な伊勢田アニメと特撮のDVDを販売されてましたので、思わず1万円ぶんほど購入しました。

Isedaanime04 そしたら、「じつは竹熊さんにお渡ししようと思って」と渡されたのが『ラブコメッサー』の原画。監督の許可を得ましたので、ここにその一部を公開したいと思います。俺用にセレクトされたものだそうですが、かなりたくさんありました。

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2007/11/05

多摩美祭で審査

『サルまん』の締め切りがまだ終わってないんですが、今日は多摩美の文化祭の最終日で、以前から頼まれていた学生の展示作品から審査員特別賞を選ぶ審査に行ってしまいましたよ。多摩美賞のグランプリはお客さんの人気投票で決まるようで、俺と特別審査員の高橋周平准教授は自分らの好きなのを選べばいいというんで多少気楽だったんですが、この時期に俺は何やってんだという思いを抱きながらもいい作品があれば素直に嬉しいと思って審査しておりました。

071104tamabidscn0137 071104tamabidscn0139 俺が個人的に気に入ったのは「ヨンビニ」という四人の学生によるグループ作品(写真)で、スペースをすべて「架空の商品」で埋め尽くした「架空のコンビニ」という設定の展示。架空のお菓子のパッケージとか、架空のマンガ雑誌の表紙なんかを細かく作っていて感心しました。

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2007/10/18

『議論のルールブック』が出た!

Gironbook 議論のルールブック (新潮新書)

昨年「たけくまメモ」で紹介した、岩田宗之(iwatam)さんの傑作コンテンツ「議論のしかた」が、徹底改稿を経て『議論のルールブック』として新潮社から本になりました!

http://takekuma.cocolog-nifty.com/blog/2006/02/post_d18d.html←たけくまメモ「議論のしかた」

昨日新潮社から送られてきて、とりあえずざっと目を通しましたが、オリジナルサイトのエッセンスはそのままに、論争の具体例が豊富に参照されていて、読んで面白いばかりか会議や討論の現場で「使える」内容になってます。新書なので読みやすいし。

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2007/09/10

ダダカン再訪記-藝術仏の近況

Dadakan01 ←「少年サンデー」1971年3月21日号「へんな芸術」特集に掲載されたダダカン師の写真。撮影/羽永光利、「Quick Japan」96年2月vol.6に再掲。

昨日、日帰りで仙台に行き、ほぼ9年ぶりにダダカンこと糸井貫二師にお会いしてきました。96年に俺が「クイック・ジャパン」でダダカン師を取材し、98年の拙著『篦棒(ベラボー)な人々』に収録したのですが、それがこの12月に河出書房新社から文庫化されるため、挨拶に伺ったのです(文庫発売は10月と告知してましたが、諸事情で12月初旬になりました)

ダダカン師は日本におけるハプニング・アート、全裸行動芸術の開祖的存在であり、1964年の東京オリンピックに刺激を受け銀座の路上で丸めた新聞紙で赤フンドシをくるんだものを聖火に見立ててて全裸で走り、お巡りさんに捕まったり、1970年の大阪万博で太陽の塔を赤軍派が占拠した事件のときには、数百人の機動隊が取り巻く中を全裸で15メートル走ってお巡りさんに捕まったりして「少年サンデー」の巻頭グラビアにも載った、偉い人なのです。

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2006/11/27

漫画の製作方法が特許に?

ある人からメールで教えてもらって知ったんですが、2004年に「PCで漫画を製作する方法」の特許が下りたんだそうですけど、これって本当? それとも手の込んだフェイクなんだろうか。

http://banba.de-blog.jp/wadachi/2006/08/post_d8e5.html
http://banba.de-blog.jp/wadachi/2006/11/post_fad3.html

↑のWADACHIさんのブログで紹介されてます。特許庁の公式サイトでちょっと調べてみたんですが、よくわかりませんでした。検索方法が悪かったのかな。

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2006/10/15

吉祥寺アニメ祭成功御礼

ちょっとご報告が遅れましたが、この金曜に行われた「第二回・吉祥寺アニメーション映画祭」が成功裏に終了しました。受賞作品は以下の通りです。

Densinbashira0 ●グランプリ
「電信柱のお母さん」(坂元友介)

●優秀賞
「花の翳」(吉田暁)

●審査員特別賞
「ひよこどんとてれび」(松下藍)

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2006/10/01

【告知】第二回吉祥寺アニメーション映画祭

今年も恒例の吉祥寺アニメーション映画祭が近づいて参りました。名称だけは一人前ですが、実は商工会議所が主催する「吉祥寺キャラクターワンダーランド」という秋祭りの一環でありまして、少数のスタッフと低予算で頑張っているのです。そのため告知が不十分な点が多々あるのですが、にもかかわらず今年はかなり審査しがいのある、ハイレベルな作品が集まりました。お楽しみに! 

Amazon.co.jp: ザ・フロッグマンショー:秘密結社鷹の爪 第1巻: DVD: ザ・フロッグ・マンショー

そしてもうひとつ、特別ゲストに『ザ・フロッグマンショー』のDVDも好調な、今をときめく蛙男商会さんの参加も決定! 過去の傑作選上映および、来年公開の劇場長編の話などを1時間、俺と一緒にトークします。詳しい告知は以下の通り。



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2006/06/16

【著作権】平沢進インタビューが面白い

ITmediaで小寺信良氏が執筆している平沢進インタビューが面白い。平沢氏はテクノユニットP-MODELのリーダーとして、もうかれこれ四半世紀も活動している大ベテランのミュージシャン。彼はまた、音楽出版社とJASRACに「支配」されている音楽業界のありかたに疑問を持ち、自分の曲は自分で管理したうえで、自分のサイトでの音楽配信を1999年から続けていることでも有名です。

http://plusd.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0606/12/news005.html
↑「保証金もDRMも必要ない」音楽家・平沢進氏の提言(聞き手・小寺信良)

俺もつねづね出版界のシステムには疑問を持っているわけですが、音楽界の著作権管理のことは正直いってよくわかりませんでした。JASRACが著作権管理を「代行」していることは知ってましたが、実際にはミュージシャンとJASRACとの間がここまで複雑怪奇なものだとは思わなかったです。

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2006/05/29

「盗作」と「合法的盗作」

Sugi_1 Wada_1

←左=アルベルト・スギ作、右=和田義彦作(SANSPO.COM/06年5月29日更新分より引用)

これはすごい。えと、左がイタリア人画家のオリジナルで、右が「盗作」疑惑が囁かれている和田義彦氏の作品。しかもその「盗作」が文部大臣賞をとっていたってんで、騒ぎが大きくなってますね。私見では、これは申し開きができないと思います(本人は弁明しとるようですが)。

《今春の芸術選奨で文科大臣賞を受けた洋画家の和田義彦氏(66)が、主な受賞理由だった昨年の展覧会に、知人のイタリア人画家の絵と酷似した作品を多数出展したとして文化庁が調査していることが28日わかった。

「盗作された」とする伊画家に対し、和田氏は「似た作品」と認めながら「同じモチーフで制作したもので、盗作ではない」と主張している。》


http://www.sanspo.com/shakai/top/sha200605/sha2006052905.html

これはもう、昨年話題になった末次由紀さんの「スラダン・トレース疑惑」なんてものではないですよ。あれとは次元が違う。今回のこういうのを、正真正銘の盗作というんです。

というか俺、裸眼立体視用の図版かと思ったくらいですよ。

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2006/05/05

ソフトがタダになる時代

フランスの国立視覚研究所INAが、過去にフランスで制作されたテレビ・ラジオ番組10万本のネット公開を開始して、世界に衝撃を与えております(全体の80%は無料視聴可能)

http://toshio.typepad.com/b3_annex/2006/05/ina10.html
↑b3 annex「フランス国立視聴覚研究所(INA)がネット公開した番組10万本の衝撃」

http://www.ina.fr/archivespourtous/index.php
↑INA Archives pour tous のトップページ

詳しくは上のリンクをご覧いただきたいですが、なるほど、これはすごい。フランス語はわからないのでイマイチ使いこなせませんけど、b3 annexさんが貼ったリンク先を見ただけでも、とんでもないサイトであることがわかる。ミシェル・フーコーの動いてるのなんて俺は初めて見ましたよ。

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2005/10/24

「盗作問題&ライブラリ構想」討論スレッド

 なんかここ数日の「某マンガ家の盗用問題」にはじまる一連のエントリにおいて、コメント欄が爆発してしまい、もはや全部読むのも大変な状況になっております。一応俺のほうは「フォトライブラリ構想」まで含め、この件に関する意見は一通り述べたつもりです。が、皆さんもご指摘の通り、コストの見積もりを含めて、非常に穴だらけの構想ではあります。

 ひとつ書いておくと、俺のライブラリ構想は、出版界は長年マンガで儲けてきたのだから、多少は創作現場の利便性のために利益を「還元」してもバチは当たらないのではないかと思ったことがきっかけなわけですね。また写真トレスなどで生じる著作権侵害問題は、マンガ界長年の宿痾でもあったわけで、こうしたライブラリを設けることで「訴訟リスク」が少しでも軽減できれば…と考えたからでもあります。

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2005/10/23

マンガ専用フォトライブラリー構想

 一連のエントリのまとめとして、エントリやコメント欄でも話題になった「マンガ家用のフォトライブラリー」について、再度書いてみたいと思います。

 現代のマンガ表現において、マンガ家が作画参考用に写真を使用することは、ごく当然の行為になっています。まあ『フリテンくん』とか『ぼのぼの』のような作品でどれだけ使うかは疑問ですが、リアリスティックな描写を要求する劇画やストーリーマンガでは、写真は、まず必須の作画資料と言っていいでしょう。

 さてこうした写真を作家がどう調達するかというと、たいていは、あらかじめ用意しておいた雑誌写真のキリヌキや、写真集などを使うことが多いわけです。ここで写真はあくまで参考にして、十分な程度のアレンジを加えることができれば、著作権的な問題は生じにくいわけですが。

 しかし「単純トレース」から「創作性を持ったアレンジ」までの間には巨大なグレーゾーンが存在するのは確かで、本人はアレンジしたつもりでも他人はそう思わないケースもあり、これこそがまさに、マンガ家がしばしば写真家などから訴えられる土壌になっているわけです。ちなみに資料が写真でなく絵画であった場合でも、考え方としては一緒です。

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2005/10/21

許される模倣・許されない模倣

 前エントリで、「竹熊はトレースと模写の違いを混同して議論している」というような疑問が寄せられました。具体的にはおがたさん、fineさん、ニュー速+住人さんなどからの書き込みです。まずおがたさんが、

《どうも竹熊さんの論旨に違和感を覚えるのですが、

  A) 元絵を下に敷いてトレースして描く
  B) 元絵を隣において描く
  C) 元絵を思い出しながら描く

の3つは分けて考えるべきではないでしょうか?

今回の事件はAですよね。竹熊さんが論じているのは主にC、ひょっとすればBも入る程度で、Aは入っているのかな?
 もちろん、じつはこの3つ、境界線は曖昧であったりするのですが、
すくなくともBとCの地点から見れば、これらとAとの距離は非常に遠いものがあるように思います。》

と書き込まれ、ついでfineさんが、

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2005/10/20

マンガ家の描写盗用問題についての私見

 例の少女マンガ家による「スラムダンク」の構図盗用問題について、「竹熊の意見が聞きたい」という声があちこちから寄せられるようになりました。著作権問題についてはかねてから関心のあるところであり、この際「報道から知りうる範囲」を材料にして、自分の意見を述べてみたいと思います。

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0510/18/news099.html
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20051019k0000m040140000c.html
http://www.kodansha.co.jp/info.html(←講談社お詫び文/現在削除)
http://www.kodansha.co.jp/betsufure/(←編集部&著者お詫び文)
http://cabin.jp/k55yuki/(←ネット上で設けられた検証サイト)

 意見を述べる前に、最初に確認しておきたいことは、今回の問題、現時点では「著作権侵害事件」ではないということです。というのは、著作権侵害は「親告罪」ですので、著作権者、すなわち今回の場合は「スラムダンク」の著者である井上雄彦氏が「エデンの花」作者である末次由紀氏を裁判所に訴え出ない限りは、罪を構成しません(※)。

※この文章を読んだ法学部の学生さんから指摘があり、「親告罪で告訴がなくとも、理論的には犯罪を構成する」とのこと。が、「現実に告訴がない限り、裁判にはならない」のだそうである。

 これを書いている時点で、井上氏が末次氏を公式に訴えたという話は聞きませんから、今回の末次氏の謝罪、そしてそれを受けての版元の「全作品絶版回収」は、あくまでも「道義的な責任」を感じての「自主的な行為」だということです。これを最初に確認したうえで、以下、私見を書きたいと思います。

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2005/06/16

OTAKU展、その後の難題

otakutenposter以前「たけくまメモ」でもレポートしたOTAKU展ですが、ベネチア・ビエンナーレに続き東京での展示も好評のうちに終了したことは皆さんもご存じでしょう。ところが、ここに来て思わぬ難題が持ち上がっているようです。

企画者である森川嘉一郎氏は桑沢デザイン研究所の客員教授で、俺も同校で非常勤やってるんでよく顔を合わせるんですよ。それでこないだ会ったら、なんか浮かない顔してるんで事情を聞きましたところ、

「OTAKU展の展示物を引き取ってくれる施設が見つからない」

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2005/06/07

デジタル清順

seijyun-tanukigoten えと、昨日は昼イチに新宿で打ち合わせをした後、まだ見ていなかった鈴木清順の『オペレッタ狸御殿』を鑑賞。近所の映画館ではやってなかったので、今日まで延び延びになっていたのです。

一言で言うなら、傑作なのですが、なにしろ特殊監督の特殊傑作ですから、当然のごとく場内ガラガラ。こりゃ打ち切りも間近と思われ、間に合ってよかったです。チャン・ツイイーのご威光も清順師匠の前では形無し、というか、いついかなる時でも清順は清順なので、これでいいのです。

内容は、意外と狸御殿もののパターンに忠実でした。まあオリジナルからしてテレビなき時代の『新春かくし芸大会』みたいなものですから、リアリズムもへったくれもないわけで、その意味ではアンチ・リアルの清順映画としては「珍しく違和感なく」見られる作品になっております。出演者全員が幻覚キノコやLSDを服用した『かくし芸大会』だと考えてください。

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2005/04/24

【告知】林月光展のご案内

gojin01昨年、弥生美術館で石原豪人の画業を回顧する展覧会が開かれましたが、今度は豪人先生のもうひとつの顔である「林月光」の画業にスポットを当てて、中野タコシェで展示会が行われております。

タコシェHP http://www.tacoche.com/

林月光展告知 http://www.tacoche.com/event/2005event/hayashigekkou/gekkouhihoukan.html

もうひとつの顔とは、他でもないホモイラストの巨匠という顔であります。豪人先生は、もともと江戸川乱歩の『少年探偵団シリーズ』なんかの挿絵も描いていて、20面相に捕らえられる少年や少女が妙に色っぽいので有名でしたが、特に小林少年の半ズボンからはみ出るフトモモの色気に定評がありました。

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2005/03/23

[電波女]男は宇宙のカス

solanas-2先日のエントリー「本田透君が心配だ(2)」で、俺、次のようなことを書きましたよね。

>本田君が夢想するようにすべての男性が萌えるなら、世界は確かに平和になるだろうが、
>人口も激減するだろう。
>そのとき資本主義社会は崩壊し、同時に萌え産業も崩壊するのではないだろうか。いや、
>それ以前に人類が滅亡するかもしれない。

これに対して、直後に本田君からメールで返事がありました。内容は「子供いなくなる問題のほうはそのうち小説という形で解決策?を書いてみたいと思っていますが、実際に書くチャンスがあるかどうかはまだ判りません。サイトのほうでも、今後の大きな課題として扱っていきたいと思います」というものであります。

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2005/03/22

【告知】第2回吉祥寺アマチュアアニメーション映画祭の応募要項

昨日のトピックでも少し触れましたが、ここに改めて告知させていただきます。

今年の10月に予定されている、第2回吉祥寺アマチュアアニメーション映画祭についてです。ちょっと正式名称が長いので、なんかいい略称とか愛称がないものか、考慮中です。

これは99年から始まった武蔵野市商工会議所主催の「吉祥寺アニメワンダーランド」という企画の一環として、昨年から始まったイベントです。ただ昨年は準備期間がほとんどとれなかったので、俺の知り合いの美大生に声をかけて作品をかき集めて上映したので、完全にアート寄りの無料上映会となりました。賞も参加賞を全員に手渡すというもので、コンペもやりませんでした。まあ、第一回は事実上のプレ企画で、今年が本番だと考えてください。

それで今年から作品を公募することにしました。賞金も出るようですが、額についてははっきり決まったら告知できると思います。

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